明日発行の『週刊新刊全点案内』は、巻頭に「新設件名標目のお知らせ」を掲載しています。新設件名は、TRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。
10月は8件の件名を新設しました。そのひとつに「ハラル」があります。
東京でオリンピックが開催されることが2013年に決定しましたが、その少し後ぐらいからインバウンド(=海外から日本へ来る観光客・訪日旅行)関連の本が増えてきました。
異なる文化の国へ行くことはとても楽しく勉強になりますが、言葉や食事など不安になることも多いです。特に食事は宗教的な制約もあり、提供する側・される側ともに気を使うデリケートな問題です。
イスラムは豚肉やアルコールがダメ程度のぼんやりとした知識しかありませんでしたが、件名を新設するにあたって各種資料を読むことで、もっと細かい様々な規則があることを知りました。「その家畜が食べた餌にハラールに違反するものが入っていてはならない。保管場所や輸送する乗り物に豚が一緒になってはいけない。(Wikipediaより)」など、気を付けないと見逃してしまうような規則がたくさんあります。海外の方に日本での滞在を楽しんでもらうためには、こういった異なる文化を表す単語を知ることが第一歩になるのかもしれません。
ちなみに、TRC MARCには「ハラル」を付与している図書が13件あります。これからきっともっと増えていくことでしょう。