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2025年6月 アーカイブ

2025年6月30日

ふるさとの味を~新設件名のお知らせ2025年6月分~

明日発行の『週刊新刊全点案内』は、巻頭に「新設件名のお知らせ」を掲載しています。
新設件名は、TRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。


6月の新設は2件でした。そのうちの1つが「料理(パレスチナ)」です。


ガザ地区における紛争が日々報道されているパレスチナ。
そのパレスチナにも受け継がれてきた暮らしや食生活があり、伝統的な料理があります。

ちなみに各国料理の件名は「料理(日本)」「料理(タイ)」のように、基本的に料理(国名)のかたちになっています。
ただし、西洋料理については「料理(西洋)-フランス」「料理(西洋)-アメリカ合衆国」など、料理(西洋)-国名のかたちになります。これは基本件名標目表(BSH)によるものです。

調べてみると、意外な国のレシピが見つかるかもしれません。

2025年6月26日

アルバイト

6月の雑記のテーマは「図書館の思い出」です。

大昔、大学で司書課程をとっていたこともあり2つの公立図書館でアルバイトをしていました。

最初に覚えるのは返却された図書の配架です。赤川次郎が大人気で、ブックトラック一列分ぐらい返却されるのを、ほとんど貸し出されてスカスカに空いた棚に入れるそばからどんどん抜き取られて行くのでした。他にも当時大人気の作家の棚はフル回転で、場所をすぐ覚えました。「へぇこんな本あるのか」と、未知の図書との出会いの場でもありました。

次に覚えるのは貸出です。電算化されていなかったので、ポケット状になった利用者カードに図書のカードを挟んで預かり、図書に貼った紙に返却期限のスタンプを押します。1人4冊まで借りられたのでそれが最大4セット、4人家族で来ると最大16セットを輪ゴムでひとまとめにして利用者名の五十音順に繰り込んでおくのですが、慌てると輪ゴムがうまくかからずビヨヨーンとばらけてしまいものすごくあせったことが何度もありました。返却はそれを逆にやります。バイトは基本土日だったので家族連れが多かったのです。

キリがついたら納品された目録カードを、カードの穴に通すピンのついた引き出しに、決まった配列に従って入れていきます。最初はピンに刺さずに繰り込んでいき、再度確認してこの場所でOKとなったら1つの引き出しのピンを一度全部抜いて刺しなおします。このピンがなかなかうまく刺せずまたまたあせります。

プロの業界の人からしたら稚拙なお手伝いだったとは思いますが、図書館業務の入り口を覗かせてもらえたのはとても楽しいことでした。配架中はお手洗いの場所をものすごく聞かれること、エアコンの効きが悪いと訴えてくるかたの多いことも、意外な気づきでした。

2025年6月25日

きょうのデータ部☆(6/25)

terrace.jpg

雨上がりのテラス。
近辺に公園が多いので、土の香が立ち込めます

初夏6月の今日のデータ部は「香り」つながりでお送りしました。

2025年6月24日

わたしの暮らしに生かしたい

本日は「週刊新刊全点案内」2411号の発行日です。
掲載件数は903件でした。


*こんな本がありました*
「私たちの暮らしに生かせる南極レシピ 」

渡貫/淳子(著)
家の光協会(2025.6)


八百屋さんで買い物をするのが好きです。きれいで揃った見た目より、美味しくてお安い方がありがたい。傷や汚れが気になる部分があったらそこだけ除ければいいのよ。近所の八百屋さんは野菜が乗っているトレイも買う時に回収してくれるので、ゴミが減らせるのも嬉しい。丸ごとのキャベツや大根なんかは大きさで値段を変えてくれる(値段はガムテに書いて貼ってあったり、ラップに直接書いてある)ので、「安い!けどまだ半分残ってるから、小さめのにしとこう」と調節ができるところも気に入っています。


この本では南極で調理隊員をされていた著者の、工夫やアイディアが紹介されています。なんと南極では食材の追加調達はなし、ごみは一切捨てられないんだとか! そんな状況でどのように毎食ご飯を作っていたのでしょう。なんとなく私が最後まで使いきれない乾物、ついているのは嬉しいけど全部は食べきれない大根葉。当たり前のように捨てている皮はもしかして食べられるの? 
いろいろ教えてもらえそうです。

2025年6月20日

今日は誰の誕生日?

毎日、誰かしらが誕生日を迎えています。誕生日おめでとう!
ということで、新企画「今日は誰の誕生日?」の3回目をお届けします。

今日、6月20日は江戸幕府第10代将軍・徳川家治の誕生日だそうです。
高校時代は世界史選択だったため、日本史の知識は中学歴史の授業で止まっています。
ちょっと前まで、家治と言われてもまったくピンと来ませんでした。
それもそのはず、田沼意次が老中として活躍していた頃の将軍なので、中学校の歴史の授業でそれほど時間をかけて解説されることはなかったのでしょう。
この時代の暗記するべき重要人物と言えば、田沼意次、平賀源内、松平定信あたりではないかと。

しかしながらここ数年、家治が登場するドラマが立て続けに放送されています。
2023年にはNHKの男女逆転「大奥」に登場、2024年にはフジテレビ版「大奥」で家治にスポットライトが。
そして今期の大河ドラマ「べらぼう」でもキーパーソンとして描かれています。
男女逆転「大奥」は未見ですが、フジテレビ版「大奥」は松平定信目当てにラストまで見ていました。
「べらぼう」もリアルタイムからはだいぶ遅れていますが、配信で追いかけているところです。
影が薄いどころか認識すらしていなかった家治を、この2年でふたりも見るとは。
家治さま、お誕生日おめでとうございます。

2025年6月19日

ホーム

6月の雑記のテーマは「図書館の思い出」です。

図書館、と聞いてまず思い浮かぶのは、やはり幼稚園の頃から20年ほど過ごした地元の図書館です。
仮に小3から高3まで、月1で通っていたと考えても優に100回は超えているわけですね。(なんとなく少なく見積もりましたが、返却期限である2週間で「返して・借りて」を繰り返していたと思われるので、実際はもっとだと思います。おそらく。)
小・中・高と主戦場が変わっていくなかで、通い続けたのは、図書館と習い事の先生の家くらいではないでしょうか。

初めて一人で行った時に返却方法がわからずドキドキしたこと。クラスメイトに出くわし、さりげなく手に持っている本を隠しながら会話したこと。慣れ親しんだ場所に高校の制服を着ていくのがなんだか気恥ずかしかったこと。思い出すのはそんな小さなエピソードばかりです。

それから...
小さい頃、一緒に行った母が本を探すために「検索の機械」(それをOPACと呼ぶと知るのはずっとあとのこと)を操作しているのを見て「自分もやりたい!」と思ったことも覚えています。
当時、検索中の画面には、おじいさんが本棚をまわって探してくれるアニメーションが表示されていました。
あの、いかにも「図書館にある本すべての所在を把握していそうな」おじいさん、好きだったのですが、ある日を境にいなくなってしまいまして...ちょっと寂しかったです。

先日ちょうど地元に行く機会があったので、図書館にも行ってみました。
入った瞬間、「うわぁ!これ!!」と感じる、私の知っている図書館のにおい。
いつの間にかセルフ貸出機が置かれているなど、変わっているところもありましたが、根っこは変わらず。
これからも私のホームだと勝手に思わせていただきます。

2025年6月18日

きょうのデータ部☆(6/18)

本社ビルの横を千川通りに向けて歩きます。
坂を下っていく間ずっと左側は公園。下りきったところでコーヒーの香りがしてきました。
kubomachikoen.jpg

2025年6月27日

全集orシリーズ?~MARCや検索のはなし~

共通したタイトルの付いた図書について、全集とするのか?シリーズとするのか?どのように判別しているのかをご紹介します。

「全集」とは、
・続きもの
・セットになっているもの
・同じタイトルで継続して刊行されるもの
を表し、「1巻」「2025年版」「ビジネス編」「上巻」など、タイトルに番号(巻数)が付いたものを「全集」と呼んでいます。

一方で「シリーズ」とは、ひとくくりの共通する名前が付いていても1冊ずつ独立していると考えられるものを表しています。
つまり、「○○文庫」や「△△叢書」のように共通する名前が付いていても、終期を定めず1冊ずつ独立している図書をシリーズとし、1冊ずつのタイトルを本タイトルとして扱っています。

例として、「魔女の宅急便」(角野 栄子〔著〕)の書誌情報を見ていきましょう。
この本では、

タイトル    251A1 魔女の宅急便
巻次      251D1 2
巻タイトル   291A1 キキと新しい魔法
シリーズ名   281A1 角川文庫

このような形で採用しています。

「魔女の宅急便」という全集があり、「キキと新しい魔法」は2巻目のタイトルとなります。
さらに「角川文庫」という大きなグループ(シリーズ)に属していることを表しています。

続いて、「高校脱出マニュアル」(旺文社編)の書誌情報を見ていきます。

タイトル    251A1 高校脱出マニュアル
シリーズ名   281A1 飛び出せ高校生!
シリーズ番号  281D1 vol.1

「○○文庫」や「△△叢書」のような表記であればわかりやすいのですが、「飛び出せ高校生!」のような一見全集と思われるタイトルの本もあります。
この場合、全集としてまとめるべきか悩ましいところですが、本には「全何巻」などどこまで刊行されるかの詳細情報がなく、続きものとして継続されるか判断がつかずシリーズとしてまとめたケースで、シリーズ名に「飛び出せ高校生!」を採用し、各巻のタイトルを本タイトルに、「vol.1」はシリーズ番号として採用しました。

このように、図書にどのような配置で表示されているかに加えて、図書館での配架も考慮しながら総合的に判断し、全集にするかシリーズにするかを決定していますが、日々悩むことも多いです。

2025年6月12日

図書館の思い出~学校の図書室

6月の雑記のテーマは「図書館の思い出」です。

このお題をいただいたとき、ちょっと困ったのです。
思い出は多々あり、書きたいのですが、1つの図書館について詳しく書くのは難しいと。
とりあえず、思いついたのは、小学生のときのことでしょうか。

小学生のときは、近くに図書館はなく、おそらく月1回でしょうか、移動図書館(自動車文庫)が近くの空き地に来ていましたが、利用したのは小学校6年間でも数回だけだったような気がします。やはり、身近だったのは小学校の図書室。何年生の時か覚えていないのですが、1年間、図書委員をやり、貸し出し処理や本の修理をしたような気がします。でも、あまり本を借りた記憶はありません。

その小学校の図書室、当時は2階の北東の教室だったのですが、現在は1階の南東の教室にあります。当時よりは少し広くなり、エアコンもついているのですが、特に夏は日差しが厳しいようです。ちなみに、息子も小学5年、6年の時に図書委員をやったのですが、なぜ、図書委員になったかをきいてみると、「本のバーコード(登録番号のバーコードラベル)を、ピッとやるのがおもしろいから」とのこと。私の子供の頃には考えられない答えでした。

子供の受験に関連して学校見学に行くと、図書室(館)が見られることが多く、毎回、楽しみにしていますが、ある学校の図書室で、「もしかして、図書館関係者ですか?」ときかれてしまったことがあります。特に何かしたわけではないのですが、そういう雰囲気がしてしまったのでしょうか。今後は普通の親にみられるように、と願っています。

2025年6月11日

きょうのデータ部☆(6/11)

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文京区とドイツのカイザースラウテルン市の姉妹都市提携を記念して造られた「カイザースラウテルン広場」(社屋のお隣です)の雨上がり。

どこからかふわりとクチナシの香りが漂ってきます。

2025年6月13日

別ペンネームの場合~典拠のはなし~

*まずはお知らせ*
昨年「個人名典拠ファイル」に関する記事を連載しました。個人名典拠ファイルを知っている人だけでなく、知らない人にも大まかなイメージを持っていただけるような解説記事です。
ブログの左サイドバーに「企画記事」という一覧がありますが、その中にある「個人名典拠ファイル入門」というリンクをクリックすると、その記事すべてをピックアップすることができます。

同じく左サイドバーの「カテゴリー」内の「典拠ファイル」をクリックすると、過去に書きためてきた典拠ファイルに関係する記事をピックアップすることができます。
気になる記事を見つけたら、ぜひ読んでみてください。

さて、ここからが本題。
前回の「典拠のはなし」では、大河ドラマを題材に近世より古い時代の人名の個人名典拠ファイルのつくりについてご紹介しました。ジャンルによって異なる名称を使っている場合、ひとつの名称のもとにすべてまとめています。

江戸のお名前事情もお任せください ~典拠のはなし~

では、近代以降の人名はどうしているでしょうか。これまでたびたび紹介してきました。
原則は「別のペンネームで出てきたら、別のファイルを作る」です。
具体例をあげます。
芥川賞作家の長嶋有さんは、サブカル関連でのペンネームとしてブルボン小林という名称を使っています。

優先名称(統一形):長嶋/有
優先名称(統一形):ブルボン小林

これら二つの典拠ファイルはそれぞれ固有の典拠IDを持っています。その典拠IDどうしを結びつけることで、それぞれを「関連」したファイルとしてつながりを持たせているのです。結びつける作業は、典拠班で行っています。
TOOLiの「典拠検索」で長嶋有さん、あるいはブルボン小林さんを検索してみてください。片方の典拠ファイルだけを検索しても、関連している方の典拠ファイルも引っぱってきて表示してくれます。

ID  11000370-0000 長嶋/有
⇔ID 11000392-0000 ブルボン小林
注:IDは架空のものです

◇参考記事
関連(相互に参照しています)その1
関連(相互に参照しています)その2

2025年6月10日

人間にとって食とは

本日は「週刊新刊全点案内」2409号の発行日です。
掲載件数は807件でした。

*こんな本がありました*
ガザ・キッチン
ライラー・エル=ハッダード  マギー・シュミット著
オレンジページ(2025.6)

彼の地で食料配給場所が攻撃の標的になっている
というニュースを見るたび苦しい気持ちになります。
攻撃する/される人々が食べるものはおそらくそれほど変わらないはず。
ガザの料理人、農家、商人等の仕事ぶりを切り取った写真と、
人々の料理とレシピ、伝統、家族について記録した本書を見ると
共に食べ語らえる日が来ることを願ってやみません。

2025年6月17日

日本一過酷

本日は「週刊新刊全点案内」2410号の発行日です。
掲載件数は779件でした。


*こんな本がありました*

「山岳ランナー土井陵王者の称号」

千葉弓子(著)
平凡社(2025.6)


山岳ランナーが走るトレイルラン、どんな競技なのかなと思い手に取りました。
登山道や林道など自然地形を利用したコースを走る競技で、
大会によって距離や高低差など様々だそうです。

中でも土井陵選手が二連覇を果たしたトランスジャパンアルプスレースは、日本一過酷と言われるレース。
富山県魚津から日本アルプスを縦断し、静岡県大浜海岸までの約415キロを、厳しい選考をクリアした30名が走ります。

大会最速記録は2022年土井陵選手の4日17時間33分。

フルマラソンどころか学生時代のマラソン大会6kmでさえ走るのがやっとだった私には想像もつかない世界です。
選手はどんな思いで競技に臨んでいるのか...気になった方はこの本を手に取ってみてください。


2025年6月 5日

わたしの原体験

6月の雑記のテーマは「図書館の思い出」です。

図書館の思い出は?と訊かれ真っ先に頭に思い浮かぶのは、小学2年生から4年生までを過ごした中国某都市の日本人学校の図書室のこと。
子どもながらに「日本語の本」に飢えていたのでしょうか。小さな図書室でしたが、小学生のわたしを楽しませてくれるには十分過ぎるほどの本があり、2日に一度は通っていたような気がします。

特に、書架に同じ体裁で並んでいるシリーズものを読破していくことに喜びを見出し、「王さまシリーズ」や「わかったさん」に「こまったさん」、「なん者ひなた丸」、偉人の伝記シリーズなどをせっせと借りて読んでいたことを覚えています。

中でも「ズッコケ三人組シリーズ」は格別で、読み終わって「さびしい」と感じたのは「ズッコケ」が初めてのことでした。

小学4年生の途中で日本に帰国し、その頃にはすっかり読書大好きっ子に成長していたわたしは、母に最寄りの区立図書館へ連れて行ってもらい歓喜!
まだ読んだことのない「ズッコケ」がこんなにある!!!と。

それからは毎週のように図書館に通い、本屋さんで見つけた新刊をリクエストするという技(当時のわたしには革命的でした笑)も身につけ、図書館はすっかり生活の一部。
それは今でも変わりません。

今のわたしが在るのは、きっとあの小さな図書室のおかげです。

2025年6月 4日

きょうのデータ部☆(6/4)

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今日のベランダ。銀色の葉と小さくて黄色の花のコントラストが素敵です。シロタエギクという花のよう。

なぜピントがずれているかというと、気持ちが左後ろのモケモケにいっていたのです。こちらはマツバボタンかと思いきや、ローズマリー。おいしそうな香りです。

2025年6月 3日

深遠への招待

本日は「週刊新刊全点案内」2408号の発行日です。
掲載件数は914件でした。
今月の表紙はこちら。

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鬱陶しい、ジメジメの雨の日々。
けれど
「雨だって時に、楽しいじゃないか・・・!?」
そんな梅雨時のイメージです。
(Juri)

*こんな本がありました*

天文学者が1を知ると、宇宙は10の謎を投げかけてくる
田中雅臣(編著)
河出書房新社(2025.5)

誰もがきっと宇宙のはじまりとか、ブラックホールの正体とか、この広い宇宙の中に地球と似た星はないのかとか、夢想したことがあると思います。
目に見えないものが存在する、という理を地で行く天文学は、難しそうだけど自分たちが日々暮らす物理法則とは異なる世界で知りたいという気持ちが勝ります。
この本は各章が独立していて、文章も読みやすく入りやすいですが、専門的なテーマでそれぞれまとめられていて、宇宙の深遠を覗き見ることができます。
ひと昔前に比べると膨大な時間が必要とされた分析の演算処理も、加速度的に発展したテクノロジーによって要する時間はずいぶんと短縮され事象が観測可能な時代に移行してきています。
発見された事実がさらなる謎につながっていく。未知への探求心の扉をひらくきっかけとなってくれそうです。

2025年6月 2日

人間の活動についてくるもの~新設件名のお知らせ2025年5月分~

明日発行の『週刊新刊全点案内』は、巻頭に「新設件名のお知らせ」を掲載しています。新設件名は、TRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。

5月の新設は3件でした。そのうちの1つが「スペースデブリ」です。

デブリとは「破片」の意味です。役目を終えた人工衛星やロケットの上段など、地球の周囲にある不要になった人工物のことで、「宇宙ごみ」とも言います。
なんとなく地球の周りをふわふわと漂っているような印象を持っていたのですが、じつは軌道上をスピードをもって周回しているため、10センチメートルほどの大きさのデブリでも、衝突すると宇宙船を完全に破壊できるほどの力があるのだそうです。

なので、運用中の人工衛星はデブリと衝突する危険が生じた場合には、それを避けるために自分の軌道を一時的に変える必要があり、そのせいで燃料を余計に消費しているのだとか。

年々増加しているスペースデブリは、しかしまだ除去の方法が確立されていません。既存のデブリ同士がぶつかる事故によりさらに細かく数が多くなっている(そして、数センチ程度の大きさのものが、避けるのも難しく衝突したときのダメージは大きいため非常に厄介)と聞くと、ちょっと落ち着かない気持ちになります。

現在、JAXAと民間企業とが協力して、大型デブリ除去の技術実証実現を目指すプログラムを進めているそうです。

2025年6月 6日

希望の轍~移動図書館LiBOON~

図書館施設の老朽化や地域の過疎化などが原因で、図書館の分館が統合・廃止されるという悲しいニュースが散見されるようになってきました。
そうした中で、今注目を浴びつつあるのが、「移動図書館」です。

TRCでは、「すべての人に図書館サービスを届けたい!」という想いのもと、移動図書館車「LiBOON(リブーン)」を提供しています。
普通免許で運転できる軽自動車で、小型なぶん狭いスペースなどにも駐車でき、小回りが利くのが大きな魅力です。車体は小さめとはいえ、1台に500冊も収納でき、雨除けカバーやスピーカーなど、安全に利用できる工夫もいっぱいです。
以前ブログでもご紹介したヨシタケシンスケ先生デザインのパッケージだけでなく、「おまえうまそうだな」でおなじみの絵本作家、宮西達也先生デザインのパッケージも登場しました!


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絵本好きにはたまらない、人気作家のお二人のデザインは、見ているだけでも楽しい気持ちになってきます。

図書館と図書館にかかわる人たちのサイト「Jcross」さんでも、キャラクターのウパっちがLiBOONを紹介してくれました。

ちいさな図書館、LiBOONが運ぶものとは?ウパっちが突撃取材 - お仕事見学 | Jcross(ジェイクロス)

物理的に図書館が近くにないという方だけでなく、体の不自由な高齢者や、小さなお子さんをお持ちのご家族など、老若男女問わず多くの人が、負担なく本に接する機会を増やしてくれるこのLiBOON。
わたしもいつか、街中で走っている姿を見てみたいです。


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