先月につづいて分類/件名のおはなしを。
今回はNDC(日本十進分類法)の2類をみてみましょう。
2類には「歴史・伝記・地理」に関する本が分類されます。
ざっくり分けると、200~279が「歴史」、280~289が「伝記」、290~299が「地理・地誌・紀行」となっています。
分類2桁目までの一覧表はこんなかんじ↓
最初の20は歴史学と世界史の分類で、以下21~27までが各国史の分類になっています。この構造は、28と29でも繰り返されていて、28と29の後ろに、それぞれ21~27の先頭の2を省いた記号を続けると、各地の伝記や地理を表す分類になります。
なんだかややこしいでしょうか...。具体的には、280は世界の伝記で、281は日本の伝記(「28」+日本を表す「1」)。290は地理学と世界の地理・地誌・紀行で、294ならアフリカの地理・地誌・紀行(「29」+アフリカを表す「4」)という形になるわけです。
さてさて。こんな2類のなかで、見るたびにちょっと心ときめく分類があります。(分類見てトキメクってどうなんだろう...とは思いますが。)
それは、290.91 探検記 という分類。
子どもの頃、女の子向けの物語よりも、『宝島』や『二年間の休暇』のような冒険小説のほうが好きでした。「無人島」とか「ジャングル」とか「猛吹雪」とかいったキーワードが出てくるとわくわくしたものです。その名残なのか、290.91に分類する本に出会うとついつい「お!?」と眼がとまります。
(ちなみに、290.92 漂流記 という分類もあるのですが、小説とちがってリアルな漂流記はほんとうに悲惨なので、こちらは今ひとつ心ひかれません...。)
実際に290.91にはどんな本があるのかと見てみると、
例えば、テレビで放映されて話題になった『グレートジャーニー』、古いものでは『世界探検全集』、ほかにも『写真でみる探検の歴史』、『冒険家になるには』なんて本もあります。
もうすぐ子ども達の夏休みも終わりますが、この夏ぜんぜん出かけられなかったなぁという方は、探検記でちょっと変わった旅気分を味わってみてはいかがでしょうか。