先月「プチ時の人」感のあった太宰治。もちろん理由は、生誕100年のメモリアル・イヤーの桜桃忌だったからなわけですが、テレビニュースなどでも取り上げられたりして(TOOLiの新機能でぜひ検索してみてください!)、随分と盛り上がっていましたね。
ここデータ部でも、今年の春先から「キテるな、ダザイ…」と感じられていたはず。既にブログでも別のメンバーが紹介していましたが、本日は私があるお仕事を通じてブームを実感したお話です。
そのお仕事とは、「内容細目ファイル」の作成。
「内容細目ファイル」とは、1冊の図書の中に独立した著作が複数含まれる場合に、各収録作品の情報をデータ化しているものです。短編集や論文集などで、ひとつひとつの作品を検索したい!というときに、とても便利なデータベースです。(詳しくはこちら)
情報としては、「タイトル・カナ読み・ページ」などが主な項目になります。
具体的にはこんな感じ ↓ 。
走れメロス
ハシレ/メロス
3-12
開始&終了ページの確認のために1枚づつページをめくりつつ、ひとつひとつの収録作品のタイトルとカナ読みを丁寧に確認してゆきます。
(余談ですが、タイトルしか読まないとはいっても、個人の短編集だったりすると、その作家のボキャブラリーの影響をメンタル面で結構ダイレクトに受けます。或るとてもお天気のよい麗らかな日に『吉行淳之介全集』のファイルを作成した時の、なんともいえない気分といったら…。続けて『半七捕物帳』を担当して、お腹こわすかと思いました。)
そこで、太宰治です。そう、彼は名うての短編小説家。新しく「太宰治著」の本がでると、それは内容細目ファイルを作成するような短編集である確率が高いわけです。
というわけで、内容細目ファイル担当の私は、春先から「またメロス…」「ついこないだも見たぞ、人間失格…」「これで何度目だ、駆け込み訴え…」などとつぶやきながら「太宰ブーム」をひしひしと感じていたのです。それはもう、頭の中でトカトントンという音がしはじめるくらいに…(すいません、ウソでした)。
おまけ:
別メンバーのブログ記事で紹介している本でも、内容細目ファイル作ってます。
bk1で確認できます。 → こちら