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2026年9月14日 アーカイブ

2026年9月14日

手がかりは多い方がいい ~典拠のはなし~

こんにちは、典拠担当の小松です。

毎月お届けしている「典拠のはなし」では、主に新たに登場した著者を取り上げています。今回は少し視点を変えて、すでに作成した典拠ファイルをどのように管理し、情報を更新しているのかをご紹介します。

新しく個人名典拠ファイルを作成するとき、図書や参考資料に名前の読み方が記されていない場合は、推定の読みをカタカナ形として入力します。その後に出版された図書でルビを確認し、実際の読み方が典拠ファイルの読みと異なっていた場合は、典拠ファイルを訂正(典拠訂正)します。

通常、典拠を作成するチーム(典拠班)に届く図書は、その著者の典拠ファイルがまだないものだけです。一方、すでにファイルが作成されている著者についても情報を確認できるよう、新刊目録を作成するメンバーが典拠ファイルの内容に目を通します。入荷した図書に名前のルビや、著者を見分けるための新しい情報があれば、その図書を典拠班に回します。

図書を受け取った典拠班では、必要な訂正を行うだけでなく、今後も著者を正しく見分けられるように情報を追加します。主な作業は次のとおりです。

* 名前の読み方の出典の変更
(より信頼できる資料で名前の読み方を確認し、その読み方を採用した資料が分かるよう、出典を示すコードを付けます。詳しくはこちら
* 生没年の追加
* 著者を見分ける手がかりとなる肩書の変更
* 別の表記や読み方の追加
* 受賞情報の追加
* 別名が判明した場合の関連の追加

図書がデータ部にあるのは数日間です。そのため、図書の情報と典拠ファイルを照らし合わせることができる時間は限られています。同じ人物をスムーズに結び付け、別人を誤って同一人物として扱わないよう、限られた時間の中で効率的に必要な情報を蓄積します。

場合によっては、図書館や利用者のみなさんに公開する情報とは別に、典拠ファイルの管理に役立つ情報を内部用のメモとして残すこともあります。

たとえば、実用書の著者紹介に「趣味は小説を書くこと」とあったり、文芸書のあとがきに本業を推測できる記述があったりした場合は、その情報を内部用のメモに残します。

ジャンルが違うと、同じ名前でも別人だと思いがちです。しかし、一度本を出版した人が別のジャンルでも本を出すことは珍しくありません。内部メモを手がかりに「同じ人かもしれない」と調べ直し、誤って別人として扱うのを防げた例が数多くあります。

このように、典拠ファイルは作成して終わりではありません。
目録と典拠の担当者が日々情報を確認し、追加や訂正を重ねています。

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