「図書館業務とTRCのサービスメニュー」第5回は、配架・貸出・返却業務に関わるTRCのサービスメニューをご紹介します。
まずは本の配架です。背ラベルを元に別置や分類、図書記号順で書架に並べます。TRCでは典拠ファイルによって整理・統合されたTRC MARCを元に付与された請求記号から背ラベルが作成されますので、同一分類・同一著者の本を棚にきれいに並べることができます。
また、利用者が本を見つけやすくするため、図書館では背ラベルに様々な工夫を凝らしています。例えば手芸や料理の本は比較的本の厚みが薄いものが多いので、ラベルを背に貼った際、請求記号が全部見えません。そこで、背ラベルの色を変えたり、背景色をつけたりしてわかりやすくします。日本の小説には、背ラベルに図書記号しか印字しない図書館も多いです。
実際に新座ブックナリーで出力している背ラベルの一例です。
新座ブックナリーの装備では、背ラベルの種類・色・印字方法も図書館のご要望に添って細かなところまで対応することが可能です。
配架や書架整理で課題などございましたら、お客さま係までお気軽にご相談ください。
続いては貸出・返却業務です。TRCはICタグで図書館の貸出・返却業務をサポートします。
ICタグを本に貼付することによって、利用者の方が自分で貸出処理ができます。プライバシーも守られます。煩雑になりがちな貸出・返却業務を効率化し、本来の業務であるレファレンスなどの利用者サービスに集中することができます。
またICタグは貸出・返却以外にも、図書館の様々な業務の効率化に貢献します。まず、蔵書点検。これまでは、バーコードを1冊ずつなぞっていましたが、ICタグなら、アンテナを本棚に差し込んで、複数冊同時に読み込みができるので、時間を大幅に短縮できます。他にも予約本の振分けや、企画展示本の配架場所の変更などに利用できます。
TRCではICタグを装備の段階で貼付しますので、図書館での追加作業は不要です。バーコード一体型のICタグをご採用頂ければ、貼付も一枚で済みますし、フィルムコートの下に貼付されますので、剥がされてしまう心配もありません。図書館の入口にゲートを設置し、未貸出本を検知することで本の紛失・盗難も防ぎます。
次回は明日、レファレンス業務に関わるTRCのサービスメニューをご紹介します。