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2020年12月24日

荒野の果てに 夕日は落ちて

12月の木曜日は「いつも通りじゃなかった今年をふりかえって」をテーマにお届けしています。

毎年、翌年のカレンダーが発売される時期になると「早いなぁ!」と感じますが、今年はとりわけ早かった...。なんだか4月以降の時間がスッパリ飛んでいるような...。
でも、そう、思い返せば色々あったのです。ありすぎるほど。

とくに緊急事態宣言が出た4月から6月頃にかけては、毎日、毎週、変わっていく状況を見ながら対応を協議し、決断していく日々でした。会社でもテレワークが可能な仕事はテレワークで行いましたが、以前から本ブログでもご紹介しているように、MARC作成は「現物主義」が基本です。「実際に発売される本そのもの」を確認しながらMARCを作成するためには、どうしても出勤せざるを得ません。緊急事態宣言の間も新刊書の出版は続いていましたから、出勤人数をできるだけ少なくするように努めながらMARC作成を続けていました。

こうしたなかでは普段当たり前に思っていた「本が読者の手に届くまでの過程」に想いを巡らすことも多かったです。著者や編集者の手を離れたあと、印刷され、製本され、取次会社に搬入されたら在庫管理や出荷する人がいて、書店で販売する人がいて、それぞれの間には運搬する人がいる。本だけでなくネット通販で取り寄せる物も同じですが、多くの働く人の手を経て物が届くということの重みを実感した日々でもありました。

その後、夏から秋にかけて状況がすこし落ち着くなかでも、換気のための窓開けで虫に悩まされたり、一時期は落ち込んでいた出版点数も復調してきたけれどやっぱり内容はいままで通りではなかったり。マスク着用と毎朝の検温が習慣になり、仕事上ではオンライン会議が当たり前に行われるようになりました。また現在進行形で電子図書館の導入が急速に進んでいて、それに呼応して電子コンテンツのMARC作成が増えていることも大きな変化です。

そして気づけば12月。例年なら「師走だねぇ。慌ただしいねぇ」なんて言って過ごすのですが、もうずっと慌ただしく過ごしてきた今年は気持ちだけでも穏やかに過ごしたい...そう思って、今年の12月は「師走」ではなく「アドベント(待降節)」として過ごすことに決めました。気分を盛り上げるために紅茶のアドベントカレンダー(毎日違う種類の紅茶が入っている)と、お気に入りの洋菓子店のシュトレンも購入。日中はどうしても慌ただしく過ごしていますが、夕食後に、今日のお茶は何かな?とわくわくしながらゆっくりお茶をいれて、シュトレンを一切れ食べるのがホッと落ち着くひと時です。アドベントカレンダーは残り2日。今日と明日のお茶は何だろう?
そうしてアドベントのあとは、どうか多くの方が穏やかな年越しを迎えられますように。

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