MARC MANIAX分類/件名 第3回。前2回は「まにあっくす」というわりに簡単すぎたよ!というお叱りの声が届いておりますが...(嘘です)、今回はもう少しマニアックに『日本十進分類法(以下NDC)』を見ていきたいと思います。
まずは前回のクイズの答えから。
Q. 121.6は何を表す分類でしょうか?
A. "近代の日本思想"を表す分類です。分解してみますと"哲学(1)-東洋思想(2)-日本(1)-近代(6)"となります。
NDCの細目表(分類記号の一覧表)を見ればのっていますから簡単ですよね。
...ん?細目表にのっているから? じゃあひょっとして"細目表にのっていない分類"というものもあるのかしら?
はい。今回はそのお話をしたいと思います。
細目表にのっていない分類が出現したとき、考えられるのは以下の3つの場合です。
続きを読む "ナゾの分類出現?と思ったら~NDCその3" »
MARC MANIAX分類/件名 第2回は、前回に続いて『日本十進分類法(以下NDC)』のお話です。
本日のお題は「分類記号」。
またしてもなにやらお堅い用語が出てきてすみません。。ですがコレ、実は目録より一般の方にもなじみのあるものなのです。
分類についての特別な知識がなくても、図書館をよく利用する人であれば、 "2"の棚には歴史や地理の本があって、"9"の棚には文学があって...ということをご存知だと思います。
この数字こそは分類記号の1桁目(第1次区分:類と呼びます)、一番大きな分類のくくりです。
こちら↓が1桁目の一覧表(類目表と呼びます)。図書館の壁によく貼ってありますね。
この1桁だけでは書棚で本を探すには括りが大きすぎますが、MARCを検索するときには便利に使えるんです。
例えば、「今やっている"なんとかガリレオ"っていうドラマの原作本が読みたいな。でも正確なタイトルが思い出せない...」と思ったとき。
ためしに図書館の端末で「ガリレオ」をタイトル検索してみると、科学史の本やガリレオ・ガリレイの伝記などがたくさんヒットしてしまいます。ちなみにTRC MARCを検索してみると、164件ヒット...目当ての本を見つけるのは大変そうです。
そこで分類の登場。今の場合は読みたいのは小説ですから、タイトル「ガリレオ」に文学を表す分類「9」を掛け合わせて検索してみますと...結果は22件。グッと絞られて探しやすくなります。
...と、少々横道にそれました。話を戻しまして。
続きを読む "あの暗号を解読せよ~NDCその2" »
典拠、目録と続いてまいりました「MARC MANIAX」。今日から分類/件名のスタートです。よりいっそうマニアな(?)分野にふみこみますが、どうぞよろしくお付き合いください。
以前の特集記事「MARCができるまで」でもご紹介しましたが、MARCを作成するなかには、図書の主題(テーマ)にかかわる情報を付与する工程があります。今月は、その中でも一番重要な「分類」について書いていきたいと思います。
分類とは、ある一冊の本を、図書館の膨大な蔵書の中のどこに位置づけるのが最もふさわしいのかを決定すること。
適切な分類を付けなければ、その本を必要とする人の目に触れないかもしれない、ひょっとすると一度も利用されずに終わってしまうかもしれない、と考えると責任は重大です。
それではもしも、ある日突然「この本を分類してみてね」と言われたら?
(ありえない設定...でもないかもしれませんね。
図書館員さんはもちろん、出版社や書店にお勤めの方にもそんな機会がなきにしもあらず?)
TRC MARCでは現在、『日本十進分類法(以下NDC)』の新訂9版および新訂8版に則った分類を付与していますので、そちらにそって見ていきましょう。
続きを読む "分類はじめの一歩~NDCその1" »