細々と続いてきたMARC MANIAX目録も、そろそろゴールが見えてきました。
目録を本のプロフィールとするなら、名前(タイトル)、親(責任表示)、そして本籍(出版者)などが決まり、今回は...やっぱり身長・体重でしょうか。。。本の形態に関する事項=ページ数と大きさについてご説明します。
★ページ数
ページ数は、実際のページの枚数そのものではなく、ページ付(ノンブル)の最終の数字を「325p」のように入力します。日本目録規則に「印刷されたページ付の最終数をアラビア数字で記録」(2.5.1.2)とあるとおりです。
「325p」の後にページ付のない本文ページが続いていたとしても、それを数えて入力はしません。また、図書の奥付の後の広告ページにもページ付がある場合がありますが、これも入力せず、奥付ページまでのページ付を入力します。
日本目録規則には「ページ数の記録が煩雑にわたるときは、「1冊」と記録」(2.5.1.2B)ともあります。TRCでは4種以上のページ付を煩雑とみなして、3種までのページ付はコンマで区切って「10,358,7p」のように入力、それ以上は「1冊」としています。途中から始まるページ付は、「~」を使って「p210~580」のように入力しています。
絵本や写真集には、ページ付が全くないものも結構あります。その場合、TRCでは「1冊(ページ付なし)」と入力しています。但し、このような本の奥付などに、下の写真のように図書の総ページ数が書いてあることがあり
その場合は「〔24p〕」のように入力します。〔 〕は「図書にないものを補った」という意味。この場合は、ページ付以外の情報をもとに入力したという意味でこの形にしています。
また、「図版があるときは、本文のページ数に続けて「図版」としてそのページ数または枚数を記録」(2.5.1.2F)というルールもありまして...。
TRCでは「図版」を「本文の一連のページ付に入っていない図版」「紙質が本文ページと違うもの」としていますが、そのような紙をせっせと数えて、「281,35p 図版72枚」のように入力します。先日のエントリーにあったように、フロアが突如恐怖の皿屋敷になるのはこれを入力するときなのでした。
★大きさ
大きさは「外形の高さをセンチメートルの単位で端数を切り上げて記録」(2.5.3.2)します。
大きさ:20cm
縦長本、横長本は、以下のように入力します。背の高さを中心に入力するのは、書架に収めることを考慮しているためです。
左から、
横長本(縦≦横) 大きさ:18×20cm
枡形本(縦=横) 大きさ:18×18cm
縦長本(縦≧横×2) 大きさ:30×15cm
目録の中では、「大きさ」などはかなり地味な項目かもしれません。そういえば、私の父の手作り目録にも「大きさ」はなかったような...。でも、いざ本棚の前で本を探すとなると、威力を発揮するのが「大きさ」です。
データ部では毎日、多い日は500冊以上の本を点呼し並べていますが、まずはサイズ別にざっと本を集め、「タイトル+大きさ」を読み上げて本を捜索、というやり方をしています。そうでなくては、短時間で大量の本は探せません。
ページ数も、大部の専門書か、すぐに読めるコンパクトな本か等を色々と推測できて、つい目が行く項目ですよね。「ページ数」と「大きさ」、どちらもとても大切な、地味だけど使えるデータなのでした。
コメント (2)
お仕事おつかれさまです。
興味深い記事が多く楽しく読ませていただいています。
ところで、最近の図書館ではコミックスを所蔵するところも増えてきていますが、コミックスの場合すべてのページにページ数が振られているのではなく、ところどころに思い出したようにでてきている場合がかなりあります。
そういった場合、ページ数はどうなるのでしょうか?
投稿者: wizard | 2007年10月17日 01:28
日時: 2007年10月17日 01:28
wizardさん、こんにちは。
コメントをありがとうございます!
確かに、コミックはページの隅までイラストで、ページ付自体が少ないですね。
TRCでのコミックの扱いですが、コミックでは最終ページ付が図書の半ばで終了し実際のページ数とかけ離れてしまうことが多いため、本文にページ付があっても奥付等に記載されている総ページ数を〔 〕に入れて入力するようにしています。
総ページ数の表記がない場合には最終ページ付を探して入力しますが、ページ付のない本文が1/4以上あり、最終ページ付の記録では意味をなさない場合には「1冊」としています。
よろしいでしょうか?また何かありましたら、コメントお待ちしています。
投稿者: 新刊目録 藤澤 | 2007年10月17日 13:22
日時: 2007年10月17日 13:22