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2008年5月 アーカイブ

2008年5月30日

TRC MARCあれこれコレクション

MARC MANIAX 目録、今回は、TRC MARCの項目の中から、選書の際にお使いいただけたら、というものをいくつかピックアップしてご紹介します。


★誤ISBN
本を同定する際に、大きな手がかりとなるISBN。ですが、実はこの表示、結構な数の誤りが見つかります。単なる誤植のほか、他の本のISBNを付けてしまう、末尾のチェック数字の算出方法が間違っている、なども。
TRCでは、正しいISBNとは別に、誤ISBNも項目として持っています。たとえ誤っていても、図書の表示そのままから探せるようにと、特別待遇です。こちらの記事もご参照ください。


★★装丁コード
図書の装丁に関する情報を、全20種の数字に置き換えて提供しています。

01(革装)、02(布装)、03(和装)、10(ソフトカバー)

等の一般的な装丁のほか、

08(袋綴つき)、16(厚紙絵本)、17(ジャケット裏に情報あり)、
18(変型本)、20(しかけがある図書)

等も入力しています。耐久性があるか等、図書館の蔵書に向いた本かどうかを判断する手掛かりにしていただけたらと思います。

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2008年5月29日

おまけ企画:長崎観光編その2

長崎市内を走る路面電車。
「どこまで乗っても100円」というのがとてもうれしい♪
たしか10年前も100円だったような。
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最後の目的地、新地の中華街に到着。
3月の春休みのころだったせいか、なかなかにぎわっていました。
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じゃじゃーん、名物皿うどんです。おいしそうでしょう?
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甘めのソースをかけていただきます。
ううむ、また食べたくなってきちゃった。

観光編といっても、少しの時間散歩しただけなので、長崎名所のほんの一部しか紹介できませんでした。
グラバー邸からみた港の風景とか、もっといろいろ行きたかったなあ。

これにて長崎市立図書館&長崎市の訪問記はおしまいです。
また機会がありましたら、データ部飛び出し企画を計画してみたいですね。


2008年5月28日

きょうのデータ部☆ (5/28)

   ~~別館編~~


別館から窓の外を見てみると、

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お向かいに図書館流通センターが!
あれ?じゃあこっちは?

(株)図書館流通センターは通りを挟んで2つのビルに分かれています。
データ部が入っているのは住友成泉小石川ビル(このビルが本館と別館に分かれている)。お向かいの茗渓ビルには仕入部や営業部の一部などが入っています。


おまけの「パンチくん(AV所属)」

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一体いつ誰に名づけられたことやら。
初めて見たとき、ややギョッ(パンチくんゴメン)としましたが、
名前がついてると不思議と愛着が湧くもので。
「穴あけ、お願いね!」「分厚いけど大丈夫?」という気になります。

2008年5月27日

マザーグース

本日は「週刊新刊全点案内」1571号の発行日です。
掲載件数は1325件でした。

*こんな本がありました*



18世紀から20世紀初頭までに刊行されたマザーグースの本の挿絵を、唄別に紹介しています。

例えばハンプティ・ダンプティ。私には「不思議の国のアリス」のジョン・テニエルの挿絵が思い浮かぶのですが、この本を見ると、彼にもずいぶん色々なバリエーションがあるようです。
定番の卵に小さな手脚を付けた姿のものから、手脚が全くない卵そのものの形をしたもの、やけにハンサムな顔立ちのもの、卵の姿のかけらもない人間そのものとして描かれているものまであったりします。
赤ちゃんが落ちてしまう揺りかごも、枝から吊るされているもの、ハンモック風のもの、鳥の巣状のものなどさまざま。ロンドン橋でさえ、「これが?」と思うようなイラストがあったりします。

未収録の唄があるのがちょっと残念ですが(全ての唄に挿絵があったわけではないのでしょうね)、眺めているだけでも楽しい本です。

2008年5月26日

データ部初めて物語 下

新刊目録・神田です。

突然ですが、私の「週刊新刊全点案内」デビューは1520号です。
自分がMARCを作った本が初めて新刊案内に載っているのを目にした感想は、感動!の一言でした。
見覚えのあるタイトルと表紙の写真。
その傍らには、たしかに自分が入力した著者紹介がちゃんと活字になっている!すごい!
この新刊案内が全国の図書館に配送されて、全国の図書館員が手にするところを想像すると感慨無量です。
ものづくりの醍醐味ってこういうことを言うのかしらと思いました。

さらにそれらの本が、図書館や書店に並んでいたり新聞に掲載されていたりするのを見ると「立派に世の中に出回っている!」と、ますます感動です。
すっかり関係者気分(あるいは親心)になって「この本のTRC MARCは私が作ったんですよ!」と宣伝したくなりました。
以前、書店でMARC作成した本と再会し、思わず連れに「この本は責任表示の取り方に迷ってね…」と思い出話をしかけたこともありました。(全く興味をもってもらえませんでしたけど。残念…。)

でも何より嬉しいのは、MARCが図書館で働く方々や図書館を利用する方々に活用されることです。
「私が作った」などと言いましたが、一冊の本のMARCももちろん私一人で作ったものではなく、多くの人の手が携わっています。
大切に作られたMARCが皆様のお役に立てることを願いつつ、これからも頑張ります。

2008年5月23日

グループで活動するかソロで活動するか

今日のMARC MANIAXは「全集」と「シリーズ」のお話です。

★どれがタイトル?

突然ですがこの本。いろいろな語が情報源にありますが、どれがタイトルでしょう?

松本清張映画化作品集 1 証言 双葉文庫 ま-03-07


TRC MARCではこうしました。

タイトル      251A1 松本清張映画化作品集
巻次        251D1 1
各巻のタイトル 291A1 証言
シリーズ名   281A1 双葉文庫 
シリース番号  281D1 ま-03-07

本タイトルとしては「松本清張映画化作品集」。
「双葉文庫」はシリーズ名。
松本清張映画化作品集という全集がまずあって、「証言」はその1巻目。
それがさらに双葉文庫というもっと大きなグループに属していることをあらわしています。

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2008年5月22日

おまけ企画:長崎観光編その1

さて、本日と来週はおまけ企画です。
長崎市立図書館を辞したのち、長崎の街を散策しました。


こちらは大浦天主堂。
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遠藤周作の小説「女の一生」の主な舞台がここ。この小説のおかげで長崎が大好きになったのです。
だから毎回来ています。


時間が過ぎてて入れなかった孔子廟。外から撮ってみました。
派手な色彩がそれっぽい。
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オランダ坂と猫。
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長崎はやはり坂の街です。
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2008年5月21日

きょうのデータ部☆ (5/21)

   ~~別館編~~


ハコハコハコ……

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AV(映像・録音資料)の部署の棚に詰められた箱たち。
こんなふうに作業中の商品を入れるのに使います。

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作業前にまず斜めにセットして、終わったものからキチンと入れていくと、どこまで済んだか分かって便利。

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この箱は昔々の目録カード時代の遺物。カードの大きさが特にCDやカセットにぴったりなので、空き箱を保管しているのです。
時に修理、補強しながら、大事に大事に使い続けています。

2008年5月20日

奇っ怪な世界

本日は「週刊新刊全点案内」1570号の発行日です。
掲載件数は1173件でした。

今朝出勤時は暴風雨でしたが、昼休みに会社の外に出てみると、ウソみたいに晴れてました。すごい天気だと思いました。今週の1冊も、そんな本です。


タカハシ(作者の化身?かと思ったらそうではないらしい)をとりまく変な動物(?)たちの人間(?)模様が、コウエンジを舞台に展開されます。そのフィギュアの精密さもさることながら、背景の設定が細かいのです。文章では紹介できない、不思議な不思議な世界です。

2008年5月19日

データ部初めて物語 中

新刊目録・神田です。
新人とはいえ、データ部で働き始めてから結構経つのですが、
パーフェクトなMARCへの道はまだ途上です…。

責任表示の採り方、注記の仕方、参考文献の見落とし等々と悩みは尽きないのですが、
個人的に一番慣れるまでに苦労したのはタイトルの採り方でしょうか。
「どこまでが本タイトルでどこからがサブタイトル?それとも分けないで全文を本タイトルにした方がいいの?」
「これはシリーズタイトル?」と悩むことがしばしば。
そんなの一目瞭然なんじゃないかと思われるかもしれませんが、
情報源に色々な文言が書かれてあったり、しかもその言葉が情報源によって異なっていたりする場合も多いのです。
さんざん迷って「えいっ」と決めたタイトルについて、自宅に帰ってから「やっぱりあっちの採り方にするんだった!」と後悔することもありました。
そしてそのMARCは、後日やはり先輩のチェックが入りました。

間違いは校正担当者が拾ってくれます。
だからといって「頼もしい先輩が後に控えていれば安心☆」などと言ってはいられません。
実のところ「赤」が入るとけっこう凹みます。
当面の目標はこの赤字をゼロにすることです。
道のりは遠そうですが…。

入社が決まって間もない頃、データ部の大師匠に「データ部をマスターするまでにどのくらいかかりますか?」と質問したら、「一生」との答えが返ってきました。
あの言葉を今身にしみて感じています。

2008年5月16日

どう使う?「全集典拠ファイル」

今回のテーマは、ブログ初登場の「全集典拠ファイル」です。
「典拠」と聞けば、人名の典拠を思い浮かべる方が大半でしょうか。このブログの「MARC MANIAX 典拠」も、取り上げているのは人名典拠ファイルのみですね。ですが、実はTRCは人名のほかにも出版者、件名など、計7種の典拠ファイルを作成・提供しています。今回は、その中から「全集典拠ファイル」を取り上げます。

...ここまで読んで「なんかムズカシそう」と思われた方、私も以前そう思いました。MARCならば一冊の本のデータを凝縮したものなのでイメージが掴みやすいのですが、典拠は曖昧模糊としていて手強そう。そうは言っても苦手では済まないので、自分なりにイメトレをした結果、こう理解することにしました。典拠とは「関係のあるもの同士をつなげる」「無関係のもの同士を区別する」ための道具ではないかしら、と。...教科書的に正しいのかどうかは分かりませんが、典拠を使う分にはこれだけで十分ではという気もします。今回は、こんな我流の切り口をもとに、謎の「全集典拠ファイル」の使い方をご紹介したいと思います。


★関係のあるものをつなげる その1

「手元に「障害者自立支援六法」の平成19年版があるけれど、これの90年代に刊行されたものはないかしら」 こんな場合には典拠検索が便利です。「障害者自立支援六法」で検索すると、

障害者福祉六法 7005005-0000-0000
障害保健福祉六法 7005005-0000-0001
障害者自立支援六法 7005005-0000-0002

(見やすくするため、数字の間にハイフンを入れています)

が見つかります。各々のタイトルでMARCを検索してみると、「障害者福祉六法」は平成6年版から10年版まで計5件、「障害保健福祉六法」は平成11年版から17年版まで計7件、「障害者自立支援六法」は平成19年版1件が見つかりました。これならば、古い版年の本のタイトルを知らなくても、遡って探すことができますね。

上記の7から始まる数字を「典拠ID」と呼んでいます。つながりがある全集ならば、先頭部分は共通、末尾の数字のみ違う親子関係になっています。TRCは、タイトルが変更になっても一つの刊行物としてのまとまりが維持されている全集の1件1件のMARCに、このような数字を持たせて、本のまとまりを丸ごと探せるようにしています。

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2008年5月15日

長崎市立図書館探訪記・6

祝・入館者50万人突破!

この企画を掲載している間に、長崎市立図書館のうれしいニュースが飛び込んできました。
開館100日あまりで、入館者50万人を突破したそうです。
すごいですね♪

新聞記事→「長崎市立図書館 50万人突破」(読売新聞)

さて、この長崎市立図書館探訪記は今回で最終回です。
今回は長崎市立図書館の概要のご紹介と、写真は撮れなかったけれど印象的だったものについて。

<概要>
・地上4階、地下1階
 1階:図書館、レストラン、多目的ホールなど
 2階:図書館、スタディールーム、屋上庭園など
 3階:事務室、映像編集室、ボランティア室など
・蔵書数       32万冊(うち開架資料は25万冊)
・貸出冊数      約38万冊(2008年3月半ばの数字)
・貸出登録者数   約2万6000人(同)

<印象的だったもの>
・シックで落ち着いた雰囲気の床。濃い茶色だったので、途中までずっと木の床だと思い込んでましたが、実際はじゅうたんでした。
・返却本を仕分ける自動仕分機や、書庫から図書を運んでくるシステムなど、ICを活用している様子。
・開館して2ヶ月以上経っていたのに、貸出登録の人がたくさんいて、臨時で別窓口を用意していました。
・その窓口を見ていて気が付きましたが、スーツ(あるいはジャケット)+おそろいのスカーフでびしっと決めているのが図書館のスタッフでした。かっこよかった。頼れるスタッフ、というイメージ。

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*最後に図書館を見学させていただくにあたりご協力くださいましたみなさまへ感謝。どうもありがとうございました!

*来週はおまけの長崎観光編をお届けする予定です。

2008年5月14日

きょうのデータ部☆ (5/14)

   ~~別館編~~


今日は別館にしかない機器シリーズ。
データ部AVならではの機器たちです。

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毎日活躍しているデッキ。
気になるCDをすかさず試聴!するためではありません。
TRC AV MARCには再生時間を入力する項目がありますが、これが商品に書かれていない場合、CDをデッキに入れて計測しているのです。
くるくるくる「何分何秒」くるくるくる「何分何秒」くるくるくる・・・
これが主なお仕事。
(勿論、MARC作成の必要に応じてCDを聴くこともあります)


ピンチの時に活躍するテレビデオ(!)&DVDプレイヤー。

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なんとも旧式なブラウン管。ふと見てみると製造年は1992年…。
ですがこのおじいちゃん達、まだまだ頼もしい存在です。
MARC作成に必要な情報が、ケースや本体を見ただけではどうしても分からない時なんかに、内容を早送りで再生して見たりしているのです。

2008年5月13日

ロシアのお風呂?

本日は「週刊新刊全点案内」1569号の発行日です。
掲載件数は1841件です。

5月の表紙は、鯉のぼり。GW中に見た鯉のぼりは金銀で色づけられてピカピカしていました。最近の流行でしょうか?
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さて今週の一冊はこちら。

なんともニッチな企画。ロシアのお風呂についての情報を求めている日本人が、いったいどれくらいいるのか…? いやいや読み物としても面白そうですよ。

「ロシアのお風呂は蒸し風呂。もうもうと蒸気をあげて白樺の枝葉の束で身体をたたいてリフレッシュ。外に風呂小屋がなければ家のかまど(ペチカ)のなかにもぐりこんで汗をかく!」
と帯にはあります。

この本を訳したのは、長年、ロシアの昔話や怪異譚を研究してきた方。昔話にたびたび登場するロシア式蒸し風呂「バーニャ」や「ペチカの上でごろごろ」などの記述が、どうも腑に落ちなかったとのこと。ソ連崩壊後に、ロシアの農村の伝統的な家屋「イズバー」での暮らしを体験し、本物のバーニャで蒸気浴をしたそうです。

当地の人にとって当たり前すぎる生活習慣ほど、外国人にとってはわかりづらく、情報がないものかもしれません。外国研究や翻訳の苦労というのは、こういうところにもあるのですね。
おそらくロシアの人にとっては、首までお湯につかる日本式の入浴は想像もつかないものでしょう。

ロシア各地のお風呂事情のほか、風呂小屋と賭博、風呂小屋と呪術、妖怪までもお風呂好き…というロシアの不思議な情景まで紹介されている一冊です。

(ここまで書いてから、家にあった岩波文庫の「ロシア民話集」を見てみました。「蒸し風呂」がでてくるお話がさっそく5つほど見つかりました。なるほど!)

2008年5月12日

データ部初めて物語 上

新刊目録 神田です。初めまして。
と言っても、実は以前にもブログに登場したことがあるのです。(こちら
あまりに素敵すぎる紹介で…恐縮です。

さて、今回から新人の目で感じたことを書かせていただきます。

私が初めてデータ部に足を踏み入れたのが約一年前。
データ部を見学させてもらったのです。
その時に思ったことは「MARCって作られているんだなぁ…!」 でした。

図書館の検索端末をたたくと、検索結果に本の情報が表示されますよね。
表示されるということは、誰かが入力しているということなのだなぁと。

頭では分かっていたと思うのですが、実際に人が手を動かして作業しているところを目の当たりにして改めて実感しました。
しかも「週刊新刊全点案内」に載ってる本の写真とか、内容紹介まで自前だったなんて!
知らなかった!(それまでは出版社がくれるものと思っていました)

その後、データ部に配属され自分もMARCを作る側になって、さらなるMARCの奥深さを知るのでしたが…続きはまた今度。

2008年5月 9日

この本どこかで見たような・・ ~版および書誌的来歴に関する注記~

図書の目録を作成するとき、情報源以外からも書誌情報を記述することがあります。
例えば、その図書とその図書の他の版や、他の図書との関係を説明する必要があるときは目録上に「注記」をします。
まえがきやあとがき、奥付ページの前後などにこうした情報が書かれていることがあるのです。(「日本目録規則」注記に関する事項 参照)

通常本を読むときには、この辺りをまじまじと見たり読んだりすることはあまりないかもしれません。
しかしながら目録作成においてはこの辺りの情報は要チェックなのでした。
「正確に速く」というのはTRCデータ部メンバーの永遠の課題でありますが、限られた時間でこうした所まで過不足なく目を通す能力が、私たちの仕事には求められます。

さて、ある本の新版が出たときにタイトルが変更された旨の情報を、図書のどこかに見つけたとします。すると例えば目録は‥

   タイトル  国際技術ライセンス契約
   版表示  新版
   注記    初版のタイトル:国際ライセンスビジネスの実務
という風になります。

タイトルだけでなく出版者も変わったと仮定すると注記は
   初版のタイトル等:国際ライセンスビジネスの実務(○○社 ○○年刊)
という形になります。

さらに、今回出版された本には版表示がついていないのだけれど、タイトルが変わって出版された、という時はどうなるでしょうか。
その場合は、注記が
   「国際ライセンスビジネスの実務」(○○社 ○○年刊)の改題
という表記になります。(出版者が前と同じ場合は出版者名を省略します。)

また、タイトルは同じだけれど実は以前別の出版者から出版された本の改訂版だ、ということが図書中からわかることもあります。
その場合は
   版表示があれば   初版:リブリオ出版 1995年刊
   版表示がなければ  リブリオ出版 1995年刊の改訂
のようになります。

選書の際などにご参考にしていただけたなら、私たちの日々の苦労も報われるというものです。

2008年5月 8日

長崎市立図書館探訪記・5

連載第5回です。
今までの写真を見て、「パンフレットで見るより、こうやって実際に行った人の写真を見る方が興味がわきますねー」と言ってくれたデータ部メンバーがいました。
そう言ってもらえるなんてうれしいかぎり。行った甲斐があるというものです♪

■つづき■
前回で図書館内の紹介は終わり、今回はその他の風景をお送りします。

入口の吹き抜け(クロスロードというらしい)にあるステンドグラス。
長崎らしい雰囲気をかもし出してます。
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外壁には植物が植えてありました。「壁面緑化」という設備だそうです。
(遠くから見たとき、葉っぱが茂ってるのが窓の汚れかと思ってしまいました。ごめんなさい。)
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長崎市立図書館は、新興善小学校の跡地に建設されました。
この小学校は、原爆投下後救護所として使われており、その歴史を残すために作られたのが、この「救護所メモリアル」です。
小学校の建物の一部を使って救護所の様子を再現したこのスペースには、実際の写真や証言が掲示されていました。訪れた人々が、静かに、でも熱心に読んでいたのが印象的。
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2008年5月 7日

きょうのデータ部☆ (5/7)

   ~~別館編~~

本日よりしばらく、「きょうのデータ部☆」は別館編をお届けします。

データ部が本館と別館にわかれていることは以前にもご紹介しましたが、
これが間にある扉。

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別館の広さは大体本館の1/4くらい(かな?)
人口密度はあまり変わらないと思うのですが、なにしろ通路はこの扉のみ。
あちらとこちらでは気温や湿度が違う!と感じることも、わりとよくあるのです。

2008年5月 2日

目録2nd stepスタート~手をかけて作ってます~

毎週金曜日に、「典拠」「分類/件名」「目録」と持ち回りで連載しておりますMARC MANIAX。久しぶりに「目録」にお鉢がまわってまいりました。思いおこせば、前回集中連載したのが昨年の8月~10月。いつの間にやら半年以上経ってしまいました。今となっては何を連載したか覚えている方は...身内以外にはいないかなぁ(涙)

(気を取り直して)前回の集中連載の一大テーマは、「簡単な目録を作ってみよう」でした。「タイトル」「カナ読み」「責任表示」「出版者」など、目録の骨子となる事項のさわりを説明し、目録を採るとはどんな作業なのかをイメージしていただくことを目指しました。


それでは今回は?
アドバンスコースとして、骨組以外の沢山の枝葉、TRC MARCに盛り込まれている様々な項目から、ピックアップしてご紹介しようと思います。前回の連載を読んで、「この程度の内容なら、出版社や取次が作るデータで十分じゃないの?」と思ったあなた。「要は、本に書いてあることを転記すりゃ良いんでしょ?仰々しく言う程のこともない」と思ったあなた...に、目録の「手仕事」な部分をお伝えできればと。

ただ本を管理するためだけの目録ではない、後々本を探す人にとって有用な情報を、我々は短い時間の中、鵜の目鷹の目で拾ってMARCに盛り込んでいます。その一端をお伝えできたなら、と思います。280万件のデータベースを駆使し、人が手に取って繰って確認する中でしか採れない項目の数々。ブログの限られたスペースの中、うまく取り上げることができるか甚だ不安ではありますが、誕生当初から「図書館のためのMARC」だったTRC MARCの「らしさ」をお伝えすることを目指します。

今しばらくおつきあい、宜しくお願いいたします。

2008年5月 1日

長崎市立図書館探訪記・4

本日も長崎市立図書館です。
まだまだ続きますよ☆


■つづき■

3.上に上がる

フロアの階段を上がって2階へ。(もちろんエレベータでも行けます)
ここは「学びのフロア」と名付けられており、専門的な図書、ビジネス関連、郷土資料、参考資料などが置かれています。

カウンター。ここにレファレンスのコーナーもあります。
オレンジ色と茶色の取り合わせが落ち着いた雰囲気。カウンターのそばに、パソコン席(インターネット、オンラインデータベース用)がありました。
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1階の書棚よりも背が高いです。
そして本がぎっしり。
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長崎は“ナガサキ”でもある。
こんなコーナーもありました。
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