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2023年6月 アーカイブ

2023年6月29日

今となっては良い思い出

6月の雑記テーマは「辞典・図鑑」です。
「辞典・図鑑」と聞いて思い出すのは高校時代に使っていた英和辞典です。

ジーニアス英和辞典 第6版」

南出康世 (編),中邑光男 (編)
大修館書店(2022.11)


中学校はバラエティ豊かな生徒たちが地域の区切りで集まりますが、高校は入試の結果、どことなく似通った生徒が集まります。高校あるあるですよね。
しっかり勉強して私は第一希望の女子高に入学しました。当時はそこそこ進学校、合格したのは嬉しいけれど入ってからは勉強についていくのが大変でした。特に厳しかったのが英語です。英文のギッシリつまった教科書・副読本、進み方、スピード。毎日時間をかけて予習しないといけません。だって先生がとっても、怖かったのです。

ふと見た時計の分や秒で出席番号の生徒を当てる先生でしたから、いつ何時、自分が当たるかわかりません。音読するように当てられた時に読めない単語があったり、訳すように当てられた時に意味を調べていない単語があったものなら、クラス中の空気が凍り付き、先生の周りに怒りの炎が見えるようでした。

そんな先生と思い知る前に「英和辞典は何が良いですか」と訊いた生徒がおり、「出たばかりだがこれが良い」と勧められたのがジーニアス英和辞典です。言われる通りに多くの生徒がジーニアスを購入。欠かせない英語の予習復習のために、その重めの辞書を毎日持ってきては持って帰り、数えきれない回数めくり、時には机に突っ伏して寝る時の枕にもなりました。(厚みがあるので)

昨日、高校生の息子に学校で薦められる英和辞典を聞いてみたら、それもジーニアス英和辞典でした。すごいな、さすがジーニアス(genius天才)。

2023年6月28日

きょうのデータ部☆(6/28)

クリップ、ふせん、ペン類etc.
MARCはパソコンで入力しますが、チェックは紙に印刷して行うデータ部。
毎日あらゆる文房具をフル活用しています。

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2023年6月27日

めくるめくインクの世界

本日は「週刊新刊全点案内」2313号の発行日です。
掲載件数は965件でした。


*こんな本がありました*

「イラストで楽しむ万年筆のインク見本帖」

佐久間和子(著)
玄光社(2023.6)


最近、万年筆デビューをしました。
といっても、まず何を買ったらよいかわからない...。ということで、隣の席の文具女子である同僚に助言を求めて、さっそく文具売り場へ。
驚きました。
万年筆の品数はもちろんのこと、多種多様なインクがあることに!
そんなタイミングで目に留まったのが、今回ご紹介する本です。


毎日一色ずつたのしめます。
「365日のOn Your Birthday」と題し、各メーカーから発売されているインク1色を使用して書かれたバースデーカードが1ページに1枚、365作品。イラストとメッセージ(英語文、日本語文)の書かれ方により、インクの色味だけでなく、その滲み方、濃淡などの使用感を見ることができます。


インク名もたのしい。
「タンジェリン」「ロイヤルパープル」「コバルトブルー」といった耳馴染みあるものから、
「かげろう」「因島のはっさく」「日本橋鳩羽鼠」「初蝶の姿を見かけ本格的な春の到来を嬉しく感じて、」といった詩的なものまで。


なんてことだ!
こんな世界が広がっていたなんて! 魅惑の扉を開けてしまった!


わたしが最も気になったインクはPILOTの「冬将軍」。
黒でもなく、グレーとも言い難く、その名の通りアンニュイな冬の寒い一日を連想させるような色合いです。
集めだすときりがなさそうですが、お気に入りの一色を見つけて、傍らに置き、手書き文字をたのしみたいと思いました。

2023年6月23日

今日は何の日 ~オリンピック・デー~

日本には実にさまざまな「○○の日」があります。
今日が何の日なのかを調べ、それに関するいろいろを紹介してしまおうというこの企画(不定期掲載)、第30回目です。

本日6月23日はオリンピック・デーです。
1894年に国際オリンピック委員会が設立された日を記念し、スポーツ、健康、そしてアクティブになることを祝う日とされています。
スポーツを通じて世界をより良い場所にすることを示す日として、毎年、世界各地の人々が参加してさまざまな行事が行われているようです。

今年のオリンピックデーのテーマは「Let's Move(レッツムーブ)」。
世界中の人々が日常的に身体を動かす時間を作るよう促すことを目的とし、身体を動かす時間を作るという新たな世界的な運動の始まりにもなっています。
オリンピック選手や世界中の人々が楽しく一緒に運動を行うイベントや、東京では、オリンピックコンサートも開催される予定です(開催日:2023年6月30日)。

普段、事務仕事をしているとどうしても動きが減ってしまい、運動不足の日々が続いてしまいます。
全く運動しないのはまずいと思い、不定期ではあるものの、学生の頃に習っていたテニスを数年前から再開し、行っています。
思い切り身体を動かすと、身体だけではなく気持ちもすっきりとし、仕事の疲労とはまた違った"心地良い疲れ方"をしているのを実感します。
夜もぐっすりと眠れるため、やはり身体を動かすのは良いことばかりです!

不定期から定期的に行うことを目標に、これからも時間を作って楽しみながらスポーツに取り組んでいきたいです。

2023年6月21日

きょうのデータ部☆(6/21)

夏至の日。
梅雨なのにこのところからっとしている茗荷谷です。

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2023年6月22日

本当はトリケラトプスが好き

6月の雑記テーマは「辞典・図鑑」です。
お気に入りの辞典や図鑑を紹介します。

子供に図鑑を買う時、真っ先に買ったのが恐竜図鑑でした。


「恐竜 新版」
(小学館の図鑑NEO)

冨田幸光(監修・執筆)
小学館(2014.6)


恐竜とか宇宙とか、実物を見るのが難しいものにとても心惹かれます。化石の情報からどうして皮膚の質感や色が分かるのか、今でも不思議。

恐竜は昔はゴジラのように直立に近い立ち姿と思われていたのが、研究が進むにつれ尾尻と頭でバランスをとった体幹が水平に近い見た目に変化していったそうです。幼少期に図鑑で見たのはゴジラタイプだったような。古いのも取っておけば良かった...(後悔)。

そして私が小さいころは肉食恐竜の王者といえばアロサウルスだったような、ティラノサウルスはいつから出てきたのか(思い違いでしょうか)? 図鑑も最新のものと四半世紀、半世紀、もっと前のものでは同じ生き物も別物のように載っていたかもしれませんね。是非比べて見てみたいものです。

2023年6月20日

偽物

今日は「週刊新刊全点案内」2312号の発行日です。
掲載件数は842件でした。


*こんな本がありました*


「ビジュアル世界の偽物大全」

ブライアン・インズ(著)
日経ナショナルジオグラフィック
(2023.6)


偽造されたヒトラーの日記や、フェルメールの贋作、血液検査ベンチャー企業セラノスの不正事件など、歴史に残る世界的な詐欺の数々を、写真とともに紹介しています。


日本でも、遺跡の発見を捏造した旧石器事件や、映画にもなった結婚詐欺師クヒオ大佐事件、偽書「東日流外三郡誌」事件など、驚くような事件がありました。


「どうして気づかなかったの??」と思ってしまうような事件もありますが、大胆な手口のものほど、騙されてしまうのかもしれないですね。

2023年6月30日

持続可能な読書のために~MARCや検索のはなし~

月末にお届けしているMARCや検索のはなし、今回は「大活字」本についてのおはなしです。

幼いころから視力は低めでした。
小学校の就学時健診時に強度の乱視と遠視と判明。別件で通っていた大きな病院の眼科で弱視者向け視力回復プログラムなるものを受け、小学校中学年のころには裸眼で過ごせる視力となりました。その後暗いところで本を読んだりゲームをしたりと注意を怠り、高校生になると裸眼で読書や勉強は難しくなり、今やすっかり離せばわかるお年頃(老眼)に。
眼鏡の使い分け等対応していますが、昔から手元にある文字の小さな文庫本を読むのは段々辛くなってきました。この後どうなっていくか...少々不安なこの頃です。

そんな私にも役立ちそうな本が「大活字」本です。
老眼だけでなく、弱視者、低視力者の方にも読みやすいようかなり大きな活字で印刷されています。
TRC MARCには大活字をあらわす項目もあるので、TOOLiを使うと簡単に探せます。
「大活字」の本だけを探したいときには、TOOLiの「刊行形態」から、プルダウンで「大活字」を選択して検索してみてください。
著者名や受賞情報等と掛け合わせると、絞り込んで検索することができます。ベストセラーや過去の名作等の小説ははもちろん、最近は実用的な読み物も大活字化されていたりします。
「字が見えにくくて最近本を読んでいない」という方も、いつまでも読書を楽しむために、ぜひご活用ください。

2023年6月19日

「より深く「その人について書いてある本」を探すには」~TOOLiで探そうQ&A~

Q 以前の記事に、検索項目:個人件名を使って検索すると、「その人について書いてある本」を探すことができるとありました。それ以外の方法で探すことはできますか?

A 「内容細目ファイル」と「目次ファイル」を活用することで探すことができます。

まずはおさらい。
その人について書いてある本には、個人件名が付与されています。
TOOLiの「図書検索」ページにて、検索項目のプルダウンの中から「件名」か「個人件名」を選択。検索窓にその人の名前を入れれば検索ができます。
たとえば、アメリカの劇作家トニー・クシュナーを「個人件名」の検索項目で検索すると、
「アメリカ演劇」という機関誌で特集されていることがわかります。

「アメリカ演劇 16 トニー・クシュナー特集」 2004.10 
全国アメリカ演劇研究者会議刊 

★今回ご紹介するのは、調べたい人の名前が含まれている「内容細目のタイトル」や「目次情報」を探す方法です。

!ワンポイント解説!
〇内容細目ファイル
小説集、論文集など独立した作品を集めた図書について、含まれている1作品ごとにタイトル、著者を記録。ヨミで検索も可能。
〇目次ファイル
専門書(利用対象が「研究」「大学」のもの)
児童書のノンフィクション
楽譜
以上の図書を対象に目次情報を記録。ヨミは記録していないのでヨミでの検索はできません。

内容細目ファイルをタイトルから検索するには
検索項目のプルダウンの中から「内容細目タイトル」を選択
目次情報を検索するには
検索項目のプルダウンの中から「目次情報」を選択
選択した状態で、検索したい語、この場合は「トニー・クシュナー」と入力して検索します。
すると、こんな結果が出てきます。

・内容細目タイトル
天界と人間界、災害を生き抜く政治学 -トニー・クシュナーの『エンジェルズ・イン・アメリカ』- 
←「災害の物語学」 2014.5 世界思想社刊 収録
『エンジェルズ・イン・アメリカ』トニー・クシュナー -キャンプ的感覚で捉えるエイズ危機下のニューヨーク- 
←「現代演劇 Vol.21 〈特集〉トニー賞・ピューリツァー賞」 2015.6 新水社刊 収録
・目次ファイル
第10章 一九九〇年代 トニー・クシュナー『エンジェルズ・イン・アメリカ』
←「物語るちから 新しいアメリカの古典を読む」 2021.8 
松籟社刊

個人件名は、おおよそ本一冊全部でその人について取り扱っている場合に付与されています。
「内容細目ファイル」「目次ファイル」で探してみると、個人件名からの検索とはまたちがったアプローチが可能になります。ぜひ、試してみてください。

2023年6月14日

きょうのデータ部☆(6/14)

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土壌が酸性かアルカリ性かで色が変わる紫陽花。
本社近辺は青寄りのもの(=酸性)が多いような?

2023年6月15日

美術作品を読み解く

6月の雑記のテーマは「好きな辞典・図鑑」です。
お気に入りの辞典や図鑑を紹介します。

今の私のお気に入りは、こちら。

「西洋美術解読事典 新装版」
 ジェイムズ・ホール(著) 高階 秀爾(監修)
 河出書房新社(2004.5)


西洋美術の作品名ではなく「美術の主題」「美術作品で語られる物語」「描かれる人物」などが取り上げられています。
主にキリスト教の旧約・新約聖書、聖人伝説、そして、古代ギリシア・ローマの神々や英雄、道徳的寓意を示す人物、擬人像などの項目が、日本語の五十音順で配列されているのです。

ためしに「書物」という項目を見てみると、「宗教美術」「世俗美術」の2つに区分されており、「宗教美術」には「受胎告知の際、聖母は読書をしており」と記されています。
受胎告知って多くの美術作品があるけれど読書してたっけ? 本当に描かれているのか確かめてみたくなります。
「世俗美術」も見てみましょう。こちらは「書物は諸美徳の擬人像の持物として広く描かれている」とあり、自由七学芸の〈修辞学〉や〈文法〉の擬人像も書物を持つ姿で描かれるようです。

「自由七学芸」って何だろう? 「自由七学芸」の項目をひき、ふむふむと読んでいくうちに、その隣に書かれた「十二カ月」という項目が気になりだす始末。

「十二カ月」では〈一月〉から〈十二月〉の黄道十二宮と月々の労働、代表的なモティーフが記載されています。
ここでの黄道十二宮は、一月が水瓶座、十二月が山羊座となっているのも興味深い。そういえば現代と比べると時期が少しずれていたんだっけ...と考えているうちに、あれ? 何を調べてた? そうそう「書物」だよ、となってしまうのがこの本の恐るべきところ。

巻頭カラーページには、絵画写真図版とともに利用法が書かれているので参考になります。と書きつつも、私は解読の為に調べるというより、芋づる式に読むことを楽しんでいるのでした。残念な(あるいは贅沢な)使い方かもしれませんね。

2023年6月13日

ママがインフルエンサー

本日は「週刊新刊全点案内」2311号の発行日です。
掲載件数は939件でした。

*こんな本がありました*

「インフルエンサーのママを告発します」

ジェ・ソンウン (著) チャ・サンミ(絵)渡辺奈緒子(訳)
晶文社(2023.6)

SNSに載せた子どもの写真がきっかけとなり、いまやインフルエンサーとして活躍中の女性。
...の、写真を載せられている子どもが主人公の児童文学です。赤ちゃん時代からずっと母親のSNSに写真が投稿され、それで子ども自身も有名人ではあるけれど、決して心地よいわけではない。
そんな子があるクラスメートと親しくなったことをきっかけに変わっていく、というお話。

「インフルエンサー」という言葉は2007年ごろからよく使われだしたそうです。当時はブログが主流でしたが、その後インスタグラムが登場し、SNSの登録者数はどんどん増え、「インスタ映え」が流行語大賞になったのが2017年。

2017年に生まれた子でも小学校に入ろうかという年齢になるのですね。2007年生まれであればもう高校生?
この主人公ほどではないけれど、似たような状況の子どもはもしかすると多いのかもしれません。

現在進行形の事柄を物語にするイキのよさが素晴らしいと思うと同時に、大人としては、子どもの意思に親が気づかずにいたり、または気づいていても軽く考えたりしがちなことを考えさせられ、身に沁みました。

2023年6月 8日

大人の昆虫図鑑

6月の雑記テーマは「辞典・図鑑」です。
お気に入りの辞典や図鑑を紹介します。

私が愛用している図鑑。それは


「昆虫探検図鑑1600」

川邊透(著・写真)
全国農村教育協会(2014.7)


新版も出てます!


「昆虫探検図鑑1600 新版」

川邊透(著・写真)
全国農村教育協会(2019.10)


探検と書いてエクスプローラと読むこの図鑑、何がすごいかというと、写真から検索できるマトリックスがついているのです。色別に並んでいるので、昆虫の種類がわからなくても大丈夫。見た目から、その虫がなんなのかを探り当てることができます。

この図鑑の使い方。
①テラスで、外出先で、ちょっと珍しい虫を見かけると、とりあえず、写真撮影。
②この図鑑のマトリックスと照らし合わせて、この子かな?という昆虫を見つけ出す。
③本文ページに誘導され、見つけた子の情報を知ることができる!

この図鑑の存在を知っている友だちからは、「こんな子いたよ!」と、ときどき昆虫の写真が送られてきます。
なんという昆虫かを特定して、友だちと2人してへーっ!ってなるだけなんですが、探偵のようにマトリックスとにらめっこしながら特定している時間が、なんとも楽しいのです。

その辺にいる虫が何かなんて興味ないっていう人もいるでしょう。
でも、自分が出会えた、あまり見たことがない虫が何という昆虫なのか知りたい、という好奇心を満たすのは大人だって大事なはず。
梅雨が明けて夏が来たら、たくさんの虫に会える季節。
出会えた虫の特定、続けていきたいと思います。

2023年6月 9日

「個人名典拠ファイル入門」7月始動 ~典拠のはなし~

こんにちは。
今日は、来月から始まる連載企画のお知らせです。


インターネットで調べものをしている時こんな困りごとはありませんか?

・昨日話題に出た人、ヨミで検索したら、たくさんでてきちゃって、どの人かわからない...。
・この研究者、別の大学に勤務していた同姓同名の人と同じ人かな?

インターネットのこうした困りごとは、自分でなんとか解決するしかありませんが、図書館OPACで検索する場合はスマートな解決策があります。それが典拠ファイルです。

典拠ファイルは、個人名や団体名、出版者、件名、著作など検索の際に重要なキーになるものにIDを付与して管理するものです。TRCでは全部で8種類の典拠ファイルを提供していますが、今回の連載では、古くから作成している個人名典拠ファイルに絞って説明をしていきます。

図書館の資料の検索に、典拠ファイルを使用すれば、

・同姓同名の他の人の作品を混ぜずに、この著者の作品だけを借りたい。
→典拠ファイルで検索すれば切り分けてリストアップできます。

・この著者の書いた論文が全部読みたい。
→所属が変わっても同じ個人名典拠ファイルで検索できます。

・この人の著作はこれで全部?
→別名義で書かれた作品も検索できます。

などの、インターネットではワンストップで解決しない要望に応えることができます。判別のためにややこしい作業をしたり、長い時間をかけたりすることなしにです。

同姓同名の人なんて、区別しなければならないほどいるかしら?と思ってはいませんか?

現在、典拠ファイルで最も多い漢字表記の日本人の名前は「高橋/徹」でなんと41人。別の漢字表記の人名を含め「タカハシ,トオル」と読む人は61人。
図書や書誌だけで区別するのはかなり大変です。

所属や肩書に変更があれば、同一人物と判別しづらくなります。
同じ人が必ず同じ表記で出てくるとも限りません。
英訳の本にアルファベットで記載されたり、ひらがな表記で絵本を書くかも。

典拠のチームでは、図書が出版されるごとに、そこに責任表示や件名として出現する人名について、こうした可能性を考慮した調査をして、その結果を個人名典拠ファイルの形で提供しています。

そのようなわけで、来月から「個人名典拠ファイル入門」の連載が始まります。

「入門」と銘打ったとおり、個人名典拠ファイルに初めて触れる方でもわかりやすい説明を心掛けて執筆いたします。次回からの記事をどうぞお楽しみに♪

2023年6月 7日

きょうのデータ部☆(6/7)

紫陽花の季節。
すでに満開の場所もありますが、本社近辺はまだ咲き始めのものが多い気がします。

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2023年6月 5日

前進あるのみ ~新設件名のお知らせ2023年5月分~

明日発行の『週刊新刊全点案内』は、巻頭に「新設件名のお知らせ」を掲載しています。
新設件名は、TRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。

5月の新設は4件でした。そのうちの1つが「エミュー」です。

ダチョウ目エミュー科。走鳥類。
カンガルーとともにオーストラリアの国章に描かれています。国章にこれらの動物が選ばれたのは「後ろ向きに進めない」からだという説もあるとか。
(参考:在日オーストラリア大使館広報文化部制作「もっと知りたいオーストラリア」https://tell-me-about-australia.jp/「基本情報」のページ)

今回調べるまで「オーストラリアあたりにいるダチョウっぽい鳥」というイメージしかなかったのですが、私のような人は少なくないようで、インターネット上には「エミューとダチョウの違い」を解説したサイトが多数ありました。

大きい!速い!泳げる!(飛べないけど。)
足の指は3本、卵の色はちょっとびっくりするくらい綺麗な青緑色。調べれば調べるほど、個性的なエミューさんが気になってきました。

新設のきっかけとなった本はこちら。
エミューちゃんと二人暮らし

砂漠(文) 仁科勝介(写真)
KADOKAWA(2023.6)

ん?写真集?え...暮らす?

散歩中にすれ違ったら二度見三度見...いや、見えなくなるまで目で追ってしまいそう。

2023年6月 2日

「もっと!TRC MARCpedia」創刊!

2021~22年に月刊でお送りしていた「TRC MARCpedia」。TRC MARCをもっと便利に、もっと楽しく使っていただきたいという思いでお届けしたこのTRC MARC入門ガイドは、ありがたいことに図書館の皆さまからたくさんの反響をいただきました。

そしてこのたび、第2弾となる「もっと!TRC MARCpedia」の刊行をスタートしました!

「もっと!TRC MARCpedia」では、日々の業務に役立つ、より実践的な内容をご紹介予定です。TOOLiを使った具体的な検索方法なども多く掲載し、実用的なガイドになることを目指します。

1期同様、月に一度、週刊新刊全点案内に同封してのお届けとなります。5月より刊行が始まっておりますので、Vol.1もぜひご覧ください。バックナンバーはTOOLiの「お知らせ」からご確認いただけます。

なおVol.2は6/13(火)発行の2311号に同封予定です。
引き続き、月に一度のささやかな「ほっこり」と「なるほど!」をお届けできますように。

ぶーすけ「これからもよろしくお願いします!」

ぶーすけ全身TRC MARCpedia.PNG


1期の紙面(一部)はこちらから。

TRC MARCpedia Vol.1」
TRC MARCpedia Vol.2」
TRC MARCpedia Vol.3」
TRC MARCpedia Vol.4」
TRC MARCpediaVol.5.pdf
TRC MARCpediaVol.6.pdf
TRC MARCpediaVol.7.pdf
TRC MARCpediaVol.8.pdf
TRC MARCpediaVol.9.pdf
TRC MARCpediaVol.10.pdf
TRC MARCpedia Vol.11.pdf
TRC MARCpedia Vol.12.pdf

2023年6月 1日

「てにをは辞典」

6月の雑記のテーマは「好きな辞典・図鑑」です。昔の、今の、お気に入りを紹介します。


 絵本みたいな象さんが描かれた空色の「てにをは辞典」。よく見ると象さんは細かな文字列でできています。仕事中に手にして、最初はどういう辞典だか見当がつきませんでした。使い方を読んでみて、「こういうものが欲しかったかも!」と思って購入しました。

「てにをは辞典 」

小内一(編)
三省堂(2010.9)

 辞書、辞典といえば、【見出し語】があって、その意味が書かれているのがふつうですが、「てにをは辞典」に意味は書いてありません。その言葉には、どんな言葉がくっつのか、ひたすらそれが羅列されています。助詞がくっつくことが多く、その助詞の先にどんな言葉がつづくのかが記されているので「てにをは辞典」なのでしょう。

 たとえば。「花」という項目をみると、「花が」に続く語として、「香る」「ほころびる」「枯れる」「咲きこぼれる」「咲き満ちる」「しおれる」などががあります。なるほど、花がどんな様子か、いろんな言い方ができるものです。「花をもたせる」「花と散る」「花のうてな」といったメタファー表現、「花より団子」「言わぬが花」ということわざもあります。「花」には、ざっと300語以上のつながる言葉の例がありました。

 この辞典は「日本語コロケーション辞典」というカテゴリに入るようです。コロケーションとは、二つ以上の単語の慣用的なつながり、連結関係のこと。「こういうつながり」は、アリか? ナシか? をたくさんの文例から確認できます。
 国語辞典にも、文例は載っていますが、数例がいいところなので、こういう使い方をしてもいいのか? という疑問が解消されないことがあります。使ってみたいけど、この使い方でいいのか自信がないとき、他人の文章を読んでいて「その使い方でいいのか?」と違和感を感じた時に開きます。花が咲く、花が散る、ではない、もっとカッコイイ表現をしたいときにも使ってみたい。

 わたしはずっと「輩出」の正しい使い方がわからなくてモヤモヤしていました。「○大学は多くの政治家を輩出」か「○大学は多くの政治家が輩出」か。助詞「が」か「を」かで迷っていたのですが、「てにをは辞典」によれば、どちらもOKみたいです。ホッ、やっとこの言葉が使えるようになりました。

 OKかどうかに、絶対の正誤はないのだと思います。言葉は意味も用法も移りかわるものです。あくまでも今のところ、どんな使われ方をしているかを知るための辞典だと考えています。250名の作家の作品から60万例を採録したそうです。冒頭にその作家さんの名前が並んでおり、巻末にどの本から引用したかも記してありました(全部文庫本でした)。編者の小内一さんが、一人でコツコツ文例をあつめた労作です。

 「あえかな光」という言葉づかいはあるような気がする。小さな、かすかな...みたいな意味だろう。じゃあ、音にも使えるのかな? と、こんなときに「てにをは辞典」を引きます。「あえかな」につづく文例には「小鳥の命」「芳香」「夢」があり、「あえかに」につづいて「美しい」「浮かぶ夜桜」「ほの白い夜明けの雪明り」が載っていました。
 音には使われていない。でも例を見ていると使ってもよさそうな気もしてくる。パブリックな文章では文例にならい、詩作や創作には文例をはみ出しても使ってみるなど、判断の助けになります。
もっと使い込みたい辞典です。

2023年6月 6日

みらい

本日は「週刊新刊全点案内」2310号の発行日です。
掲載件数は884件でした。
今月の表紙はこちら。
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「ラッキョウは好きですか?」
私は、大嫌いでした。
大人達があまりにも美味しそうに食べるので
さぞや!!と思いきや「まずい~」と
子供心にびっくり仰天!

東京に出てから、ちょっとおしゃれなカレーやさんに行った時
ガラス製で3つに区切られた長方形、ステンレスのパタンと開閉出来る蓋の付いた容器のひと区画に
黄金に輝くらっきょうが行儀並んでいて
それになぜか心引かれ、ひと粒取ってカレーと一緒に食べました。(嫌いだったのに・・・)
で、「甘酢付けのラッキョウは美味しい!!」と言う結論。
その時以来、カレーのお供の甘酢付けのラッキョウは好きになりました。
(Juri)


*こんな本がありました*

「ChatGPT超入門 仕事勉強生活をもっと楽しく。エンジニアじゃない人のための」

日本ビジネス研究会(著)
日本ビジネス出版(2023.5)


最近よく耳にするコトバ、「ChatGPT」。
でも「ChatGPT」が何かと聞かれたら答えられない。
そんな私にぴったりな(?)こちらの入門書が目に入ったので、手に取ってみました。

ChatGPTとは何か、どんなことに活用されるのか。
ChatGPTにできること・できないこと。
ChatGPTの応用や、様々なAIについて。

「エンジニアじゃない人のための」とある通り、
知識ゼロな私にも理解できそうな解説がならんでいます。
日常生活にAIがさらに関わってくる日もそう遠くないのでは...と思う今日この頃。
こういった本で知識を得てみるのも良いかもしれません。

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