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2025年5月 アーカイブ

2025年5月12日

ラスタって?~新設件名のお知らせ2025年4月分~

明日発行の『週刊新刊全点案内』は、巻頭に「新設件名のお知らせ」を掲載しています。新設件名は、TRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。


4月の新設は2件でした。そのうちの1つが「ラスタファリアニズム」です。


ラスタファリアニズム、あるいはラスタファリ運動は、ジャマイカの黒人による宗教的思想・政治運動です。運動の略称として、また活動者をさしてラスタともいわれます。
1930年代にはじまり、キリスト教の『聖書』を聖典としていますが、エチオピア皇帝ハイレ=セラシエ(在位1930-1974年)を神の化身として信仰し、アフリカ回帰を唱えるものとのこと。
ハイレ=セラシエの皇帝即位前の名ラス・タファリ・マコンネンが運動名の由来です。

「ファッションかなにかで"ラスタカラー"というのは聞いたことがあるような...あのラスタ?」といった状態でしたが、今回の件名新設で背景を少し知ることができました。
とはいえ、なかなか簡単には言い表しがたい広がりをもった運動の様子。
興味を覚えた方はぜひ件名で検索して図書をお手にとってみてください。

ちなみにラスタカラーといえば赤・黄・緑ですが、こちらもエチオピア国旗の色からの影響のようです。

2025年5月 9日

江戸のお名前事情もお任せください ~典拠のはなし~

べらぼうをゆるゆる見ています。
安田顕さん演じる平賀源内はこれまでの自分のなかの源内像と比べて奇抜で印象深く、先生のその最期に涙し、世を見据えたありし頃の意次とのたしかな絆にはまた心打たれ...。新章に入り、いよいよ蔦重が出版界でその手腕をバリバリと見せ始めますね。手習本への着眼と販路確保の手法のアイデアには、その先見の明にびっくり!ますますこの先も気になります。
さて、これから活躍が描かれていくであろう、江戸の狂歌ブームの火付け役、四方赤良、すなわち大田南畝、すなわち蜀山人。この人は多くの別名を持っています。
典拠ファイルの統一形とその記述形を見てみましょう。

統一形 ※典拠IDは架空です
12345-0000 大田/南畝 オオタ,ナンポ
記述形
12345-0001 四方/赤良 ヨモノ,アカラ
12345-0002 大田/蜀山人 オオタ,ショクサンジン
12345-0003 太田/南畝
12345-0004 蜀山人 ショクサンジン
12345-0005 大田/覃 オオタ,フカシ
12345-0006 宇鱗 ウリン
12345-0007 中乗山人 チュウジョウ/サンジン
12345-0008 四方山人 ヨモ/サンジン

じつにさまざまな表記が、統一形である「大田/南畝」のもとにまとめられています。
江戸時代の人は、号や諱などさまざまな名前を名乗っています。そんな人物の本を網羅的に探すにはどうしたらよいのでしょうか。
手持ちの本には「蜀山人」とあるから、とその表記で試しに検索してみたら本が数冊しか見当たらなかった...いや、そんなに少ないはずがない、といった事態が生じるかもしれません。
では、ひとつひとつの名で検索をして探し出さなくていけないのか...それも大変です。
古典の人物が作者や人物研究の対象として、初めて出現した際には、多くの参考資料を調査し、資料の優先順位や多寡などから、統一形を決定して典拠ファイルを作成します。
統一形に採用せず、図書の表記として記述形にも出現しなかった形や参考資料に掲載された形は、参照形として作成をしています。ガイド機能として、その形でも検索して見つけることができます。
典拠ファイルを使って検索することで、自分の知っている名称から別名もまとめて検索ができます。
また、図書にどのような表記で書かれていても、統一形が必ずMARCに記録されているので、統一形である「大田/南畝」で検索をすることで、図書をもれなく見つけ出すことができるのです。

「作者:風来山人」とあったら、誰なのかすぐにはピンとこないかもしれませんが、典拠ファイルを使えば、統一形である「平賀/源内」のもとにまとめられているので、すぐにわかりますね。
ぜひ典拠ファイルを活用してみてください。

2025年5月 8日

飲みものいろいろ

今月の雑記のテーマは「気晴らしテクニック」です。


ズバリお茶選びです。
個人的に体調不良が続いていてお医者さんから
カフェインをとらないよう言われてしまいました。
紅茶好きには悲しすぎる...
そして家でノンカフェインのお茶を探したところ在庫ゼロ
知らない間にカフェインまみれの生活、恐ろしや。

そんなわけで会社帰りに一人反省会が長くなった時は
ノンカフェイン探しにショッピングモールを散歩して帰ります。
ノンカフェイン、低カフェインの紅茶や
コーヒー、緑茶を買って帰り
食後に大きなマグカップでゆっくり味わいます。
自分好みと出会えればラッキーだなぁと思いながら一日が終われます。


今のところは普通(カフェインあり)のダージリンが一番おいしい、かな。
当分のあいだ気晴らしができそうです。

2025年5月 7日

きょうのデータ部☆(5/7)

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作業がないときは照明もついていない荷物庫にひっそりと待機する彼(台車:データ部所属)。黙々と、毎日届く見本を運びいれ、MARC作成終了後の見本を運びだす。
頼りになります。

2025年5月 1日

ちょっとグレードアップ

5月の雑記テーマは「気晴らしテクニック」。
年度末、年度始まりの緊張が少し取れて、
空は青空、景色は新緑、なのに気持ちがどうも晴れないとき。
私はいつものルーティンをちょっとグレードアップします。

駅からの帰り道を、いつもは最短距離のAコースのところ、途中においしいお惣菜の売っているお肉屋さんのあるBコースに。
帰宅後、常々さっと済ませるお風呂に少しゆったりと浸かった後、
缶から直飲みではなくグラスに入れたキンッと冷やした一杯を楽しみつつ、おかずをお皿にちゃんと盛り付け、トッピングも付けたりして、テーブルに並べて...お腹が落ち着くころには気持ちも落ち着きます。その後ストレッチまではいかずともコロコロや青竹踏みをして寝ると、翌朝は気持ちも晴れ晴れ良い目覚めです。
ここまで書いて、私はちょっと落ち着けばよいのではと気づきました。日々穏やかに過ごしたいものです。


2025年5月 2日

データ部のお仕事紹介 ①

新年度も始まり、フレッシュな気分になったところで、改めてデータ部のお仕事を紹介したいと思います!

データ部では、毎日約200冊の新刊図書のMARCを作成しています。
書店発売の数日前に取次会社から入荷する、実際に流通する図書を使ってデータを構築しているのです。
作業の流れはこんな感じです。

「新刊目録」班でMARCナンバーを付与→「写真」班で書影を撮影→「分類・件名」班で分類と件名を付与→「典拠」班で典拠ファイルを作成→「内容・目次」班で内容細目ファイルや目次ファイルを作成→「内容紹介」班で内容紹介を作成→「新刊目録」班に戻ってMARCの基本情報を入力→完成!

それぞれのお仕事を簡単に説明しますと...。

① 写真班
データ部内にある暗室の中で、1冊1冊手作業で表紙を撮影し、MARCに結び付ける作業を行っています。撮影して終わりではなく、より綺麗に新刊案内に掲載できるよう、細かく修正を行っています。

② 分類・件名班
1冊ずつ中身を確認し、日本十進分類法(NDC)に則り分類記号を与えています。キーワードで主題を表す件名や、児童の調べものを助ける学習件名もここで付与しています。検索の助けとなるジャンルや、利用対象なども分類・件名班の担当です。

③ 典拠班
誰がその図書を書いたのか、著者の情報を典拠ファイルとして作成・管理・維持しています。著者の同定には正確性が求められるので、参考資料やデータベースを使って、丁寧に調査して作成しています。

各部署の詳しい説明は「TRC MARCpedia Vol.1」をご覧ください。
続きは5/16(金)に!

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