日々、本の分類作業に携わっていると、新刊書を通して世の中のさまざまなトレンドが見えてきます。去年あたりから出版冊数が増えてきて、今まさに花盛りのブームが来ているのが人工知能です。気になったので調べてみると、人工知能は現在、第3次ブームが来ているのだとか。
日本十進分類法(NDC)新訂9版では、人工知能の分類記号は007.13。情報科学(007)の中にある情報理論(007.1)の下に位置づけられています。人工知能というと、物理的なかたちとしてはロボットを思い浮かべるかもしれませんが、ロボットの分類記号は548.3で情報工学(548)の下になります。
ちなみに、今回の人工知能ブームに火をつけたのが、人工知能技術の最先端であるディープラーニングです。これは機械学習(コンピュータ自身が自律的に学ぶしくみ)の一種で、人間の脳神経回路を真似したアルゴリズムを使うことで、より深いレベルで学習できる手法とのこと。......と書きつつも、こういった分野に疎い私の頭の中は「???」状態ですが、どうやらディープラーニングは、人工知能研究が大きく飛躍する可能性をもったすごい技術のようです。
人工知能に関する資料には、件名「人工知能」を付与していますが、その中でもディープラーニングについては、「機械学習」や「ニューラルネットワーク」という件名を使っていますので、探す時にはそちらで検索してみてください(分類は同じく007.13です)。
そういえば、私がはじめて人工知能という存在を知ったのは、手塚治虫のマンガ「火の鳥」でした。「銀河鉄道999」の999号(鉄郎とメーテルがいつも乗っているあの列車)も人工知能で動いているという設定だとか。
近い将来、フィクションの中で描かれてきたような人工知能が本当に誕生するのでしょうか?識者の意見はさまざまなようですが、人工知能ブームはもうしばらく続きそうです。