作りたい料理を作る
「本×ごはん」がテーマの9月の雑記も本日が最終回です。
家の料理担当が私なので可能な限りは料理を作ります。
がしかし、3人いる子どもの食の好みは保守的、かつ食べられるものがバラバラ。魚と野菜がダメな長男、肉と魚と野菜が苦手な長女、野菜とごはんが進まない次男。3人そろって好きなものといったらド定番の鶏の唐揚げとハンバーグくらいですが、毎日というわけにもいかない。
作る限りは食べてほしいのが人情で、結局しょうゆが幅を利かせた肉料理で様子をうかがう日々。
...そうしているとわりと頻繁に、自分の好きなものを好きなように食べたいという欲求がわいてきます。
私の場合、それは外食や凝ったお惣菜という方向ではなく、自分で作る、しょぼくて雑な料理に向かいます。別に普段丁寧に料理しているわけでもないですが、そこはそれ、誰かに作るものなので一応の配慮はある。それも吹っ飛ばしたものを作って食べたい。食べたい。でも自分のためだけに料理をするタイミングは、ほぼありません。
そんな時にぴったりなのがこの本です。
「逃避めし」
漫画家が仕事の合間(というか切羽詰まったとき)に、自分のために作った料理を写真入りでつづったエッセイです。いわゆる「おいしい料理」をめざしていない(と思う)料理は、実験的かつ創造的。なにより、自分が思い描いたものを自分の手で作る!という喜びがあります。
料理したい欲がかきたてられるのは痛しかゆし、ではありますが。
10年前の刊行ですが電子化もされています。よろしければぜひ。