きょうのデータ部☆(6/30)
6月最終日です。
1年折り返しですね。
近頃は、データ部に見学に来ていただくこともままならなくなってきましたので、改めましてデータ部はTRC本社の2階と3階にありますよ、という自己紹介。
文字が小さくなってしまいましたが、案内板に「データ部」とあります。
6月最終日です。
1年折り返しですね。
近頃は、データ部に見学に来ていただくこともままならなくなってきましたので、改めましてデータ部はTRC本社の2階と3階にありますよ、という自己紹介。
文字が小さくなってしまいましたが、案内板に「データ部」とあります。
本日は「週刊新刊全点案内」2215号の発行日です。
掲載件数は1047件でした。
*こんな本がありました*
「SNSカウンセリングの実務 導入から支援・運用まで」
SNSを使って心のケアを行うSNSカウンセリング。SNSが身近な若い世代にも、電話には忌避感がある人にも、SNSの方が届きやすいでしょう。またコロナ禍の影響でオンライン導入の必要性は高まっていると思われます。
この本では、SNSカウンセリングを導入しようと考える組織に向け、どのような体制を作りどのように運営すべきかといったガイドラインを示しています。企業・自治体・教育機関それぞれの特性に合わせた解説ということで、実践的です。
今週号の本は制度設計者向けでしたが、実際にSNSでカウンセリングを行う支援者向けの本としては、以前に次のようなものが出ています。
「SNSカウンセリング・ハンドブック」
「なるべく本を読ませたいのだけど、小学生の息子は長い本を続けて読むのが苦手ですぐに飽きてしまうの。絵本は簡単すぎていやだと言うし、なにかいい方法はあるかしら?」
これは先日、知人のママさんから実際に受けたご相談です。幼い頃から集中して読書する習慣が身に付くのは望ましいことですが、なかなか大変な場合もあるでしょう。そんなときぜひ活用していただきたいのが「内容細目ファイル」です。
TRCでは、小説などの短編集、論文集、インタビュー集など、独立した作品が収録されている図書を対象に内容細目ファイルを作成しています。児童書ももちろん作成対象です。
TOOLiで図書検索する際、コード化情報欄→内容目次ファイルのタブを見ていただくと、「内容細目あり」「目次情報あり」「内容・目次あり」の選択肢が出現します。ここで「内容細目あり」を選び、同じコード化情報欄内にあります「利用対象」の項目から、実際に読むお子さんの年齢を指定し検索。1冊まるまる通して物語を紡ぐ図書より、比較的さっと読める短めの物語が集まった図書が表示されます。
加えて、ジャンルから児童書・絵本→児童書ノンフィクション/物語・おはなしなども掛け合わせて検索すると、より細かい希望に沿った図書に導くこともできます。
短い文章から入り、いずれ続けて長編ものも読めるようになる、読書を好きになるきっかけ作りのお手伝いができれば幸いです。
梅雨に入ったなと思ったら、うちの洗濯乾燥機の乾燥機能が壊れました。今は時間をかければなんとか乾くので使っていますが、電気代が恐ろしいことになっていそうです。買ってすぐのころは週1で掃除していたものも年数が経つとやらなくなってしまい、そして突然壊れてしまうのですね。メンテナンスは大切なのだと実感します。
さて、先日芥川賞・直木賞の候補作が発表されました。来月7/14の発表が楽しみですね。芥川賞・直木賞、そして本屋大賞は、発表されしだいすぐにMARCに受賞情報の追加を行っています。
受賞情報は、すでに出版された作品の受賞が決まれば情報の追加メンテナンスを行います。また、受賞してから単行本が出る場合は、図書の帯などに書いてありますので、MARC作成時に入力しています。
このように、図書からの情報のほか、取次から提供される情報、Webサイトなどから情報を収集し、データベースで管理して、随時メンテナンスを行っています。
TOOLiのお知らせにあります「文学賞受賞情報」では2種類の情報がご覧になれます。
「文学賞等受賞情報追加一覧」では、前の月に発表された賞をMARCに追加したものをまとめて載せています。
もうひとつ、「文学賞等一覧」では古いMARCにもメンテナンスを行っている賞をご確認いただけます。毎年4月に発表される「本屋大賞」ですが、最初の第2回までは「全国書店員が選んだいちばん!売りたい本本屋大賞」でした。こういった情報も判明したものは文学賞等一覧でわかるようにしています。
週刊新刊全点案内でも、第3週の巻末で前月に判明した受賞情報をまとめて掲載しています。ぜひご活用ください。
今月の雑記のテーマは「ラジオ」です。
テレビを持っていないラジオっこです。NHKとNHK FMをよく聴きます。ラジオはテレビと比べて尺が長い。インタビューや対談なども、30分とか1時間とか、じーっくり話してくれます。
NHKでは、<今日は一日○○三昧>と称して9時間、アニソンだけ、プログレッシブロックだけ、ピアソラだけ、といった攻めた企画も多いです。日本思想史の研究者で音楽評論家・片山杜秀さんの番組<クラシックの迷宮>は、右っぽい思想とゴジラとクラシックを一緒に扱う異能ぶりと、オタクすぎる楽曲解説に「ここはどこ...?」と思うこともしばしば。作家の高橋源一郎さんがパーソナリティの<飛ぶ教室>では、「そうそう、この本、気になってた!」という絶妙な1冊をダイジェスト案内し、フェミニズム、移民、障害といった現代の問題とつなげて語ってくれます。
と、好きな番組をチェックして聞き、聞き逃しサービスでも楽しんでいます。ラジオは、知らない音楽や話題を次々に提供してくれます。しっかり印象に残るくらいの時間がかけられているせいか、深夜に聞いた音楽がお気に入りになったこともあれば、たまたま聞いた話が深く心に刻まれてしまうこともあります。
そう、ラジオで聴いた忘れられない話があります。こわいこわい物語でした。
かつて民放のFMで、毎週、浅田次郎の短編小説を朗読する番組がありました。たまたま聴き始めて物語に引き込まれてしまい、怪談は苦手なのに、つい最後まで。たった1回聴いたきりなのに、いつまでも忘れられません。狐憑きの少女の話でした。語られた奇行の数々をいまでも覚えています。
もう5年以上は前でしょう。記憶を確かめてみたくなり、その作品を探しました。浅田次郎の短編小説集を検索し、内容細目を見ていくと、たぶんこれだというタイトルが見つかりました。
『あやしうらめしあなかなし』所収「お狐様の話」。
昼休み。近くの図書館で借りてきて、終業後に読みました。家に持って帰るのが怖かったので...。はたして覚えていた通り。高貴な生まれらしき少女は、格式の高い神社に預けられ、御祓いを受けるものの、ききめなく。その内側からだんだん出てくる大狐の所業の数々、一升の米を食べ、四斗の酒を干し、大甕の水を飲み、胡麻油の一斗樽も空に。宮司は、彼女を一室に閉じ込め、お札で封印します。少女は布団を食い、最後には...。
おそろし、おそろし...。本は会社に置いて帰りましたが、床につくとき、やっぱり思い出してしまい眠れませんでした。文字で読んでもこわかったのですが、思いがけず耳にして聞き入ったときの怖さのほうが数段上でした。結末がわからないぶんドキドキするのは当然ですが、それ以上に、人の声で語られる効果は大きいと思います。ナレーターや登場人物によって声色を変え、間合いをはかって、起伏をつくる。娯楽の多い現代でも、上手な人に語ってもらう物語は格別です。「お話をきく」という素朴で原初的なヨロコビを、折々、ラジオに与えてもらっています。
こちらは典拠班所有のしおり?短冊?はさみこみ?
名前はちゃんとは決まってませんが、お借りしている見本の図書にはさんで使うものです。
その図書がどんな状況なのかが一目でわかります。
また、図書の中の情報を確認してもらいたいとき、こんな風にはさんで次に渡したりします。
全体を見るとこんなかんじ。けっこう目立ちます。
本日は「週刊新刊全点案内」2214号の発行日です。
掲載件数は1027件でした。
*こんな本がありました*
「作家と犬」
突然ですが、皆さんはペットを飼っていらっしゃいますか?
今は飼っていないけれど昔ペットを飼っていたという方や、いつか飼いたいと思っている方もいらっしゃるでしょうか。
この本はタイトル通り、50人の作家と犬とのエピソードを集めたものです。手塚治虫、向田邦子、田中小実昌、種田山頭火など、作家陣はバラエティに富んでいて、エッセイ、詩、マンガなど、様々な形式でそれぞれの物語が綴られています。自身の飼い犬以外の話も含まれているのですが、私自身にペットがいることもあり、飼い犬のエピソードが印象に残りました。
この本を見てつくづく思ったのは、ペットが絡むと日々のちょっとした出来事も思い出になるということ。ペットと過ごした時間は、何気ない日常の1コマであっても記憶のなかでなんだかきらりと輝くように思えます。この本に出てくる著名な作家たちも同じように感じているのかと思うと、ぐっと親近感が増しますね。
皆様こんにちは。『春の』と銘打ったのに、もうすっかり夏(梅雨)で焦っているAS(学術情報ソリューション)の入江です。
今回はADEACで3~6月に公開・更新されたデジタルアーカイブをご紹介します。
◇『大網白里市/大網白里市デジタル博物館』(3月22日追加公開)
大網白里市美術会主催「デジタル美術展」が追加されました。
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から中止された第25回大網白里市ふるさと美術展の出展作品について、発表の機会が失われないようにとの思いから自治体と市民団体が協力して実現した新しい形の展覧会です。
絵画・彫刻・工芸・書道などバリエーション豊かな38作品をご覧いただけます。
◇『徳島県文化の森総合公園/とくしまデジタルアーカイブ』(4月20日追加公開)
徳島県立の文化機関5つによって構成された大規模アーカイブがパワーアップしました。
各機関が所蔵する個性的な資料が追加され、文書館からは引札(江戸期から大正頃にかけての広告チラシ)、博物館からは民具や自然誌など、新たな資料がいくつも公開されました。
もちろん既存のページも大きくアップデートされています。
たとえば、図書館所蔵の郷土関係和古書のページでは、江戸時代の「阿波名所図会」に翻刻文や解説文が追加され、研究の題材としても徳島観光の手がかりとしてもより活用しやすくなりました。
また、近代美術館のページでは資料追加に合わせて画家のタッチに迫る、日本画の筆づかいなどのページが整備され、新しい切り口から資料を探せるようになりました。
他にもこの場では紹介しきれない更新・追加点が山ほどありますので、どうぞご自分の目で確かめてみてください!
◇『大田原市/地域史資料デジタルアーカイブ』(5月28日新規公開)
栃木県大田原市の歴史や文化を手軽に探り、じっくりご覧いただくためのツールとして構築されました。
現在は、市町村合併以前に作成された大田原市・黒羽町・湯津上村の各市町村史の年表が掲載されています。それぞれの地域の年表を比較しながら閲覧できる作りになっています。
今後もコンテンツを追加していく予定ですのでお楽しみに。
◇『豊橋市/とよはしアーカイブ』(6月1日追加公開)
これまでは豊橋市図書館所蔵資料の発信が中心でしたが、新たに豊橋市美術博物館との連携が始まりました。
豊橋市美術博物館からは、東海道の宿場町として栄えた吉田(現在の豊橋市の中心部)に関する文献資料や工芸品、絵画作品などが公開されています。
特に、近代以降の絵画作品については、郷土作家の絵画を集めたページや素材に注目した絵画の特集など、様々な切り口から作品を紹介しています。
高精細でデジタル化された画像を自由に拡大しながら鑑賞できるため、通常の展示では確認することが難しい細部までお楽しみいただけます。
また、豊橋市図書館の所蔵品からも新たに資料が公開されました。注目は令和2年7月29日付で市有形文化財に指定された羽田八幡宮文庫旧蔵資料の資料で、愛知ゆかりの三英傑として名高い織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の書簡や、同時代を生きた後陽成天皇の宸翰などが高精細でご覧いただけます。
先日東京は30度の真夏日を記録して、これから始まる夏の暑さを予感させました。
そして、今年も夏が近づき増えてるなあと感じる主題の本があります。
それはカレー。
季節問わずおいしい大人気の料理ですが、夏頃になるとカレーをメインに扱ったレシピやグルメガイドがたくさんやってきます。
今月は今日までで既に5件ものカレーの本がTRC MARCに登録されています。
辛いものは食欲を増進しますし、汗もかくので夏バテや代謝に良いから、ということでしょうか。
ちなみに冬はというと、2020年11月から2021年2月にかけてTRC MARCを作成したカレーが主題の本は2件しかありませんでした。やはり夏が旬みたいです。
カレーが扱われている本を検索したい場合は、件名はそのまま「カレー」を使うことができます。
作り方やおいしい店を調べたい場合は、料理の分類である596で調べたり、レストランガイドを示す資料形式「A03」を用いたりすることで多くの資料がヒットするでしょう。
また、一口にカレーと言っても種類は様々。本格的なインドカレーなどを扱っている場合はアジアの料理を扱う596.22になっている場合があり、件名にも「カレー」と一緒に「料理(インド)」といった、国名を伴った件名が付与されていることがあります。
本場の味を楽しみたい時は細かく件名を指定してみるといいかもしれません。
今年の夏も厳しい暑さが予想されますが、おいしいカレーも食べながら乗り切っていきたいですね。
今月の雑記のテーマは「ラジオ」です。
先週・先々週の2人とは異なり、私はラジオとはほとんど縁のない生活を送ってきました。
やっとここ1,2年ほどで、ドライブ中にカーラジオ(主に東京FM)をつけるようになって初めてラジオというものにほんの少し接するようになった初心者中の初心者です。
いつ誰のどんな番組が放送されているのかなど全く知りませんし(調べようともしていない...)、したがって特に目当ての番組がある訳でもなく、車に乗った時にたまたま流れている放送をなんとな~く楽しむだけという、超受動的な付き合い方をしています。
ラジオにもCMがあるんだなぁと当たり前のことに感心したり、時報というものがあることも初めて知りましたし、なかなか新鮮な体験をさせてもらっています(笑)
車に乗るのはだいたい土日なので、少しずつお馴染みと言える番組もできてきて、リリー・フランキーやキムタクや皆藤愛子の声を聴くと「休みの日のドライブだ!」と気分が上がったりもするのでラジオの力ってスゴイ。
それにしても、ラジオから流れてくる人の声ってどうしてあんなにも耳に心地よいのでしょう。
補正でもかけているのではないかと思うくらいです。それとも、滑舌が良くて声の綺麗な人しか番組を持てないしゲストとしても呼ばれない、というような暗黙のルールがラジオ業界にはあったりするのでしょうか...?
などとあらぬ憶測までしてしまうラジオ初心者のつぶやきでした。
これからもなんとな~くラジオを聴いていく中で、何か偶然の発見や出会いに恵まれたら良いなと思います。
曇天!
6月らしい空が撮れました。
向かいの工事現場では、「はたらくくるま」(絵本の定番テーマですね)がたくさん。
背の高いのはクレーン車かな?
テラスに植えられているローズマリーも元気です。
皆様こんにちは。AS(学術情報ソリューション)の入江です。
今回はデジタルアーカイブシステムADEACで3~4月にかけて新たに公開されたデジタルアーカイブをご紹介します。
◇『富田林市/文化財デジタルアーカイブ』(3月25日新規公開)
大阪府 富田林市の文化財を、画像・紹介動画・出土遺物など様々な切り口から学べるアーカイブです。
見どころは何といっても国重要文化財に指定された旧杉山家住宅の3Dパノラマビューアです。17世紀半ばに建設された最古級の町屋建築の内部を360度自由に見回しながら探索できます。
重要文化財に指定されてから行われた半解体修理工事の記録映像などもあわせてご覧いただけます。
◇『福岡県立図書館/デジタルライブラリ』(4月6日新規公開)
福岡県立図書館が収集した福岡県に関する図書・雑誌・新聞・行政資料・古記録類・視聴覚資料などの一部を閲覧・利用しやすい形で公開しています。
一部の資料を除いてCCBY4.0というライセンスが適用されていて、出典を明示すれば自由に利活用できます。近世・近代の福岡を描いた絵図・地図・絵葉書などの貴重な郷土資料を、ダウンロードすることができます。
珍しいところでは、江戸時代の日本を訪れたドイツの医師・博物学者シーボルトが帰国後に出版した日本の動物誌・植物誌等の貴重な図版を和名・科名・学名などから検索・閲覧できます。
地図や時代から資料を探したり、ランダムにピックアップされた資料からまだ見ぬ資料に出会ったりできるアーカイブです。
◇『宇部市教育委員会/宇部市デジタルミュージアム』(4月6日新規公開)
宇部市は今年令和3(2021)年に市制施行100周年の節目を迎えます。宇部市デジタルミュージアムは市誕生100年の企画の一つとして構築され、デジタルならではの見せ方で宇部市の歴史を紹介しています。
たとえば、宇部市の絵巻物語というページでは、宇部市に伝わる絵巻資料2点を紹介しています。絵巻は紙をつなげて何メートルもある長大な資料になっていく性質上、普段は描かれている内容を一度に見ることがなかなか出来ません。しかし、デジタルミュージアムでは、全体を鑑賞するのも細部を拡大するのも自由自在です。
絵巻に描かれた箇所の現在の様子の写真を並べて見るなどの仕掛けもありますので、ぜひ試してみてください。
◇『郡上市歴史資料館/デジタルアーカイブ』(4月23日新規公開)
岐阜県の郡上市歴史資料館がデジタル化した郷土資料・館報や、過去のこの地域を記録した写真・絵葉書を公開しています。
豊かな自然に囲まれ、白山信仰、古今伝授、宝暦騒動などの特色ある歴史や、郡上踊をはじめとする多様な民俗芸能が古くから伝えられてきた郡上市の歴史を感じられるデジタルアーカイブです。
◇『皇學館大学/デジタルアーカイブ』(4月30日新規公開)
皇學館大学が所蔵する皇室文化・神道・国学・文学・語学・歴史学・館史(大学史)などの文献資料の公開・保存を目的として構築されています。
現在は、山城淀藩士福富家に伝来した資料群である「福富家文書」と幕末の国学者・鈴木重胤に関する資料群を公開しています。
その中でも大友宗麟書状・豊臣秀吉朱印状・徳川家康御内書など一部の古文書資料は画像と翻刻を重ねて表示できるようにしています。
今後も続々と資料が追加されていくのでお楽しみに!
今回紹介した5機関ではいずれも「デジタルならでは」の見せ方をしようと工夫しています。
ADEACで資料を公開している他機関も様々な模索をしていて、年々新しい見せ方が生まれていきます。
その中でも代表的なものを公開方法の例というページで公開していますので、興味がある方は良ければそちらもご覧ください!
こんにちは。典拠 小松です。
ここ数日東京は暑い日が続いています。皆さまにはいかがお過ごしでしょうか?
今日は「暑い」ではなくて「厚い」話です。
思い返せば、私の子供時代は、書誌がカード目録からMARCに変遷していく過渡期でした。
小学校の図書室の片隅にはカード目録の引き出しがありました。並ぶカードの中から著者の見出しを見つけて、お目当ての本を探した記憶があります。
大学に入ると大学図書館は見渡す限りの本。文学部だったので1フロアまるごと9類です。時代ごと、作品ごとに配架されているとはいっても、本棚を見て探していったのでは日が暮れてしまいます。
確か、入学時にOPACの使い方のオリエンテーションがあったのではないでしょうか。初めて検索した時は「なんと便利な!」と感動しました。
著者や書名がわからなくてもキーワード検索ができる。重い引き出しをひっぱってカードをめくる必要も、書架の間をウロウロする必要もありません。
その後、OPACの中のデータを作る仕事について今に至ります。あの感動が確かに今の仕事につながっているようです。
子供のころの私はわかっていませんでしたが、学校の図書館の引き出しで探した「著者の見出し」こそが「著者標目」。今携わっている典拠の一部だったのですね。
典拠も書誌と同様に「典拠ファイル」「典拠レコード」へと電子化の道をたどりました。
弊社の典拠ファイルはTOOLiや弊社のデータを採用されている図書館のOPACで検索できますし、インターネット上でも典拠ファイルを検索できるサービスが増えています。
国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス
「Web NDL Authorities」
バーチャル国際典拠ファイル
「Virtual International Authority File」
(通称:VIAF)
とても便利になりました。
そんな時代ですが、データ部の棚には冊子の典拠録も鎮座してます。
かなり分厚いです。
背の文字は手ずれで剥げてしまい、本の厚みで表紙が外れかけていますが、時々出番があります。まだまだ現役です。
分厚い典拠録をめくったり、カードを繰って行っていた典拠検索が、今はパソコンで検索できる時代になりました。
隔世の感があります。
今日は「週刊新刊全点案内」2213号の発行日です。
掲載件数は961件でした。
*こんな本がありました*
「ときめく貝殻図鑑」
思えば幼いころから海の楽しみと言えば貝殻拾いでした。せっかく珍しく海に来ているのに、しゃがんで足元の狭い範囲をじっと見て、熱心に手で砂を掃く。広い場所でなぜそんなに細かいことをと思わぬこともないですが、そんなことは気にしません。一つでも多くの素敵な貝殻を見つけたい欲望でひそかにギラギラしています。
できれば少しも欠けていないくて程よい大きさのもの。色や形が美しく、珍しければなお良い。といっても、私が簡単に行ける海岸では素敵な貝殻にお目にかかれることはあまりなく・・・。
わざわざ探してみたことはなかったけれど、貝殻にも図鑑があるのですね。(当たり前ですが)完全な形をとどめた素敵な貝殻がたくさん載っています。
自然の中で生きものが作り出すものなのに、ごく小さい時から決まった法則で少しずつ大きくなる貝殻。不思議な形、繊細な形、独特の色艶。図鑑の中の貝殻を取り出して、手に取っていろんな角度から眺めたい。それは叶いませんが、たくさんの種類を網羅的に見ることが出来るのは、やはり図鑑の良さですね。
今月の雑記のテーマは「ラジオ」です。
ラジオに関する一番古い記憶は、中学校の技術の時間にみんなでワイワイとはんだ付けをした記憶ですが(......いまもあるのでしょうか?)、生活のなかにラジオが入り込んできたのは大学生以降でしょうか。
わたしとラジオの出会いは、音楽サブスクサービスSpotifyの「おすすめポッドキャスト」としてサジェストされたことがきっかけでした。
思い付きで聞いてみたら......これがとても楽しい!
静かな空間が苦手で(ちょっぴりこわい)、いつも部屋でなにかを流しているわたしの生活にぴったりとはまったのでした。
ひとりで過ごす家事時間のお供に、だれかと単純作業するときのBGMに、移動中の暇つぶしに......
タイムフリーやサブスク配信を活用し、好きな場所で好きな時に好きなだけ、という形でラジオを聞いています。
いくつかの推し番組から時々の気分に応じて聞くものを選ぶスタイルで、
芸人さんやアーティスト、作家さんの裏話といったエンタメ系はもちろん、放送大学の講義をはじめとする教養系・歴史探索系もおもしろく(パーソナリティ(?)の話術がすごい!)
日々色々な「わくわく」を探してラジオ番組を回遊しています。
視覚情報等の一切を排して、耳のみで情報を摂取できるのがラジオの魅力のひとつ。
目を別作業に充てられるという利点はもちろん、「想像の余地」という空白が生まれるのも素敵なところですよね。
本日は茗荷谷駅側のテラスから。
先週の予想は外れ、晴天でした。
日差しの中、心なしか元気のない紫陽花。
今日は「週刊新刊全点案内」2212号の発行日です。
掲載件数は842件でした。
*こんな本がありました*
「文豪たちの断謝離 断り、謝り、離れる」
断捨離ではなく、断"謝"離。
申し出や誘いを断り、人に謝り、人や物から離れる(別れる)こと。(まえがきより)
日本を代表する文豪たちが、どのように断り、謝り、人と離れていったかを、おもに、残された書簡から探る本です。
文豪といえど、故人といえど、プライベートなお手紙を見るのは、なんとなく気がひけますが、それでも(だからこそ?)発表する前提でしっかり形づくられた作品群とはひと味違う文章は、やはり面白い。
書簡集ではないため、手紙は基本的に単独で掲載されており、前後のやりとりは詳しくわからないのですが、「一体どういう頼み方をされてこういう断り方になったんだ」「こんなこと言われてこのあと相手はどうしたのだろうか...?」「その後の二人の関係は...」と想像をふくらませるのも楽しいです。(え?俗っぽい?)
断ったり、謝ったり、離れたりするためのお手紙を書く機会があったら適宜参考にさせていただくとします。
参考に...なるだろうか。
今回はADEACで公開している機関の中から、東京都港区の「デジタル版 港区のあゆみ」についてご紹介いたします。
◇デジタル版 港区のあゆみ
港区政70周年記念事業として令和2年より刊行された『港区史』を全文デジタル化し公開しています。
また新しい『港区史』の編さんのために収集・整理した史資料や、区民の方へのインタビュー映像など、さまざまなコンテンツから港区のあゆみについて知ることのできるデジタルアーカイブです。
・デジタル版『港区史』
『港区史』は令和2年10月の自然編刊行を皮切りに、図説 港区の歴史、通史編 原始・古代・中世、通史編 近世(刊本形式画面のみ公開中、テキスト形式画面は6月末公開予定)を公開しています。
今後は令和4年3月に近代、令和5年に現代、資料編の公開を予定しています。
刊行とほぼ同時にインターネットで公開となりますので、刊行後すぐにご自宅のパソコンやお手元のスマートフォン、タブレットからいつでもご覧いただけます。
昭和54年刊行の『新修港区史』をはじめとした、これまでの港区史も併せて公開しています。
『港区史』以外のコンテンツとしては、以下のコンテンツを公開中です。
・絵図・地図でみる港区のあゆみ
・歴史資料でみる港区のあゆみ
『港区史』に掲載した図版の中から、一部の絵図・地図、歴史資料の画像をより高精細でご覧いただけます。
・年表でみる港区のあゆみ
港区が誕生した昭和22年3月から令和2年3月までの「港区の年表」をご覧いただけます。
・行政資料でみる港区のあゆみ
グラフ、組織図、基本構想・計画、施設などの行政資料から港区の変遷を知ることができます。
・動画でみる港区のあゆみ
現在は「みなと記憶の風景」として、港区の12のエリアから区民の方にインタビューした動画を公開しています。
・写真でみる港区のあゆみ
町並み、風景や建物、行事など、港区の今昔をうつした様々な写真をご覧いただけます。
これらコンテンツも今後さらに追加・更新を予定しております。
新たに刊行される『港区史』とあわせてお楽しみください。
また港区の教育についてはこちらとは別に「デジタル港区教育史」として公開中です。
今後刊行される『港区史』とともにこちらの「デジタル版 港区のあゆみ」も引き続きぜひご注目ください。
日本には実にさまざまな「○○の日」があります。今日が何の日なのかを調べ、それに関するいろいろを紹介してしまおうというこの企画(不定期掲載)、本日は第19回目です。
6月4日。今日は「虫の日」です。
漫画家の手塚治虫氏が初代会長をつとめた日本昆虫倶楽部が、1988年に「むしの日」を制定しました。
「6→ム」「4→シ」の語呂合わせから、この日は他の団体からも「ムシの日」「虫の日」に制定されています。
ほかにも「ムシキングの日」なんていうのもあるそうです。
虫といえば、カマキリ先生(「昆虫すごいぜ!」)。
私は虫全般にさほど興味はないのですが、カマキリ先生の昆虫に対する愛情と情熱は、大好きです。
虫たちについて熱く語り、夢中になって、全力で追いかけているカマキリ先生の姿を観ていると、なんだかこちらまで嬉しくなってきます。
ちなみにカマキリ先生は、こんな本も出しています。
「NHK「香川照之の昆虫すごいぜ!」図鑑」
(教養・文化シリーズ)
また、香川照之さんとしても
「チョウのエデン、えがおのまほうつかい」
(講談社の創作絵本)
などの、昆虫絵本シリーズも出版されています。
地球上の全生物の6割近くは昆虫なのだとか。
虫を好きになれば、毎日に楽しいことが増えるかもしれませんね。
6月になりました。
テラスの木々が青々としています。来週くらいには、もう梅雨入りでしょうか。
今月の雑記のテーマは「ラジオ」です。
物心ついたころから、わが家では朝はラジオと決まっていました。
ダイニングにテレビを置いていなかったというのが一番の理由ですが、朝の慌ただしい時間には、ついつい画面を見て手が止まってしまうテレビよりも、聞くだけでいいラジオが断然便利です。
うちで使っているのは、祖父が愛用していた昔ながらのラジカセで、番組を探すときにはつまみでチューニングする必要があるのですが、うちではTBSラジオしか聞かないので、AM954キロヘルツにほぼ固定です。(ここらへん、世代によっては全く理解できないと思いますが...)
朝はラジオが欠かせなかったものの、夕飯の時には何となくラジオは付けていなかったのですが、ある時を境に夜もラジオをつけっぱなしにするようになりました。
他でもない、東日本大震災の時からです。
あの時、計画停電でテレビが見られず不安が募る中、電池式の携帯ラジオから聞こえる音にどれだけ慰められたことか。
やはり災害時に一番頼れるメディアは、テレビでもインターネットでもなく、ラジオだと思います。
しかし、ラジオに関してちょっとショックな出来事が...。
今年の3月に、かれこれ10年ぐらい愛聴していた番組が終了してしまって、いまだにロスから抜け出せません。
「村上ゆきのスローリビング」という、音楽とトークのみの地味といえば地味な内容だったのですが、語り口がそれこそスローで温かく、日曜日の夕方の「明日から会社かあ...」というけだるい気持ちにそっと寄り添ってくれる、とても心地のよい番組でした。
ラジオ番組はテレビ以上に生活リズムにしっかりと刻み込まれているので、これがないと夕飯を作るモチベーションも下がり気味です。
わたしと同じように感じているリスナーは多かったはずなので、終了してしまったのはおそらくスポンサーの都合かな...と勝手に邪推しているのですが、後番組はよりによって「起業」をテーマにした番組で、「日曜日にそりゃないよ!」と叫びたくなります。
ラジオ関係者の方には、番組改編にはテレビ以上に気を遣っていただきたいと切に願います。
本日は「週刊新刊全点案内」2211号の発行日です。
掲載件数は1051件でした。
今月の表紙はこちら
*イラストレーターコメント*
6月=梅雨 という事で
傘です。
傘としての仕事を終えて
気分よく雨粒を振りまきながらホッとしている!
(思いきり擬人化...)
そんなイメージです。
(Juri)
*こんな本がありました*
「草原」を見て、何かの感情が湧き上がったことはありますか?私は「広い!気持ちいい!」と感じる程度。ですがこの本の著者によると、フランスなどの西洋文化では草原は、神聖性、社会的地位、ノスタルジー、快楽、官能、そして死までを想起させるのだそうです。子ども時代の草の上での遊び、草原での憩い、視覚・触覚・嗅覚への刺激、女性の素足が草を踏むさまなど、様々な記憶が草と結びついて詩や絵画に表出している様子が紹介されています。
訳者によると、日本ではなかなか湧きにくいこの感情の差は、フランス等が高緯度かつ地形もなだらかで、日本と植生や風景が違うことによるところが大きいようです。放置するとあっという間にイネ科・つる草で近づけなくなる草っ原ではなく、富良野・美瑛のような風景が近くにあれば、この感情も理解できるのでしょうか。
あまり高尚ではないのですが、この本を手に取った時に思い出したのが、先日ネットニュースで見た「ワールドネイキッドガーデニングデー(世界裸園芸の日)」。鈍い衝撃を受けました。裸になって全身で自然を感じながら庭仕事を楽しむ方々は、やはり西欧の方が多いよう。風土、感性、自然への愛情表現...意外なところで大きな違いを感じたことでした。