久しぶりにADEACの紹介ですが今回はいつもと少し趣向を変えまして、
昨年の大河ドラマ「真田丸」ロスから抜けきれない皆様にお勧めしたい「真田丸」関連の史料をADEACの中からご紹介します。
まずは真田のお膝元の長野県から、信州地域史料アーカイブを見てみましょう。
信州地域史料アーカイブではさまざまな真田氏関連史料を公開していますが、その中から代表して大阪冬の陣と大阪夏の陣の陣図をご紹介します。
劇中でも似たような陣図が登場し、どのように守るかあるいは攻めるかというやりとりが出てきました。
「大阪陣図 冬」
この陣図のほぼ中央に「出丸」と書かれた黄色い四角があります。
この四角が真田丸です。(実際は半円形だったようです)
そのやや左上の「右大臣秀頼公」と書かれている場所が大阪城ですね。
画面上では上下が逆になっていますが、画面右上の「左回転」「右回転」で方向を変えることが出来ますので読みにくい場合は回転させてみて下さい。
「出丸」よりまっすぐ下に画面をずらしてみると、陣図のほぼ一番下に「御大将秀忠公」「大御所家康公」と書かれています。
「大阪陣図 夏」
続いては夏の陣の陣図です。夏の陣では真田丸は取り壊されていますので書かれていません。
画面の中央よりやや左上に冬の陣と同じく「右大臣秀頼公」が見られます。
冬の陣と見比べてみるとお堀が埋められているのがわかりますね。
陣図の左下、「天王寺」と「住吉」の間に黄色い四角で「真田左ヱ門 同 大助」と書かれています。
これが真田幸村と息子の大助です。
そこからやや画面を右上にずらすと、「真田左ヱ門佐幸村~討死」と書かれています。
こちらの2枚の陣図、ドラマに登場した武将の名前が他にもたくさん書かれています。
後藤又兵衛、大野修理、伊達陸奥守正宗、本田佐渡守...
ドラマでの呼ばれ方や現在よく知られている名前や表記と異なる書かれ方をされている武将も多いので
お時間のある方は「ここに書かれているのは誰かな?」と調べてみるのもよいと思います。
さて、せっかくなので他の史料も探してみましょう。
一度ADEACのトップ画面に戻りまして画面右上の横断検索から「真田丸」を検索してみます。
すると、さきほどの信州地域史料アーカイブ以外に石川県立図書館の史料が見つかりました。
石川県史第二編より「第二章 加賀藩治創始期 第七節 大阪兩陣前田勢眞田丸に迫る」を見てみましょう。
ここでは大阪冬の陣の際に功を焦った前田軍の一部が真田丸へ攻撃をはじめ、結果大打撃を受けたことが書かれています。
ドラマでは真田丸のオープンセットが組まれ大勢のエキストラが撮影に参加してこの部分が描かれていました。
ドラマの中では昼間でしたが実際は夜間に戦闘が始まったようですね。
先ほどの「大阪陣図 冬」に戻ってみると、「出丸」よりやや下側に「松平筑前」と書かれています。
これが前田利常です。その隣に徳川方の赤備え、井伊の名前も見られます。
あまり歴史に詳しくないと見てもわからない部分が多いこのような史料も、ドラマのストーリーや俳優さんの顔を思い出しながら見ると新たな楽しみがありますよ。
私は実際にドラマ放送中はこれらの史料を見ながら同時にドラマを見て楽しんでいました。
他にも真田丸関連の史料はいろいろと公開されています。
ドラマの録画がまだ見終わっていないという方、「真田丸」ロスから抜けられないという方はぜひぜひここで紹介した史料を見てドラマを楽しんで下さい!
さて来週は引き続き大河ドラマ関連ということで、先週よりスタートした大河ドラマ「おんな城主直虎」関連の史料をご紹介したいと思います。
「真田丸は見逃してしまった」という方も「おんな城主直虎」はまだまだスタートしたばかりですので、ぜひドラマの予習としてもお楽しみに!!