月末にお届けするMARCや検索のはなし。
今回は「別タイトル」について取り上げたいと思います。
TRC MARC Tタイプマニュアルでは、『タイトルに関する注記』の項目で
「ルビの位置にある説明的な語句は,便宜的に別タイトルとして入力する」としています。
たとえば、タイトル中の「ADHD」の文字の上に小さく「注意欠陥多動性障害」と表示のあるもの。
ADHD = 注意欠陥多動性障害のことね、と、ひとめで情報が伝わるので、とてもわかりやすいです。
とはいえ、これをタイトルとしてどう記述するかとなると、困ってしまいます。
「愛」の文字の上に「ラブ」とあったり、「真紅」に「あか」が付いているのなら、「これはこう書いて、こう読ませたいのだろう」ということでルビ読みとして扱いますが、それとは少し意図が違うと思われます。
そこで、このような場合には、タイトルとしては「ADHD」の形を採用、「注意欠陥多動性障害」の形は別タイトルとして注記します。
こうすれば「ADHD」「注意欠陥多動性障害」どちらの漢字形で検索しても、MARCを見つけられます。
もちろん「エーディーエイチディー」「チュウイケッカンタドウセイショウガイ」のどちらの読みでも、検索が可能です。
最近の図書では 「自衛隊はISのテロとどう戦うのか」( 別タイトル:自衛隊はイスラム国のテロとどう戦うのか) や、
「2週間で体が変わるグルテンフリー健康法」( 別タイトル:2週間で体が変わる小麦抜き健康法) などがありました。
「CVA保健医療ソーシャルワークと人権」( 別タイトル:脳血管障害保健医療ソーシャルワークと人権) などは、漢字形のタイトルの記述もあった方が、一般の人にも図書の内容がわかりやすいですね。