舞台鑑賞が趣味ですが、劇場での観劇はもう少し我慢かな...という今日この頃。
最近はもっぱら劇団や劇場が配信してくれるオンライン観劇を楽しんでいます。
こんな時でもエンターテインメントを提供してくださる方々には頭が下がります...!
PCを介した令和時代の新しい観劇体験もいいものですが、
たまには戯曲を読んで味わうというのもアリだな と思い、
第64回岸田國士戯曲賞を受賞した谷賢一さんの著作をTOOLiで検索してみた時のお話。
(そういえば以前、なんだかものすごく長いタイトルの戯曲を出版していたような。)
著者名がわかっているのでTOOLiの図書検索で著者名の欄に「谷賢一」と入れて、と。
TRCの個人名典拠ファイルに同じ名前の人が二人いるので、識別情報に「作家、演出家、翻訳家...」とある方の 谷賢一さんを選択して検索。
2020年6月現在、著作が4件ヒットしました。
ものすごく長いタイトルの戯曲もちゃんとヒットします。
...あれ?
検索結果一覧に谷賢一著じゃない本が混ざっていますね。
「SPT 09 特集本棚のなかの劇場」
野村萬斎(監修)
せたがや文化財団・世田谷パブリックシアター(2013.3)
MARCの責任表示は野村萬斎監修のみです。
特定の人の著作だけを探せるんじゃないの?頼むよ典拠ファイル。
と思うのはちょっと早いです。
実はこれが本日のポイント。鍵は内容細目ファイルです。
内容細目ファイルとは、複数の独立した著作で構成されている図書について、その中に含まれる1つ1つの著作(内容細目)を検索可能にするためのデータベースです。
そして、典拠ファイルは内容細目ファイルにもリンクしています。
さきほどの「SPT 09 特集本棚のなかの劇場」の内容細目ファイルを開いてみますと、p84~85に谷賢一さんの文章があり、内容細目著者に典拠ファイルがリンクしていました。だから著者名検索で「谷賢一」と入れて典拠ファイル経由で検索した時、こちらの本もヒットしたのですね。(戯曲ではないようですが。)
MARC中の"文字列"から検索しているわけではなく、個人名典拠ファイルを経由していますので、典拠ファイルの基本的な役割はもちろん機能しています。
今回のように同姓同名の方がいても区別して検索が可能。
逆に表記が割れている場合にまとめて検索することも可能です。
例えば、Shakespeare,Williamの典拠ファイルを介して検索すれば「外國文藝童話集 下(小學生全集 第18卷)」の内容細目中の、ヰリアム・シヱークスピーア氏の作品もちゃんとヒットします。
この作家さんの本はコンプリートしたはず、という時こそ典拠ファイルを介して検索してみてください。思いもよらないところに潜んでいるかもしれません。
対談のゲストから図書を探すなんて技も。
こちらもご参照ください。