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2024年6月20日

伝記をさがせ ~分類・件名のおはなし・138~

歴史ドラマなどをみていて、「このエピソードはドラマの創作?それとも実際にあったの?」などと気になってきて、伝記を読んでみたくなることはありませんか?
といっても、今年2024年の大河ドラマの主人公紫式部などは、伝記にたどりつくのにけっこう大変な思いをするかもしれません。


個人件名「紫式部」で検索してみた方、「多い!」と思われたのではないでしょうか。

個人件名は、著書の研究書にも作品件名とあわせて付与されています。つまり「源氏物語」「紫式部日記」「紫式部集」などの研究書にはもれなく個人件名「紫式部」も付与されています。

小説にも個人件名を付与しています。こちらは紫式部が主人公の伝記小説や歴史小説が対象で、件名「紫式部-小説」とセットです。(逆に小説が読みたいときには件名「紫式部-小説」をご活用ください。)

というわけで、個人件名「紫式部」でTRC MARC図書検索をするとなんと2658件が該当しました。「源氏物語」の研究書2482件が数をおしあげていますね。

数多い本のなかから紫式部の伝記にたどりつくのはなかなか大変です。ただちょっと紫式部の生涯が気になっただけなのに...。

そんな時には資料形式「伝記・手記」(資料形式コードK01)を組み合わせて検索することをおすすめします。
個人件名「紫式部」と資料形式「伝記・手記」のかけあわせ検索をすると、紫式部の生涯がわかる、いわゆる伝記を探すことができます。こちらはTRC MARC図書検索で21件でした。


なお、分類で探す場合ですが、図書館で289個人伝記の棚にいっても紫式部の伝記はおそらくみつかりません。
NDC10版の289の注記に
「文学者(文学研究者を除く)の伝記は,その思想,作品,技能などと不可分の関係にあるので,その主題の下に収める」
とあります。
紫式部といえば「源氏物語」の作者。というわけで文学者の扱いとなりますので、紫式部の伝記を探すには、289.1日本人の個人伝記ではなく、910.23日本文学史の古代の分類の棚にいってみてください。
 
ちなみに、藤原道長の伝記は289.1におさめていますが、中宮彰子の伝記は、皇后など皇族の伝記をおさめる288.44に分類しています。個人件名は「上東門院」です。


伝記の分類についてはこちらも
伝記はどこへ?~分類・件名のおはなし・132~

人名典拠ファイルからの検索はこちらも
昔の人の関連書~TOOLiで探そうQ&A~
直接参照~典拠のはなし~

間違い注意

6月の雑記のテーマは「お金にまつわる話」。
7月にお札が刷新されるので、それに関連したテーマになっています。

 前回のお札刷新の頃、宴会帰りの父がゴキゲンで帰宅した際「今日もお仕事お疲れ様でした」と丁寧にお迎えすると「ありがとう」と500円札か1,000円札をお小遣いにくれることがたまにありました。あまり遅くまで起きていたり、翌朝寝坊すると叱られるので頃合いが大事。姉弟の中で私はわりとうまくもらえるほうで、ある晩いつもより更にゴキゲンな父をお迎えした際、なんと旧10,000円札を渡されたことがありました。
 小学生が夜更けにお小遣いでもらうには段違いの貫禄を持つ1枚を受け取ると、母に「明日にでも交換願を出されるかもよ」と忠告され、はたして翌朝父から「新旧二種類のお札があって渡す種類を間違えたから交換して」と新1,000円札を差し出されたのでした。この時はサイズも変わったので間違えたのか? とは言え旧10,000円札と新1,000円札では大きく異なり間違えないような...。

 今回は新旧サイズ変わらないようですが、しばらくは双方流通するので混乱しがちかも。気を付けたいものです。

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