「カタロガーへのはじめの一歩」ということで、簡単な目録の作り方を解説するこの連載も今日で最終回。「これさえわかれば」というMARCに必須の最重要項目に絞ってご紹介してきました。以下、Q&Aでおさらいしてみましょう。
Q.本のどこを見たらよいですか? (第1回)
A.標題紙・奥付・背・表紙の4か所。「情報源」と呼ばれるこの部分の凝視こそが、本当の「はじめの一歩」です。
Q.何ていう本ですか? (第2回および第3回・第4回・第5回)
A.MARCの肝心要はやはり「タイトル」。これがなければ始まりません。4つの情報源を見比べて、よくよく確認してみましょう。メインタイトルだけでなく、いわゆる「サブタイトル」や「シリーズ名」などのお仲間たちもお忘れなく。
タイトルが決定したら、カナ読み・ワカチも入力しましょう。ルールが複雑でうっとうしいこともなきにしもあらず...ですが、検索では大いに威力を発揮します。
Q.誰が書いた本ですか?(第6回・第7回)
A.著者は、これまたとっても大切な項目ですね。目録の世界では「責任表示」と呼びます。何人いるか? 情報源の表記は共通か?(漢字とひらがな、正式名称と略称などで違ってたらどうしよう?) 著・編集・訳・絵などなど、どの役割の人をどの順番で並べればよいのか? ...ああ、奥が深い責任表示の世界。山ほどある苦労話はいずれまた。
Q.いつ・どこで刊行された本ですか(第9回)
A.出版者と出版年です。情報源の中でも、記述が詳しく正確な確率が高いのは奥付。出版地もしっかり確認しましょう。
Q.どんな本ですか?(第10回)
A.大きさ・ページ数といった項目も重要です。本の外見が大まかにわかりますし、内容が想像できてしまうことも(ページ数が少なければ「コンパクトな解説書なのかな」とか)。「図版の枚数が合わない恐怖」が味わえる特典つき。
Q.以前の本と同じではありませんか?(第11回)
A.既刊本との違いを見分ける項目が「版表示」。改訂・第2版・増補・新装などなど、様々な種類があります。新しい内容かどうかの判断に使える大切な情報です。くれぐれも見落としのないように!
いかがでしたか? お手元の本のMARCも無事に完成しましたか?
残念ながら今回はご紹介できなかった項目も多々あります。またの機会にじっくりとお話できたらいいですね。
次回からの「MARC MANIAX」は分類編です。
いよいよますます濃厚にマニアックスな気配...? どうぞお楽しみに!