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2019年4月 アーカイブ

2019年4月26日

子どもを本好きにしたい!~MARCや検索のはなし~

子どもが3人います。TRCに勤める身として彼らに望むのは、本好きになってほしいということ。もしも試練があろうと孤独になろうと道に迷おうと、本は多くの知識、疑似体験、導き、気づきを与え、寄り添ってくれると思うから。実はそれだけは固く譲れないのです。母は。


私の小学生時代と比べると、子どもの学校は読書への取り組みも熱心です。目標冊数クリアでもらえる読書賞、読書週間、親のボランティアによる読み聞かせ等々。大変ありがたいことですが、なかなか腰が上がらないのが小5の次男。彼にとっては絵本から児童書への移行は難しいようです。
親が熱心すぎるときっと子どもは反発するだろう。
ここは長い目で慎重にいかねば...。


自分で字が読めるようになった頃、図書館で借りたのは藤子不二雄マンガ。まずは本と図書館を身近に感じさせる作戦。次にコミック伝記や学習まんが。勉強になるマンガもあるんだと思わせる作戦。長男はこの後、「ヒックとドラゴン」「怪人二十面相」「ハリーポッター」「精霊の守人」を読破。もう彼に仕掛けはいりません。


しかし次男は未だマンガ止まり(泣)
ファンタジーに興味がわかないなら推理モノ?怪談?落語?物語ではなく雑学か? いろいろ借りてみるも食いつく様子はなく。ようやく星新一を喜んだかと思いきや、読みきった様子はなし。「他のも借りてこようか?」と聞くと「星新一は学校の(長編に手が出せない)みんなが読んでるから、読みたくなくなった」と言います。うーん。それはそうと読みたければ読むでしょうから、彼にははまらなかったということなのでしょう。次!次!


TOOLiでは図書検索で利用対象を「小上(小学5~6年生)」などと絞り込んだり、内容目次ファイルで「内容細目あり」を選択すれば短編集を検索できます。たくさん出てきますので、ジャンルを掛け合わせるのもいいですね。
同じように子ども向けの短いお話を探すみなさま、ぜひご活用ください。私も、まだまだ試行錯誤が続きそうです。

2019年4月24日

きょうのデータ部☆(4/24)

今朝の風景。

2IMG_4762.jpg

奥の方、鬱蒼とした森のようですが
先週のタンポポ、
先々週の寒空、
3週間前の桜、
と、撮影場所は全て同じ。本社近くの教育の森公園です。

この1か月、公園も色々な表情を見せてくれました。
早いもので来週はもう5月。

ということで、
"平成最後の"「きょうのデータ部☆」でした。

2019年4月25日

平成振り返り~TRC・データ部むかしばなし〈4〉

今月の雑記のテーマは、平成振り返りです。

平成最後の日まで、あと5日となりました。
テレビで30年を振り返るというテーマの番組があったり
最近入荷した本に"令和元年版"という巻次がついていたりして
いよいよ令和の時代がやってくるのだな、とわくわくしています。


私が新入社員として働き始めた頃と今とでは
違うことがたくさんあるのですが
平成のあいだ変わらなかったこともあります。

・役職名で呼ばず、たとえ社長でも「さん」付けで呼ぶ
 入社後、採用面接をしていただいた「石井さん」が
 社長だと知った時の衝撃といったら...。
・データ部のオフィス内はとても静か、そして男性が極端に少ない
 電話の向こうでしゃべっている声が漏れ聞こえてくるくらい
 時間帯によってはシーンとしています。
 おせんべい等のおやつが食べにくい(音が気になり)
・4月、会社主催のお花見の日は、お天気が今ひとつ
・よく引越しがあるのですが、茗荷谷から遠くには動かない


令和は、どんな時代になるのでしょうか。
今の新人さんたちが、いつか令和を振り返るブログを書くことになった時
どんな内容になっているのか楽しみです。


2019年4月23日

ファンタジーのゆくえ

本日は「週刊新刊全点案内」2108号(平成最後の号!)の発行日です。
掲載件数は1305件でした。


*こんな本がありました*


ファンタジーを読む

井辻朱美(著)
青土社(2019.4)


「ここではないどこかへ」「自分ではない誰かに」。
きっと誰もが一度は抱いたことのある願いを叶えてくれる場所こそが、ファンタジーの世界。その金字塔・トールキンの『指輪物語』から始まったモダン・ファンタジーの歴史を、さまざまな角度からのぞいていくのが本作です。

夢まぼろしとの境界があいまいになりつつもある現実世界において、ファンタジーはこの先どう変化していくのか?トールキン、エンデ、ル=グウィン、ローリング、荻原規子、小野不由美など、国内外のあらゆる作品を手がかりに考察することができます。
そして物語だけでなく、まるで本当にそこに実在するかのように非日常を体感できるポケモンGOや、はたまた日常の中の違和感を切り取る短歌まで。
一体自分はどこにいるのか、何を信じるのかを問われているような気がします。

2019年4月22日

ADEAC春の公開情報その3

こんにちは。
前回・前々回と新規公開機関を紹介してきましたが、今回は、もともとADEACで公開されていて、最近新たな資料や機能が追加された機関4つを厳選してご紹介します。


『NPO長野県図書館等協働機構/信州地域史料アーカイブ』(3月1日追加公開)
画面を大幅にリニューアルし、資料を探しやすくなりました。「キーワード」「エリア」「年代」の3つの観点から資料を探せる画面や、テーマに応じて調べものに役立つ資料をまとめたパスファインダーを新設し、画面の使い方や調べ物の仕方についてのQ&Aコーナーも充実させました。
また、コンテンツ「信州の教育文化遺産 大正~戦前」と、長野県内のデジタルアーカイブの一覧表・リンク集を追加しています。長野県についての調べ物をする際の起点としてご利用ください。


『守谷中央図書館/わたしたちの守谷市』(3月6日追加公開)
トップページで、守谷中央図書館の上空120メートルからドローンで撮影した、守谷市の360度パノラマ映像をご覧いただけるようになりました。主要な施設や遠方の山などには名前が表示されます。自由に動かしたり、拡大・縮小することもできます。
また、今回の更新では、昭和44年から平成3年まで『広報もりや』に掲載されていた「郷土の歴史」をデジタル化いたしました。守谷市の歴史にかかわる幅広い話題について、索引・目次から気になる箇所を選択してご覧いただけます。


『大網白里市/大網白里市デジタル博物館』(3月9日追加公開)
トップページに大網白里市の魅力を凝縮したオープニングムービーが表示されるようになり、「美術館」機能に「作品解説」画面が追加されました。
また、大網白里市が刊行している文化財ガイド「先人往来」に掲載されているウォーキングコースの中から、「県政発祥の地めぐり」「上総道学の地めぐり」「篆刻の巨匠めぐり」の3コースをグーグルマップを利用して公開しました。現地でのガイドとしても、Web散歩ができるコンテンツとしてもご利用いただけます。


『長柄町/長柄町デジタルアーカイブ』(3月29日追加公開)
史跡「長柄横穴群」の関連資料を中心として長柄町の歴史資料を公開しています。昨年10月には横穴墓の360度パノラマ画像が公開されました。
今回の更新では横穴墓の解説動画とマンガ(日本語・英語)が追加されました。横穴墓についての基本的な学習や、日本語以外を母語とする方への説明にご利用いただけます。
これ以外にも、文化財の解説やデジタルマップなどでも日本語・英語を併記しています。そちらも併せてご覧ください。


以上、いろいろなアプローチで進化を続けている4機関をご紹介しました。3週にわたりお届けしてきた「ADEAC春の公開情報」も今回で最終回となります。
今後もADEACは、日本中の地域資料をどんどん公開していきます。研究や調べ物はもちろん、連休の旅先に関する情報を探すのにもご活用ください。

2019年4月19日

平成の一大ジャンル~分類/件名のおはなし・92~

改元が近づいてきたこの頃、どことなくそわそわした雰囲気が感じられます。
そんな時期ということで、今回は平成に登場してすっかり世間に馴染んだ件名についてお話していきましょう。

それは「動画共有サイト」。新しい概念ではありますが、いまや多くの人々の生活の一部になっています。
小学生の将来の夢ランキング上位にユーチューバーが入っていたりと、デジタルネイティブ世代にとっては「動画共有サイト」の存在は当然のものになっています。
登場して以来急速に発展していった概念なので、ここで取り扱われる内容もなかなか広いです。
サイトそのものについての歴史やハウツーについてはもちろん、動画投稿者・配信者になるための方法、また現在活躍している投稿者などにもこちらの件名が付与されます。
NDC10版での分類は情報学に含まれる007.353。9版までは一律でインターネットを収めていた547.4833を付与していました。
また、10版適用を検討した際に主題が明確な場合はそちらの分類にすると決定し、10版では動画投稿者でも歌い手であれば767.8、ゲーム配信者であれば798.5という風に分野ごとに分けています。

YouTubeの時代 動画は世界をどう変えるか

ケヴィン・アロッカ (著),小林啓倫 (訳)
NTT出版(2019.3)

ゲーム実況動画をつくる本 VOICEROID2使いこなしガイド

イワサキ アキラ (著)
三才ブックス(2017.6)

こうして取り扱われる範囲の広さを見ていると、情報分野の変化の激しさも相まって、今後はもしかするとまた派生して別の件名が生まれるのかもしれない...という思いも湧いてきます。
最近はキャラクターのモデルを自分のアバターとして扱い、動画を投稿する「Vtuber」についての本も出てきています。ここ1,2年に登場したジャンルという印象だったので、広まり方が本当にめまぐるしい...!
予想できない変化を続ける「動画共有サイト」。今後もどのように発展していくのでしょうか、個人的に注目です。

2019年4月18日

平成振り返り~TRC・データ部むかしばなし<3>

今月の雑記のテーマは、平成振り返り。
社歴の長いデータ部メンバーが、それぞれ平成を振り返ってみます。


入社してすぐの平成の初めころ、データ部は倉庫だったビルの4Fで、
むかしばなし<2>にもあるとおり、ほとんどが手書きの世界でした。


なんせ、本社ビル4Fにあったデータ部のフロアには検索用の端末が
2台しかなく、あとは手書き原稿からパンチして作成されたデータに
対して、1タグずつ呼び出して修正するような端末が、たしか1台しか
ありませんでした。


検索用の端末には、ブラインドタッチで操作が早い方が、ずっと検索
(ヒットチェックや、参考データの打ち出し)をされていました。


それ以外に前データを見る手段は、部屋の真ん中に壁のように鎮座
していた本棚の、A3くらいのファイルたち(選書ファイルの形式で打ち
出しを閉じたもの)のみでした。
そのころはまだ図書だけで57万件くらいだったようですが、たっぷり
重量がありました。入力や、メンテナンスなどで、前や全体の形をみ
たい時、よくこれを見に行きました。


そしてそのころ新刊班では、随時刊行される全集の時は、少しでも早く
するために原稿用紙の毎回同じ部分が既に記入されている=台帳が
あって、次の巻がくるたびに、それをコピーして原稿を作成していて
その台帳が、たしか??出版者ごとに置かれていたと...。


また典拠班では、まだ1人1人の典拠がまだカードの形のみで管理
されていました。カードは、目録カードに手書きか、原稿をコピーして
典拠の部分のみカードにはったものです。1人1人、五十音順に並べ
られたケースの中を探していたものです。そして、毎週新しい著者が
でるたびに、切り張りでカードを作って、それらはカードケースの中に、
繰りこまれていきました。

そういえば、参考図書も今以上に置かれていました。

このころからくらべると、手書き→端末→パソコンと、どんどん進化して
いき、入力作業も、典拠作業も、パソコンを使うようになって随分楽に
早くなりました。また入力件数も倍以上になり、項目もどんどん多くな
りました。


あと数年で、またどんどん変わっていくのではないでしょうか?

2019年4月17日

きょうのデータ部☆(4/17)

今朝の植物。
2IMG_4752.jpg

桜の頃は上ばかり見ていましたが、
気がつけば足元近くもだいぶ色彩豊かになっておりました。

春ですね。

2019年4月16日

本好きによる本好きのための

4/16は週刊新刊全点案内2107号の発行日です。
掲載件数は1505件でした。

*こんな本がありました*

「世界の本好きたちが教えてくれた人生を変えた本と本屋さん」

ジェーン・マウント(著)清水玲奈(訳) 
エクスナレッジ(2019.4)


毎日何十、何百冊と新刊本が入ってくるデータ部。働いている人ももちろん本好きが多いです。
タイトルにある「人生を変えた本」...みなさんはなにか思い浮かぶでしょうか。

著者のジェーン・マウントさんはイラストレーター・デザイナー。
本好きが高じてクライアントの愛読書を描く「理想の本棚」プロジェクトを始め、これまでに15000冊あまりを描いてきたそう。
「本を描く」ってあまり馴染みのない発想でしたが、実際にページをめくると引き込まれてしまいます。本の書影をそのまま載せるのではなく、「描いて紹介」するというコンセプトのこの本。イラストに味があって、ついついいろんな本に興味が出てしまいます。
そして同時に世界の素敵な本屋さんも紹介。
「あこがれの図書館」のページもありました。日本の図書館もいくつか紹介されています。

本好きにはたまらない一冊です。

2019年4月15日

ADEAC春の公開情報その2

こんにちは!
前回に続き、3月8日以降に新規公開となったADEAC参加機関4つをご紹介します。

『京都女子大学/京都女子大学図書館所蔵 淀藩士上月家文書』新規(3月8日新規公開)
京都女子大学図書館が所蔵する「淀藩士上月家文書」から4点の目録・原本画像・翻刻を公開しています。
そのうち『大儀院様御代被仰出書集 壱』のビューアでは、原本画像と翻刻文を、透過率を調整しながら重ねて、あるいは左右に並べてご覧いただけます。


『昭島市デジタルアーカイブズ/あきしま 水と記憶の物語』新規(3月16日新規公開)
水とのかかわりを軸に編まれてきた昭島市の歴史を「水と記憶」をテーマに時代または空間から辿るアーカイブです。キーワードや年表、フリーワード検索から興味のあるテーマについて調べることも可能です。動画、写真、3Dパノラマなどざまざまな形式の資料がご利用いただけます。

レファレンスや調べ学習での活用はもちろん、歴史散歩(リアルでもバーチャルでも)にもご活用いただけます。
昭島市の自然と文化の魅力が詰まったオープニングムービーも必見です!

『多古(たこ)町/多古町デジタルアーカイブ』新規(4月1日新規公開)
『多古町史』の「通史編」をフルテキスト化したほか、「地域史編」については地域ごとの本文テキスト、小字一覧や関連資料へのリンクをまとめた一覧画面をご用意しました。
町史・年表、豊富な地図・絵図を組み合わせて閲覧することで、多古町の歴史について多角的に学ぶことができるデジタルアーカイブです。

3Dを含む各種文化財のビューア(詳細な解説付き)や「多古町名所百選」、町歩きのおともに役立つ「石造物等所在図」と「多古町全図」の重ね地図など、多古町の魅力を感じるのにうってつけな資料も数多くデジタル化しています。


『同志社大学・京都府立図書館共同事業/京都府立図書館貴重書コレクション』新規(3月29日新規公開)
明治期から第二次世界大戦後の日本占領下の時期に、主として外国人を対象として作成された書物28点をデジタル化、公開しました。日本にお住まいの外国の方や留学生の方に、読み物としてもお勧めできる資料群です。

また、このデジタルアーカイブでは今後の世界標準となることが予想されるIIIF(トリプルアイエフ)、CC0(シーシーゼロ)、DOI(ディーオーアイ)といった技術や規格に対応しています。

【技術担当者による説明】
IIIF(トリプルアイエフ International Image Interoperability Framework)
簡単なマウス操作で自由に画像を動かしたり、拡大縮小したり
世界中で公開されているデータを並べて比較できるような仕組みがIIIFです。
大学を中心に、世界中で急速に広まっています。
Universal Viewer、Mirador(ミラドー)という2つの代表的なビューアが使えます。

CC0(シーシーゼロ)
最近、自由に二次利用等ができることを明示したデータ公開が増えつつあります。
その中でも一番自由に利用できるのがCC0(著作権等の権利を可能な限り放棄)です。
既にそのようなデータを使ってTシャツやバッグにプリントしたり、着物の帯を作った話もあるようです。
今回の公開資料についても、IIIFの閲覧ソフトからダウンロードできるデータはすべてCC0です。

DOI(ディーオーアイ Digital Object Identifier)
レファレンスに使っていたwebページのURLが変わっていて困った、ということはありませんか?
URLは変わるもので仕方ありませんが、その変わるURLを固定する番号がDOIです。
目録やコンテンツにDOIを付けると、URLが変わってしまうことを心配することなく
それにアクセスできるようになります。そのDOIはちゃんと覚えておかなければいけませんが...


次週は大きなリニューアルや大規模な資料の追加があった機関を紹介していきます。
4/22(月)の更新になります。お楽しみに!

2019年4月12日

出産祝いの絵本たち

先日、データ部のメンバーが、無事に男の子をご出産されました。
データ部では、出産祝いにこれまで絵本や絵本のブックリストなどをお贈りすることが多かったのですが(ブックリストのプレゼント)、今回もご本人のリクエストにより、メンバーが厳選した絵本をプレゼントしました。
それぞれの推薦コメントと一緒に絵本リストの一部を紹介したいと思います。

「はらぺこあおむし」(幼稚園で歌を習ってきます。普通によみきかせたのでは「違う!」とおこられるという)

「100かいだてのいえ」(急いでるときにはささっと、時間あるときには各フロアすみずみまで読みます)

「しろくまちゃんのほっとけーき」(ホットケーキものはひとつあるとよいかも。子供に作ってあげることは多いので)

「あかちゃんのおとえほん」(絵が可愛く、音のバリエーションも豊富!きらきらぼしのメロディーも聴けます♪)

「かいじゅうたちのいるところ」(この本の読み聞かせはお父さんの担当でした)

「せんろはつづくどこまでつづく」(男の子はやっぱり乗り物だいすきです)

「バムとケロのにちようび」(キャラクターの絵がかわいいのと、細部が細かくてあれこれ気がつきながらよむと、親も退屈がしのげて、間がもちます)

などなど...。
まだ紹介しきれなかった絵本がたくさんあるのですが、子育てを経験したデータ部員のコメントには実感がこもっています。
これから絵本がボロボロになるまで読んでくれると嬉しいですね。

2019年4月11日

平成振り返り~TRC・データ部むかしばなし〈2〉

今月の雑記のテーマは、平成振り返り。
社歴の長いデータ部メンバーが、それぞれ平成を振り返ってみます。
一応、私は平成一桁の入社です。

入社当時、データ部は「原稿用紙に手書き」というスタイルでMARC作成をしていました。
その数年後には専用端末を使ってのMARC作成となることが決定していたようです。
私と世代の近い社員は、その専用端末での直接入力の想定で「ワープロが使える」というのが採用条件だったように思います。

ところがいざ入社してみると、手書きでした。
目録の採用基準を一から覚えるのはもちろんですが、同時に「早く、正しく、読みやすく」文字を原稿用紙の所定の位置に記入する、というワザを獲得しなければなりませんでした。
「手書き」という思いもよらぬ身体的な能力が必要になり、腱鞘炎になってしまった同僚も...。

想像してみてください。
勤務時間ずーっと、せっせせっせと「手書き」ですよー。(やってみてと言われても今はもう出来ない...かも)

そうして先にもお話したとおり「専用端末での直接入力」が始まりました。
専用端末。どんな感じでしょうか? 想像できますか?
つまり、メールできない、インターネットできない、文書作成も表計算もできない、まさに入力作業のみの端末です。

外見はちょっとパソコンに似ていると言えなくもない。
ブラウン管のモニタにキーボード、それからモデムがつながったものです。
モデムとは何か? 説明がややこしいので省略。(すみません、ネット等で調べてみてください。)

パソコンではないので、本体と言えるものはありません。
いや、ブラウン管モニタを本体と言っていいのか。
マウスもありませんでした。
そもそも、当時まだパソコンというコトバ自体がそんなに浸透してなくて、ギリギリ「マイコン」と「パソコン」と両方の呼び方がありだったような...。
専用端末の画面は黒地で、文字色が白?あるいは緑?だったような...。
昔すぎて、うろ覚えですみません。

とにかく、ブラウン管の電磁波が身体によろしくないということで、データ部メンバーは電磁波防止の専用エプロンをつけて作業する人が多かったのです。
電磁波はブラウン管の表側に向かって進んでおり、表側のその先には我々、人間がいるわけで。
勤務時間ずーっと、そのブラウン管が発する電磁波にさらされているわけです。

ブラウン管って、奥行きがあって、どっしりと重くて、存在感がありました。
電磁波防止のシートをモニタに直接取り付けたりもしてましたねえ。
固定テープがブラウン管の熱で溶けて、すぐにはずれてしまうので、ガムテープでシートを固定する。
おかげで、モニタはガムテープでベタベタ状態、だったなあ。かわいそうなことをしました...。

写真でも残っていれば良かったのですが、残念。無い。
何せ当時写真を残すにしても、フィルム式のカメラですからね。
そんなに気軽に画像を残せる時代ではなかったわけです。

このような変遷があり、現在は、GPSという入力システムを使ってデータ部はMARC作成をしています。
これ無しでは、TRC MARCは作れません。(断言!)

平成から令和に移りゆくのに、あと3週間ほど。
ならば、ここからは私の勝手な妄想で、未来の入力方法「こんなのあったらいいな」のコーナー。

たとえば...
専用のスキャナ機能を持った緑色のグローブをはめて、指先あるいは掌全体で図書の文字をなぞる。
なぞった部分がモニタの画面に直接取り込まれる→入力完了。
机の全面がモニタになってて、すっごく広いの。
文字を大きくしたり小さくしたりも自由自在。
好みの文字ポイントでお仕事できる!(老眼でも大丈夫。)
キーボードもマウスも要らない。机を直接タップするだけ。

入力した文字が正しいかどうかをチェックするには、赤いグローブをはめて、指先でモニタに取り込まれた文字をなぞる。
次に図書の文字をなぞる。
ミスがあれば、モニタのミス文字が点滅して知らせる...的な。
あったらいいなあ。

2019年4月10日

きょうのデータ部☆(4/10)

今朝の風景。

IMG_4593.JPG

とにかく寒い!!
文京区は朝から雨ですが、都内でも雪の降っている地域もあるとか。

みなさま、あたたかくしてお過ごしください。

2019年4月 9日

備えあれば

本日は「週刊新刊全点案内」2106号の発行日です。
掲載件数は1160件でした。

*こんな本がありました*

「アメリカ式銃撃テロ対策ハンドブック アメリカ政府指針・マニュアル集」

小川和久 西恭之(訳)
近代消防社(2019.3)

東京オリンピック・パラリンピックに向けてか、テロ対策本を目にする機会が増えてきたように思います。
こちらの本は、銃撃テロに焦点を絞った日本初の対策ハンドブックだそう。
「アメリカ式」とタイトルに付いていることに、日本がいかに安全な国であるかを実感します。

日本オリジナルの銃撃テロ対策ハンドブックが作れてしまうほど、銃乱射事件が頻発するような国にはなってほしくありません。
しかし、私が子どもだった頃には存在しなかった「不審者対策避難訓練」が今の小学校では日常的に行われているように、「銃乱射犯対策避難訓練」が普通に行われる未来がやってくるのでしょうか。

2019年4月 8日

ADEAC春の公開情報その1

毎年恒例となった年度末のADEAC公開ラッシュも4月に入って一段落つきました。
前回1月末の更新以降、新規公開は8機関、資料の追加や画面のリニューアルが行われたのは9機関に上りました!

そんなADEACの最新情報を、全3回にわけてお届けしていきます。第1回となる今週は、新たにADEACに参加した機関の中から4つをご紹介します。


『小平市立図書館/こだいらデジタルアーカイブ』新規(1月31日新規公開)
『小平市史』および小平市に関する写真資料、絵図などをデジタル化して公開しました。
中でも、昭和56年から撮影されている市内の定点撮影写真は必見です。何気ない街並みを同じ位置・同じ方向から記録し続けることで、時代の移り変わりを一望できる地域アーカイブに昇華させています。地図と地名リストの両方から見たい地点を選択できます。


『国立大学法人奈良女子大学/奈良女子高等師範学校の教育標本』新規(2月28日新規公開)
奈良女子大学が保存する数多くの教育標本の中から、「玩具」「歴史標本」「正倉院模造宝物および関連資料」をデジタル化・公開しました。
多種多様な玩具や美麗な模造宝物を見ていると、生徒たちに良いものを見せて学ばせたいという熱意が伝わってきます。
また、この機関では、ADEAC初の試みとして、一枚の着物にちりばめられた24首の和歌の翻刻を作成しました。書かれている箇所の名称と、部分画像、翻刻、出典、現代語訳がセットで表示されています。


『北広島市/デジタル郷土資料』新規(2月28日新規公開)
実際に訪れることができる市内の遺産の場所と概要、写真を載せたA5版の冊子『北広島遺産ハンドブック』の自然遺産編・歴史遺産編や、北海道開拓に従事した先人の記録を子どもにもわかるように挿絵付きでまとめた『きたひろ昔話』、ボランティアの方々が市内の古老から収集してきた採話を要約編集した『ふるさと採話集』がフルテキスト化されました。
郷土について学ぶためのデジタル教材などとしてご活用ください。


『東金市/東金市デジタル歴史館』新規(3月1日新規公開)
『東金市史』総集編五と東金・房総に関する年表をフルテキストでご覧いただけます。また、東金市刊行の古文書調査報告も公開されています。テキスト化した目次から該当箇所のPDFをご覧いただけます。
今後も東金市にかかわる文化財や絵画、郷土の偉人の人物史等を追加していく予定です。どうぞお楽しみに!


最後にADEACに関するお知らせです。ADEACは、2月に一般公開された「国の分野横断統合ポータル」ジャパンサーチ(試験版)と連携しています。
ジャパンサーチ(試験版)での検索にADEAC掲載資料の目録項目がヒットすると、その目録情報を閲覧したり、ADEACの該当ページに飛べるようになっています。ぜひご活用ください。

2019年4月 4日

平成振り返り~TRC・データ部むかしばなし

今月の雑記のテーマは、平成振り返りです。

4月1日には、新元号が「令和」となることが発表されました。いよいよ平成時代もあと1か月を切りました。世の中では、様々な平成時代の振り返りが行われています。データ部ログでも、社歴の長いデータ部員が、それぞれ平成を振り返ってみることにしました。


先日、来年の東京オリンピックでは、競技会場の敷地内には喫煙所を設けず、全面禁煙になるというニュースを見ました。時代は変わったなあと思いました。


私がTRCに入社した平成時代の初めころ、社屋の中で、愛煙家の多い部署は、部屋の空気が白く見えるなどと言う話を聞きました。


その頃は、新幹線も、全車両のうち、禁煙車両が1両(もう少しあった?)くらいある、という程度の時代だったと思います。帰省の際などに新幹線を利用していましたが、禁煙車両から、それ以外すべての喫煙OKの車両に行くと、煙草の煙で、空気が白っぽくなっているように感じたものです。


平成の30年間に、喫煙に対する世の中の考え方や受け止め方は、大きく変わりました。今は、禁煙スペースではなく、喫煙スペースを設ける、さらには来年のオリンピックのように、それすら設けないという時代です。


現在のTRCの社屋では、もちろん、空気が白く見える、などということはありません。

2019年4月 3日

きょうのデータ部☆(4/3)

今朝の風景。

60IMG_4565.jpg

桜はいたるところに咲いているし、皆様お花見もなさっただろうし、
ここはあえて他の草花の写真を!

と思っていたのですが、やっぱり桜。

2019年4月 5日

新天皇即位に伴うMARC等の訂正につきまして

いよいよ新元号「令和」が発表されましたね。

ちょうど桜の綺麗な季節で、
典拠(日頃ニュースで見ない身近なワードに典拠班が大いに沸きました)が日本最古の歌集である万葉集。

「日本」というイメージを、強く感じるのは私だけではないはずです。

さて、そんな晴々しい世間を横目に見つつ、典拠班は現在、週刊新刊全点案内2105号(4/2発行)でご案内した「新天皇即位に伴うMARC等の訂正」に向けて全力疾走中です。

今回は、こちらの方々の典拠ファイルの統一形が変わり、MARCにも訂正が入ります。

訂正前 訂正後
天皇 →上皇陛下
皇后 →上皇后陛下
皇太子 →天皇陛下
皇太子妃 →皇后陛下
敬宮愛子 →愛子内親王殿下
秋篠宮/文仁 →秋篠宮皇嗣殿下
秋篠宮/紀子 →秋篠宮皇嗣妃殿下

訂正後の名称に「陛下」「殿下」などが入っているのは「日本目録規則 2018 年版 #6.1.5.7 天皇・皇族の名称」に準拠したためです。

ぱっと見でも関連書籍が多そうとみて頂けるかと思いますが、その通りです。こちらの方々が責任表示、個人件名として含まれているMARCは図書だけでも400件を超えます。しかも、今まさに急増中です。

お問い合わせを頂く機会が多いので、データ部ログでも簡単にQ&Aを載せてみます。

Q.統一形を訂正するとどうなるの?

A.現在の皇后陛下美智子さまを例にすると、美智子さまについて書かれた本の4月までのMARCの個人件名は「皇后」。5月以降、美智子さまについて書かれた本は「上皇后陛下」という新しい名称が個人件名になります。5月以降のMARCでは最新の名称で検索することが可能になります。

Q.図書館でも何か対応が必要ですか?

A.4月以前にご提供したMARCの個人件名は「皇后」のままですので、5月以降美智子さまに関する図書全てを「上皇后陛下」で検索可能にするためには、図書館で蔵書データに修正を加えて頂く必要があります。

Q.何百件も手作業で修正しなければいけないの!?

A.TRC MARCや周辺ファイルには、絶え間なく様々な更新がかかっています。そうした更新をもれなく蔵書データに反映していただくために「更新データ」という仕組みがあり、図書館システムに更新データを取り込むことで、簡単に間違いなく全ての修正を蔵書データに反映していただくことができます。

訂正の詳細については、週刊新刊全点案内2105号(4/2発行)に同封の「2019年5月新天皇即位に伴うMARC等の訂正につきまして」をご覧ください。TOOLiの「お知らせ」にも同じ内容を掲載しております。

2019年4月 2日

新たな時代の幕開けの前に

本日は「週刊新刊全点案内」2105号の発行日です。
掲載件数は1623件でした。
今月の表紙はこちら。

p20190402.jpg

チューリップを一輪描きました。

花屋さんには、寒いうちからもうすでに沢山のチューリップが並んでいますが
露地で咲くのは何といっても4月!
シュッと伸びた茎にポンと大きな花が開いて
それぞれが自分の意志を持って咲いているかの様。

朝露で輝く花が一瞬の風に揺れた、そんなイメージです。

(Juriさん)

昨日は新元号の発表がありましたね。次の元号は「令和」。
もうすぐそこに迫っている新しい時代の始まりを感じます。

*こんな本がありました*

天皇陛下と皇族方と乗り物と
工藤 直通(写真と文)

講談社ビーシー(2019.4)

本の中身は残念ながらあまり見ることができなかったのですが、大判サイズでふんだんに写真が使われており、重厚な歴史を振り返ることができます。図書で扱われているのは馬車、鉄道、自動車、飛行機、船舶の5種類の乗り物。
天皇陛下や皇族の方々が乗車するための自動車を御料車と呼びます。この御料車だけでもいくつもの世代を経ていることがわかります。
私が気になったのは馬車。両陛下の御成婚パレードで使用されたのが有名で、細部にまで美しい装飾が施され格調高さが感じられます。
新たな時代への希望も大きいですが、これまで積み重ねられてきた連綿と続く歴史の上に今や未来があるのだなと思うと、過ぎていった時代を振り返るのもまたいいですね。

乗り物ではありませんが、昨年から開催されている明治皇室の皇室文化展も気になっているので会期中に折を見て行ってみたいです。

2019年4月 1日

出るときにかかります~新設件名のお知らせ2019年3月分~

明日発行の『週刊新刊全点案内』は、巻頭に「新設件名標目のお知らせ」を掲載しています。新設件名は、TRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。

3月は2件の件名を新設しました。そのひとつに「国際観光旅客税法」があります。

出国する旅客に対し1回につき1000円の税金がかかるというもので、今年の1月に導入されました。船舶や航空会社がチケット代金に上乗せする形で徴税し、国に納税する形をとるそうです。
来年のオリンピックに向けてインバウンドが盛り上がっている今、ものすごい税収になりそうです。集まった税金は観光のための財源となるそうなので、ぜひ有意義に使っていただきたいものです。


この件名とは全く関係ないのですが、外国人旅行者関係の本が来るたびによみがえってくる思い出があります。
以前、外国人旅行客に「イケバナstationに行きたいがどうやって行けばよいのか」と聞かれ大変困ったことがありました。つたない英語でやりとりした結果、彼女が行きたかったのは「赤羽駅」だったことが判明しました。イケバナ...アカバネ...言われてみれば似ているような...。そして外国人旅行者が赤羽駅に何の用事があったのか(いや、別に用事があってもいいのですが)印象深くて忘れ難い思い出です。

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