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令和もこの先も見守り続けます ~典拠のはなし~

9月から典拠班の中で担当替えを行い、メンテナンス業務のチームに加わりました。
典拠班でのメンテナンス業務とは、作成した典拠ファイルに対して後から手を加え、必要な情報の追加や修正をすることです。
では具体的にどんなことをしているのか?

日々作成される典拠ファイル。これらは一度作成したら終わりではありません。
たとえば最初に作成した個人名典拠ファイルとは異なるヨミで、
その後図書が出ることがままあります。
そんなときは再調査を行います。
よくよく調べてみて、出版者へ問合せをしてみると、
たまたま初出図書の表記が誤植だった、なんてことも。
ほかにも、初出図書が英語で発表された学術論文集で、
図書には漢字表記がなくわからなかったが、
次に刊行された図書で漢字表記が判明したり。
専門書はこの名前、でも趣味の詩作はこの筆名、と使い分けをされていたり。
もしくは以前とちょっと漢字が違うなと思ったら、あとがきに心機一転、改名してみましたなどと書かれていたり。
後から様々な情報がわかることが往々にしてあります。

このような場合はすかさず典拠ファイルに情報を追加します。
誤植や漢字表記が判明すれば適切な形へ訂正。
別名がわかったのであれば、互いの名称を結びつける
相互参照にしたり、
ガイド機能として別名を参照形で作成して、
別名でも検索することができるようにします。
新天皇即位に伴って、5月に行った特別典拠訂正は、
メンテナンスの中でも大規模なものでした。

また、典拠ファイルは単独のデータベースではなく
MARCと連動して機能しているため、
メンテナンスを行う際も典拠ファイルだけに
手を入れるのではなく、必ずリンクするMARCに
影響がないかを確認し、
必要があれば、MARCにも修正を反映させています。

新規にファイルを作成するだけではなく、
蓄積されたファイルにも随時情報更新をする。
できる限り、著者の識別・管理に必要な情報を見逃さず、
便利に使っていただけるように日々目を光らせる地道な作業が
データベースを支えているのです。

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