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2020年11月20日

ながいながい分類記号の話~分類・件名のおはなし・106~

みなさんがよく目にする分類記号は、図書館の本の背ラベルに貼ってある3桁から5桁くらいのものかと思います。でも、NDCにしたがって分類記号を付与すると、理論上はとても長~い分類記号になるような主題があるのです。

その代表的なものが、319から始まる「外交.国際問題」の分類です。この分類には、「2国間の外交関係は、地理区分のうえゼロを付け、相手国によって地理区分」という注記がついています。NDCの一般補助表にある地理区分では、それぞれの国が示されています。日本は1、アジア全体は2、アジアの一国である中国は22、アメリカ合衆国は53...というように。いろいろな国の地理区分を眺めていると、3桁や4桁の数字が割り振られている国が多くあることに気がつきます。1つだけ、5桁の数字が割り振られている国がありました。39311という地理区分のコソボです。お隣...というかかつてコソボが属していたセルビアの地理区分は3931になっています。仮に、コソボとセルビアの対外関係を記した本があったとして、それに分類記号を付与することになったら、319の後ろにまずコソボの地理区分、0をつけてその後ろにセルビアの地理区分、ですので、319.3931103931という実に13桁の分類記号が振られることになるのです。

実際にはここまで長い分類記号を付与することはまずないですが、319.2962038や319.3460274くらいだったら付与されたMARCを見つけることができると思います。NDCを片手に、分類記号だけを見てどこの国とどこの国の関係の本か、なんて謎解きするのも楽しいかもしれませんね!

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