月末企画の「MARCや検索のはなし」、本日は「書評情報」についてご紹介します。
TRC MARCには「書評」という項目があり、新聞で紹介された本のMARCに「掲載紙名」「掲載の日付」を入れています。
現在、データ部で書評情報に携わっているのは4人。作業している人数が少ないため、実際にどんな作業をしているのか、データ部内でもよく知らない人も多かったり…。
そこで、本日はこちらの記事よりもう少し突っ込んでお話します。
書評担当者は毎朝新聞をめくって確認し、書評が載っている新聞の該当部分を切り取ってMARC NOを書き込んで大事に保存。
これを一週間繰り返し、前週火曜日から翌週月曜日分までを、月曜日にまとめてMARCに書評情報を追加します。
1人が新聞調べ+情報追加し、もう1人が再び新聞を調べながらモレがないか、間違っていないかをチェックしています。
一口に書評情報と言っても、どんなものを「書評」と呼んでいるのでしょうか?
TRC MARCでは「タイトル」「著者名」「出版者名」の情報が明記されているものを、「書評」として取り扱っています。こちらはTOOLiで検索していただけます。
さらにこの中から、「書評者がいる」「刊行されてから2年以内」「書評初掲載」のもののみを「週刊新刊全点案内」の「書評に載った本」に掲載しています。
実は、この「書評者のいる書評のみを「週刊新刊全点案内」に掲載」というルールは1627号(09.7/14発行)から始めました。これは、「選書のためのツールとして使うので、書評者のいるもののみを「週刊新刊全点案内」に載せて!」という図書館からの声にお応えしたためです。
また、以前は全国紙5紙(朝日・産経・日経・毎日・読売)のみでしたが、中部地区の図書館の熱い熱い期待にお応えし、1507号(07.2/6発行)から「中日・東京新聞」も該当紙としています。できれば地方紙も採用できるとよいのですが、毎日の作業を考えるとなかなか難しいところです…。
発売前の本の書評が掲載されることもありますが、その場合は本が発売され、MARCを作成した時点で書評情報を追加しています。TRC MARCが無い本が書評として紹介された場合は、可能な限り本を取寄せてMARCを作成・書評情報の追加を行っています。
目立たない存在の「書評情報」という項目ですが、使いやすいように色々と工夫してMARCを作成しているのでした。