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2014年3月 アーカイブ

2014年3月31日

戦いの時代~新設件名のお知らせ2014年3月分~


明日発行の『週刊新刊全点案内』は、巻頭に「新設件名標目のお知らせ」を掲載しています。
新設件名はTRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。

3月は9件の件名を新設しました。
そのなかに、「戦国大名」という件名があります。


境界争いと戦国諜報戦

盛本昌広(著)
洋泉社(2014.3)


みなさんどんな大名が思い浮かぶでしょうか?
織田信長、上杉謙信など有名な人がたくさんいますね。
今年の大河ドラマの舞台はまさにこの時代。
はじめは「官兵衛と半兵衛って兄弟じゃないの?」というレベルだった私ですが、だいぶ内容がわかって入り込めるようになってきました。


戦国時代にまつわる件名は以下もあります。

・川中島の戦(1553~1564)
・桶狭間の戦(1560)
・法華一揆
...他、さすが戦いの時代、といった感じです。

ドラマに合わせて本を探してみようかな、と思います。

2014年3月26日

きょうのデータ部☆(3/26)

TRC2階テラス桜レポート パート3です。

20140326sakura.jpg

だいぶ膨らんできましたね
もうちょっと、かな。

都内でも上野では開花したそうです。
週末にお花見ができるかもしれませんね。

2014年3月25日

おもしろい心理学の本

本日は「週刊新刊全点案内」1858号の発行日です。
掲載件数は1479件でした。


*こんな本がありました*

「本当は間違っている心理学の話 50の俗説の正体を暴く」

スコット・O.リリエンフェルド(ほか著)
化学同人(2014.3)

「脳の中の時間旅行 なぜ時間はワープするのか」

クラウディア・ハモンド(著)
インターシフト(2014.3)


心理学の翻訳本を2冊ご紹介。

1冊目は心理学をめぐる50項目を上げ、それらが「神話」であることを根拠を示しながら解説した本です。
サブリミナル効果、トラウマ、催眠...目次を見てみると、「え?これも本当じゃないの!?」と驚くような項目がたくさんあります。

2冊目は時間の謎を心理学的な数々の実験とともに解き明かす本です。
時間って本当にワープしますよね。今データ部は繁忙期ですが、一生懸命目録チェックをしていると時間がたつのが早いこと早いこと...。

2冊とも学者が書いた本ですがとてもわかりやすく、お勉強ではなく読み物として楽しめると思います。

2014年3月24日

巻末ページをご紹介します 4週目

こんにちは。新刊目録の伊藤です。

3月の月曜日は『週刊新刊全点案内』の巻末ページについてご紹介します。
『週刊新刊全点案内』巻末ページでは、週がわりで本に関する様々な情報をお伝えしています。(巻末ページは、裏表紙をめくってすぐの、かわいらしいドット柄のページです。)

第4週は、ストック・ブックス花まる本情報。
『週刊新刊全点案内』掲載のご注文冊数ベストランキングです。
総合分野、高額本(10,000円以上)、9類・児童書以外の本のご注文冊数...と、ちょっと珍しいランキングになっています。

明日発行の1858号では、1825~1828号(2013年7・8月刊)のご注文冊数ランキングを掲載しています。
「自由研究」「富士山」なんて単語が登場するのも、昨夏らしいです。
毎週第4週は、ストック・ブックス花まる本情報。ぜひご活用下さい。

また、TOOLiではSB(ストック・ブックス)ランキングをベスト100まで公開していますので、こちらも合わせてご活用下さい。

2014年3月19日

きょうのデータ部☆(3/19)

TRC2階テラス桜レポート パート2です。

全体的につぼみが膨らんでいました。

20140319sakura.jpg

失敗っ!
先週のつぼみがどれだかわからなくってしまいました。
結構一斉に膨らむものなんですね、植物パワー恐るべし。

目印にリボンを付けてあったとしても
昨日の春一番で飛んでしまった気もします...

2014年3月18日

たのしいまきば

本日は「週刊新刊全点案内」1857号の発行日です。
掲載件数は1623件でした。


*こんな本がありました*


「たのしいまきば」
平林美紀(著)
パイインターナショナル(2014.3)


「まきば系フォトグラファー」による牧場動物の写真集です。

とにかく動物が可愛いのです。

まるで笑っているかのようなヤギたちや、仲良く寄り添う牛の親子など、絵本の世界がそのまま写真になったかのよう。

表紙の羊たちも、まっしろでふわふわ、もこもこ。

空の青や牧場の緑など、写真全体の色がとても綺麗です。

ちなみに件名は「家畜-写真集」。  ...あんまり可愛くない。


この方の他の著書
カメラをつれてまきばへ行こう!」「アヒル飼いになる」「ミニブタ飼いになる
なども、表紙の動物たちがすごくいい味出してます。

2014年3月17日

巻末ページをご紹介します 3週目

こんにちは。新刊目録の伊藤です。

3月の月曜日は『週刊新刊全点案内』の巻末ページについてご紹介します。
『週刊新刊全点案内』巻末ページでは、週がわりで本に関する様々な情報をお伝えしています。(巻末ページは、裏表紙をめくってすぐの、かわいらしいドット柄のページです。)

第3週は、文学賞等受賞情報。
文学賞をはじめ、毎月たくさんの本に関する賞が発表されています。主だったものを、1ケ月分まとめて掲載しています。

文学賞の選考日はつい忘れてしまうもの。ふと気がつけば帯に大々的に書いてあったりして驚くこともしばしばです。
『週刊新刊全点案内』の巻末情報ページで、ひと月分ご確認いただけます。

明日発行の1857号には、2014年2月分が掲載されています。ぜひご覧ください。
本に関する賞というと小説ばかりイメージしていたのですが、戯曲や写真、俳句など、沢山の賞があるのですね。

なお、TRC MARCには、受賞情報の項目も設けております。
こちらこちらの記事に詳しく書いてありますので、検索の際にも合わせてご活用いただければ幸いです。

2014年3月11日

ママのまねごと?

本日は「週刊新刊全点案内」1856号の発行日です。
掲載件数は1497件でした。

*こんな本がありました*

「ままごと」

尾崎織女(文) 日本玩具博物館(監修)
文溪堂(2014.2)

世界のままごと事情から日本のままごとの歴史まで、『ままごと』のあれこれがカラー写真で紹介されています。

なんとなく日本独自の遊びのような気がしていたので、世界のままごとにはちょっとびっくりしました。
でも漢字で書くと『飯事』、台所を中心とした遊びは世界共通なんですね。

時代ごとに流行したままごとセットの中身は、眺めるだけで歴史を感じることができます。
カマドからガスコンロに変わったり、リカちゃんのダイニングテーブルだったり。
ちなみにダイニングテーブルはデータ部でも「懐かしい」との声がちらほら。しかも「今でも一揃い持ってる」という人も!


私は最近、親戚の子(5歳と3歳)に付き合って何十年かぶりに『ままごと』をしています。
彼女たちも『ままごと』が大好きで、「トマトと大根切ってー」「お皿も洗わなきゃ!」といつもにぎやか。
相手をするこちらが疲れてストップをかけないと、いつまでも熱中しています。

古今東西、子どもたちに愛される「ままごと」。いつまでも続いていってほしい遊びごとのひとつです。


2014年3月12日

きょうのデータ部☆(3/12)

データ部がある2階にはテラスがあります。
そこには桜の木があります。

3月になったので、どんな様子かなと思って行ってみましたが


IMG_20140311_125453.jpg


開花にはほど遠い...ですね。

2014年3月10日

巻末ページをご紹介します 2週目

こんにちは。新刊目録の伊藤です。

3月の月曜日は『週刊新刊全点案内』の巻末ページについてご紹介します。
『週刊新刊全点案内』巻末ページでは、週がわりで本に関する様々な情報をお伝えしています。(巻末ページは、裏表紙をめくってすぐの、かわいらしいドット柄のページです。)

第2週は、月間ベストセラー・ランキング情報。
日販調べによる、前月分の「総合ランキング」「単行本フィクションランキング」「単行本ノンフィクションランキング」それぞれTOP10を掲載しています。(全集・文庫・ゲーム攻略本は除く。)

話題のあの本はTOP10入りしている...といった納得の発見もありますし、1700号台に掲載された本がTOP10入りしている...など、意外な発見もあります。(1700号台は2011年1月から2013年1月の間に発行されました。)

明日発行の1856号にも掲載されています。新しい顔ぶれが続々登場する中、あのドラマの原作本は相変わらず好調のよう。

月間ベストセラー・ランキング、ぜひご活用ください。

2014年3月 6日

観劇のおとも

シェイクスピアが舞台にかかっているとたいてい観に行っていますが、実はきちんと読んだことがあるのはわずかです。

舞台を見る前にできるだけ読むようにしているのですが、たいてい時間がなくて観劇前にあらすじを頭に入れるだけになってしまいます。そして登場人物が多くなってくると混乱...。

そんな私に救いの手が! コンパクトで持ち歩きも気軽にできます。

「あらすじで読むシェイクスピア全作品」

(祥伝社新書)

河合祥一郎(著)
祥伝社(2013.12)

登場人物相関図などもあってとてもわかりやすいですし、名台詞も載っていますので、これがあれば安心?!
というわけで今年はシェイクスピアの史劇1作品に挑戦しようと(ちょっとだけ)思っています。

2014年3月 4日

海洋生物界のきゃりーぱみゅぱみゅ!?

本日は「週刊新刊全点案内」1855号の発行日です。
掲載件数は1660件でした。
3月の表紙はこちら。

p20140304.jpg

*こんな本がありました*

ようやく3月に入りました。まだ寒い日が続きますが、暦が3月になっただけで気持ちは春めきます。
昨日はひな祭りでしたね。皆さん、はまぐり汁は召し上がりましたか?貝類は春が旬といわれています。滋味あふれる貝の肴をつまみながらお花見なんてステキ...などと考えていたら、こんな写真集がきました。


「美しく不思議なウミウシ」
今本淳(写真・文)
二見書房


貝は貝でも貝殻のない貝。巻貝の仲間のウミウシの写真集です。
名前だけ聞くと、ぬるっとした茶褐色の軟体生物を思い浮かべがちですが(私だけ?)、これがまったくの正反対。

思わずクスッと笑ってしまうようなユニークな形態に、まばゆいほどのカラフルさ。あれ?ウミウシって何かに似ているぞ?......としばらく考えて、はっと思いつきました。
そう、きゃりーぱみゅぱみゅです。ちょっとヘンテコでキュートでポップ。きゃりーの摩訶不思議な衣装はウミウシからヒントを得ているのかも?と思ってしまうくらいイメージが重なります。
これからは個人的に、ウミウシのことを海洋生物界のきゃりーぱみゅぱみゅと呼びたいと思います(笑)。


ちなみに、ウミウシは、世界に3000~3500種類が生息しており、うち、日本に1100~1200種類がいるそうです。

色鮮やかなウミウシたちの写真を見ていたら、春らしいカラフルな服を買いたくなりました。

2014年3月 3日

巻末ページをご紹介します 1週目

こんにちは。新刊目録の伊藤です。

普段選書にお使いいただいている『週刊新刊全点案内』。
新刊書が掲載されているメインのページ..."ではない"ページを、じっくりご覧いただいたことはあるでしょうか。
実は、"ではない"ページにも本に関する情報がたくさん。
たとえば巻末ページでは、週替わりで本に関する様々な情報をお伝えしています。

3月の月曜日は『週刊新刊全点案内』の巻末ページについてご紹介します。(巻末ページは、裏表紙をめくってすぐの、かわいらしいドット柄のページです。)

月によって多少スケジュールが異なることがありますが、基本的には次のような情報を掲載しています。

第1週 分類・TRC物流システム別集計
第2週 月間ベストセラー・ランキング情報
第3週 文学賞等受賞情報
第4週 ストック・ブックス花まる本情報

第1週目は、分類・TRC物流システム別集計。
NDC分類別グラフ(児童書は除く)や、前月掲載された全図書のうち、どれくらいの件数がBELLやストック・ブックス、新継続だったのかを集計した表などを掲載しています。また、前月末時点でのTRC MARC累積件数なども、こちらでご確認いただけます。

NDC分類別の集計、2月第1週(1847~1850号掲載分の内訳)では3類が19.5%と最も多く、8類が1.7%と最も少なかったのですが、今月はどうだったのでしょうか。
よろしければ、明日発行の1855号の巻末ページに注目してみてください。
なお、NDC分類別の集計はTOOLiでも紹介していますので、そちらもぜひご覧ください。

2014年3月 5日

電化製品~新設件名のお知らせ2014年2月分~


昨日発行の『週刊新刊全点案内』は、巻頭に「新設件名標目のお知らせ」を掲載しています。
新設件名はTRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。


2月は5件の件名を新設しました。
その中に、みなさんご存じ、家電の「アイロン」があります。
件名「アイロン」を使うと、↓こんな本を検索することができます。


"洗濯王子"の楽々アイロン術
(NHKテレビテキスト)

中村/祐一(講師)
NHK出版(2012.12)


他には、どんな電化製品の件名があるか調べてみました。

 冷蔵庫
 洗濯機
 ミシン
 テレビジョン
 カメラ
 ビデオカメラ
 電話
 ラジオ受信機
 ファクシミリ
 パーソナルコンピュータ
 スマートフォン


なかなかの品揃え?でしょうか。


来月からは消費税が上がるということで、電化製品の駆け込み需要が増えていると、ニュースで特集していました。たくさんの種類があって選ぶのも一苦労の家電。我が家にも、なかなかお湯が出ないポット、1分とたたずに電池切れになる電話の子機などなど、買い替えるべきか気になるものがありますが、選ぶ手間を考えると、二の足を踏んでしまいます...


2014年3月28日

文化財調査報告書のMARC 1(データ部ログ ダイジェスト 第3弾)図書館蔵書編 5

こんにちは、データぶー子です♪

昨日とはうってかわって、今日は暖かなお天気です。
テラスの桜のつぼみもあと少しで開きそうです。

さて、図書館蔵書の仕事場をうろうろしてみて、新刊書と一番ちがうなぁ~って思うのは、真っ白い表紙の本が多いこと。どうもその大部分は「文化財調査報告書」っていう種類の冊子らしいのね。

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~☆~☆~

文化財の調査報告書というとまわりくどいかもしれませんが、寺社仏閣・古民家などの修復報告書、仏像や石造物の調査報告書など、いろいろな種類の文化財の報告書が似通った形で刊行されています。中でもよく見られるのが、遺跡の発掘調査報告書。ここではこれを中心にお話ししていきたいと思います。

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(発掘調査報告書)

今日は、発掘調査報告書のタイトルについてです。


発掘調査報告書は、大体の場合「~市埋蔵文化財発掘調査報告書」などのタイトルやシリーズで、毎年刊行されていきます。

文化財調査は教育委員会の管轄なので、地方自治体の教育委員会、出先機関の文化財センターや博物館が刊行しているケースが多く、他にも埋蔵文化財専門の調査会社(専門の企業があること、私は図書館蔵書にきてはじめて知りました)や、埋蔵文化財の調査は土木工事や建築工事の前に主に行われるので、自治体の土木課や、建設会社、さらには大手スーパーなどの企業や、個人など施工主が発行者になっている場合もあります。

発掘調査報告書に限ったことではありませんが、こうして発行者がその都度変わるためか、タイトルやシリーズ名の表記が、微妙に違うことがしばしばです。

情報源からMARCの情報を採用する優先順位については、以前にお話ししましたが、こうして継続して刊行されている図書の場合、新しいMARCのタイトルやシリーズ名が既に作成されたMARCと違う形になってしまうと、検索の際に不都合が生じます。そこで既にあるMARCのタイトル、シリーズ名と同じものが情報源にあればそれを優先して採用しています。

(例)
標題紙 (財)八尾市文化財調査研究会報告
奥付  財団法人八尾市文化財調査研究会報告
背   (なし)
表紙  (財)八尾市文化財調査研究会報告

情報源の表示が上記のようであれば、通常「(財)八尾市文化財調査研究会報告」をタイトルとしますが、これまで、この全集は「財団法人八尾市文化財調査研究会報告」と表示されていて、45件のMARCを作成しているので、それに合わせて「財団法人八尾市文化財調査研究会報告」をタイトルとします。

ただし、それまでに同じタイトルで100件を越えるMARCを作成してきたとしても、情報源に「財団法人八尾市文化財調査研究会報告」という表記がなければ、それをタイトルにすることはできないので、新たなタイトルでMARCを作成します。

図書のつくりによって、タイトル(全集)にするべきか、シリーズにするべきか迷ってしまうようなものも、まずは既にあるTRC MARCを確認してMARCを作成します。

シリーズなのか全集なのか、「財団法人」と「(財)」、「~報告書」と「~報告」、「埋蔵文化財」と「文化財」・・・など、たいていほんの少しの違いなのですが、1字でも違うと検索にかかってこなくなってしまうのが、検索のつらいところ。検索した時に続きもの(あるいは固まり)の図書が一度に出てこないと不便なので、こうして、その都度人の手で、検索に便利なように情報を整えてMARCを作成しているのです。

更にいうと、実はタイトルの場合、採用されなかった情報源の記述を注記しているので、注記が検索の対象になっていれば、これも検索で拾うことができます。上記の例には次のような注記が入っています。

タイトルは奥付による.標題紙・表紙のタイトル:(財)八尾市文化財調査研究会報告

2014年3月27日

補記のはなし 2(データ部ログ ダイジェスト 第3弾)図書館蔵書編 4

こんにちは、データぶー子です♪

今週前半は春めいた陽気で、もう桜が咲くわ!と楽しみにしていたのに、今日はしとしとと雨が降って、ちょっと肌寒いです。


この時期の雨、「花起こしの雨」というのだそうです。
綺麗な名前だけど、なんだかじれったい気持ちですね。

さて、気を取り直して、本日はダイジェストの4回目。


前回は図書に記載されていない発行者を〔 〕(ブラケット)に入れて補うおはなしでした。
今日は、そこからちょっと対象がひろがるみたい。

yubisashir20.gif

         ~☆~☆~

出版に関する事項の通常の入力の方法については、MARC MANIAX目録の「本の本籍 ~出版者の話~」に詳しいことがのっていますので、そちらを参照してください。

出版に関する事項の主なものは、出版者、出版地、出版年の3つです。

たとえば、発行者と同様に、出版地に関しても、情報源に記載されていない場合補記をしています。

出版地版年なし.jpg

上記のように、奥付に発行者の表示はあっても、住所まで記載されていないケースがしばしばあります。

自治体の内部の組織(~市〇〇課、~市教育委員会など)であれば、その自治体を補記しています。それ以外は、発行者と同じように、奥付以外の情報源、図書になければ参考資料を使って補記をします。

補記するものは、時には外国の地名のこともありますし、古い資料の場合は、すでにない自治体名が入ることもあります。近年の市町村合併で消滅した自治体はもちろんのこと、中には「〇〇町(東京府)」など、時代を感じさせるものがあることも。出版年を考慮して補記をするので、自治体の変遷をたどっての作業になることもあります。

また、出版年も補記をする機会が多い項目のひとつです。
情報源に出版年が表示されていない時の手順は、出版地や、昨日お話しした発行者と同様です。

展覧会の図録などは、コピーライトの記号があれば、そこからブラケットなしで「c2009」というように、コピーライトのcにつなげた形で、前書きや後書きから判明する場合は「2000まえがき(図書の記述のまま)」の形で採用します。この辺のことはMARC MANIAX目録の「本の本籍 ~出版者の話~」にわかりやすくのっています。

〔 〕で補記するのはそれ以外ですが、その場合は「2009年3月現在」といった表示や、図書の中の年表などを手がかりにします。そこでなお、出版年がきちんと判明しない場合は、〔199-〕〔200-〕(それぞれ90年代、2000年以降であることは内容などから確かだが、それ以上特定できないという意味)などの形を使うこともあります。

情報源から省略されがちな出版年ですが、図書の内容との関係が深いので、この補記があるとないとでは、かなりMARCの使いやすさが変わるのではないでしょうか。

★ぶー子からひとこと

行政資料のようなものは情報源や情報が省略されがちなのね。

だからといって、情報源にあるものだけでMARCを作ると、資料を探せなくなったり、MARCから図書の中身がわからなくなったりして、せっかくの資料を活用できなくなっちゃう。そこで補記が必要になってくるわけ。

図書の中身から発行者などを推定するのは機械にはできないワザよね。
こういうところ、人の手でデータを作成してる強みなのかしら。

もし〔 〕(ブラケット)を見かけたら、お話ししたようなことを思い出して、ぜひ活用してくださいね。

2014年3月20日

補記のはなし 1(データ部ログ ダイジェスト 第3弾)図書館蔵書編 3

こんにちは、データぶー子です。

前回のダイジェストでは、行政資料のMARCを作成しようとすると、
図書に必要な情報がないことがありますよ。というところで終わってました。

では、そんなときどうしたらいいのでしょうか?

ダイジェストいってみましょう。

yubisashil20.gif

         ~☆~☆~

たとえば、図書に発行者がないケース。

奥付だけではありません。MARCを作成するときは、標題紙・背・表紙下部にある団体名も発行者として扱っていますが、そこにも団体名が見当たらなかったら...。

発行者がないのは、目録を作成するときにも、とても困る事態です。

発行者は流通だけではなく、刊行された本そのもの(つまり目録の対象そのもの)の責任者なので、MARCになくてはならないものです。もしも、流通する本だったら、発行者がわからなかったら買うことも、問い合わせすることすらできません。反対にいえば、行政資料は流通しないからこそ発行者が表示されていないケースも出てくるのでしょう。

出版者なし.jpg

MARCになくてはならない発行者。
その発行者が情報源にないときはどうしたらよいのでしょうか?

情報源になくても、中身を見たらわかる・・・はず。

はっきりわかるものから、だいたい推測できるというものまでいろいろではありますが、たいていの図書、資料の場合は、まえがきやあとがきなどから、発行者やそれに近い人、団体が推測できます。

そういう時、目録規則では〔 〕という記号を使って、目録の内容を補って作成することになっています。これを「補記」といいます。〔 〕の記号は「ブラケット」と呼んでいます。目録の内容にブラケットがついている場合、それは「所定の情報源以外から補記しました」ということを表します。

この〔 〕を使って、図書から推測できた事項をMARC上に記述します。

MARCの中に入っている情報は、前回お話しした情報源から採用することが決まりになっています。補記の場合は、情報源にないことをMARCに書き入れるので、適切なものを採用できるように、よくよく注意を払います。その結果、責任表示と同じものを補記することもあります。展覧会の図録やイベントでしたら主に主催者から補記したり、携わった団体が書かれている場合があるので、まえがきやあとがきを読みこんで、そこから採用することもあります。

こうしてMARCに必須の発行者を補記しているのですが、図書や資料のどこをひっくり返しても発行者が見つからないこともままあります。

そんな場合は最終手段です。

〔出版者不明〕

時として使わざるをえないことがあります。
あたりまえですが情報源には書いていないことなので、これも〔 〕で括るのです。

2014年3月14日

4情報源がそろわない場合(データ部ログ ダイジェスト 第3弾)図書館蔵書編 2


こんにちは、データぶー子です♪
昨日にひきつづき今日もワタクシがお送りします。

今ご紹介してる図書館蔵書の本って、よく言えばシンプルなんだけど
表紙にも絵や写真がなかったり、写真があっても白黒だったり、
新刊書の棚を見慣れてると、なんだか寂しい見た目の本が多いのよね~。

でも、寂しいのは見た目だけじゃないらしいの。
新刊だと情報源は4つっていうのが定番だけど、図書館蔵書の本はそれが
揃わないことも多いんですって。

yubisashil20.gif

というわけで、今日は行政資料の情報源についてダイジェストしますね。

         ~☆~☆~

行政資料といっても種類はいろいろ。自治体の要覧、各種調査・統計、事業概要のほか、文化財関係、一般向けのガイドブックや広報資料の類まで。何からご紹介したらよいか迷いますが、まずは、行政資料全般によく見られるケースをご紹介しようと思います。

図書館蔵書も、データ作成の手順は新刊目録をご紹介したMARCが出来るまでと、ほぼ同じです。そこで、図書を手にとって、4情報源をチェックするところから始めてみます。

はじめに標題紙、次に奥付、背、表紙という順番で見ていきます。

.........。


まず標題紙がない!

こんな場合はどこからタイトルなどの情報を採用したらよいのでしょうか? 

標題紙がないケースは、普通の図書にも時々ありますが、特に行政資料にはとても多いケースです。
こうした場合は、表紙を標題紙とみなして、目録を作成します。

つまり、

表紙>奥付>背

の順に優先してタイトルや責任表示を採用することになります。

ただし、表紙で代用というのは標題紙がない場合のみの特別なケースで、
標題紙以外が欠けている場合は、

標題紙>背>表紙 (奥付がない場合)
標題紙>奥付>表紙 (背がない場合)

というように優先順位を繰り上げて採用するだけでOKです。

併せ技で、表紙>背(標題紙、奥付がない場合)というようなこともありますね。

もっと極端に、標題紙なし、奥付なし、そして背自体がなし・・・などというケースも行政資料にはよくあります。こうなると情報源が1箇所だけなので、いっそすがすがしいくらいですが、困ってしまうこともあります。

情報源が少なくなるということは、必然的に情報量も少なくなりがちで、時には、MARCに必要な情報が、情報源から得られない場合もあるのです。

2014年3月13日

図書館蔵書で扱う図書(データ部ログ ダイジェスト 第3弾)図書館蔵書編 1

みなさまこんにちは、データぶー子です!

意外に早く会えましたね。ぶー子うれしい!

3月はフレッシュマン(?)特別企画、データ部ログ ダイジェスト第3弾~図書館蔵書編~をお送りします。

「図書館蔵書」って、ぶー子はずーっと不思議だったんです。
TRCは図書館の本屋さんだから、TRC MARCを作成してる本はみんな図書館蔵書(候補)でしょう?
それが、今回ダイジェストしてみてわかりました。

「図書館」の「蔵書」をあずかってMARCを作成するから「図書館蔵書」なんですって。

え、しってる? ゴメンナサイ。

ちなみに「遡って」MARCを作成するから、社内では「遡及」とも呼ばれてるらしいのよ。

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というわけで、3月は郷土資料や行政資料を扱う時のTRC MARCの見方や、
データ作成の参考になる記事を再録します。

ラインナップは...。

第1回 図書館蔵書で扱う図書(この記事です)
第2回 4情報源がそろわない場合
第3回 補記のはなし 1
第4回 補記のはなし 2
第5回 文化財調査報告書のMARC 1
第6回 文化財調査報告書のMARC 2
第7回 文化財調査報告書のMARC 3


では、ダイジェストいってみます。

         ~☆~☆~

図書館蔵書では、図書館からTRC MARCに該当するMARCがない図書をお預かりしてデータを作成しています。今現在、書店に並んでいるような一般に流通している本は、図書館で受け入れる時にはTRC MARCがすでに作成されているので、新たにMARCを作成する必要はありません。ですから、図書館蔵書でお預かりしてTRC MARCを新たに作成するような図書や資料は、一般の方の目にふれる機会が、なかなかないようなものが中心です。


たとえば、
行政(省庁、地方自治体、教育委員会など)が刊行したもの。
団体(出版業でない企業、博物館、学校、学会、公共団体など)が刊行したもの。
個人やサークル(文芸の社中、サークル、勉強会など)が刊行したもの。

こうした、いわゆる出版社以外から刊行される図書に共通しているのは、マチマチな点が多いこと・・・。大きさや製本といった図書の作りから、情報源の数やその内容、図書の中身に到るまで、出版社から刊行される「普通の本」と異なり、イレギュラーなものが多いのです。

そういった図書を、どのようにMARCの形におさめるか。わかりやすいMARCをとるには、イレギュラーに慣れっこの図書館蔵書のメンバーも、首をひねったり頭を抱え込んだりすることがしばしばです。

とはいえ、イレギュラーとはいっても、文化財関係の報告書に代表されるように、形式と目的がはっきりした種類のものもあり、その種類ごとの特徴をつかみさえすれば、簡単に必要な項目が網羅されたMARCをとることができるという一面も、図書館蔵書の仕事にはあります。


★ぶー子からひとこと

図書館蔵書って、フロアが違うし、流行に敏感なワタクシごのみの本もないし、あんまり遊びに行かないんだけど、ちょっとお仕事覗きにいきたくなってきたなぁ。

2014年3月 7日

バカモン!

アニメ「サザエさん」の波平役でおなじみだった声優・永井一郎さんが今年1月末に亡くなったときには、ファンの間で惜しむ声が後を絶ちませんでした。
永井一郎さんが演じた最後の波平の回、そして新声優の茶風林さんの回など、いつも以上に「サザエさん」が気になっている方も多いと思います。

サザエさん関連でこんなCDがありました。
「サザエさん音楽大全」
(宇野/ゆう子〔ほか〕演奏 2013.12 ユニバーサルミュージック)
「サザエのテーマ」「カツオのテーマ」に加え、「波平のテーマ」も収録されています。
また、「タラちゃんの足音」「タマの鳴き声」(甘え声Ver,戸外から「開けてよー」Ver.他)などもあり、なかなか通好み。
サザエさん好きの方にはたまらないと思います

ピアノ演奏できる方はこんな楽譜も。
サザエさん音楽大全ピアノ曲集
(2014.2 全音楽譜出版社)

ところで、「波平」というキャラクターは、大家族の長として、「古き良き日本の父親」などのシンボルとして浸透しているのかもしれません。
「波平」でキーワード検索したらこんな本がヒットしました。

例)
波平さんの年金
(中嶋 宏次著 2012.3 データハウス)
波平さんは、年金をいつから、いくらもらえるのか?
公的年金等について解説しています。

磯野家の介護 もし波平がまだらボケになったら」
(澤田 信子監修 「磯野家の介護」研究会著 2012.6 G.B.)
大黒柱・波平のボケはじめに戸惑う磯野家が見つけた、賢い介護術とは?
老人性認知症、家庭看護等がテーマ。

波平は「相続」であわてない! 磯野家に学ぶ33ケ条」
(長谷川 裕雅著 2014.3 文藝春秋)
「相続とは何か」を磯野家をモデルに解説。最新刊です。

永井一郎さん自身はこんな本を出されていました。
バカモン! 波平、ニッポンを叱る」
永井さんの波平の「バカモン!」が聞けなくなると思うと、ただただ寂しいです...。

2024年7月

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