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「づ」と「ズ」

今年度の読書感想文コンクールの課題図書の一冊「二日月」。
国会図書館の書誌詳細を打ち出し、中一と小五の娘ふたりに見せて質問をしてみました。
「これ、国会図書館が作ったデータなんだけど、変だなって思うところある?」

「国名コードが違う!」「作者が実は別人だったとか?」と適当なことばかり言っている長女の隣で、間違い探し大好きな次女がひとこと。

「『よみ』がちがう。」

「どうちがう?」と母。
「『タイトルよみ』が「ツ」に点々じゃなくて「ス」に点々になってる」と次女。
期待通りの回答をありがとう、妹さん。

国会図書館の書誌で「二日月」のタイトルよみが「フツカヅキ」ではなく「フツカズキ」となっているのは、決して間違いではありません。
国会図書館、そしてTRC MARCも準拠している日本目録規則では「づ」を「ズ」、「ぢ」を「ジ」と表記するとしています。
国会図書館のホームページで公開されている書誌データ作成ツール内の『JAPAN/MARC MARC21フォーマットにおける片仮名読み表記要領』には下記の通り記載されています。


    2語の連合又は同音の連呼によって生じた「ヂ」「ヅ」は
    「ジ」「ズ」と表記する。


「でも本は間違ってないよ」と、ネット検索で探してきた「二日月」の表紙画像を母に見せながら主張する長女。
どうやら「フツカズキ」が目録的には間違いではないという説明に納得がいかない様子。
確かに表紙には「二日月」のタイトル表示の隣に「ふつかづき」とヨミがふってあります。
一般的な「ヨミ」と、目録の世界の「片仮名表記」にズレがあるため、目録としては云々と言ったところで納得はいかないでしょう。

「二日月」は小学校中学年の課題図書です。
小学3・4年生で「フツカズキ」と読む子はそういないはず。
図書館のOPACで「二日月」を検索する場合、たいていの子は「フツカヅキ」でタイトルヨミ検索をすると思います。(目録の片仮名表記法を知っている小学生はいないでしょうから...)

正しく入力した子どもたちが「フツカズキ」とヨミの入った書誌にたどりつくには、検索システムに「ズ」と「ヅ」を同じものとみなして検索を実行するしくみを持たせる必要があります。
NDL OPACでもTOOLiでも、「フツカヅキ」のヨミで「二日月」の書誌にたどりつけました。
世間の常識が通用しない部分ではありますが、システムに仕組みを持たせることで期待通りの検索結果に導くことができます。

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