MARCの中でもややとっつきにくいと言われる分類と件名について、より多くの方に理解していただけるよう、これから月1回、分類/件名に関係する話題をお届けします。
さて、データ部分類/件名の部署では、毎日何百冊という本にひたすら分類と件名を付与する作業をしています。
一見単調な仕事のようにも思えますが、本は一冊一冊それぞれ違った個性を持っていて、たとえば同じタイトルの本だとしても、著者が違えば内容もまったく異なり、なかなか気が抜けない作業なのです。
そんな分類/件名の仕事をしていてよかったと思うのは、図書館で本を探すとき。
OPACを頼らずとも、大体の分類がわかるので、直接書架に探しに行けます。
しかし、これは分類/件名ならではの裏技。一般の方は「分類」の全体像を把握するのも、ちょっと大変なのではないでしょうか。
そこで、覚えておくと面白い、個人的に好きな分類をお教えします。
それは「049」。
0から始まる分類は、「総記」というグループで、「図書館・図書・百科事典・一般論文集・逐次刊行物・団体・ジャーナリズム・叢書」といった、いわば図書館色の濃い本が並ぶ場所。
その中でも「049」というのはやや特殊で、日本十進分類法(NDC)新訂9版では、「雑著」となっています。
では「雑著」とは何ぞや。
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本日発行の『週刊新刊全点案内』は巻頭に「新設件名標目のお知らせ」を掲載しています。
4月は13件新設しました。
そのうち、今回は「中食産業」をピックアップ。
「中食」は「なかしょく」と読みます。辞典類によると「ちゅうしょく」とも読むけれど「なかしょく」と読むのが一般的、とあります。
TRCでは「なかしょく」の読みを統一形として採用しました。
件名典拠ファイルでは「ちゅうしょくさんぎょう」の読みの参照形も作成しましたので、典拠ファイルからはこちらの読みでも検索できます。
「中食」は平たくいえば、お持ち帰りのお惣菜のこと。
料理自体は家で作るのではなく出来上がったものを買って、食べるのは外ではなく家で、というもの。
「外食」でも「内食」(家で作って家で食べる)でもないから「中食」。
なんとも中間な感じのネーミングです。
デパ地下に行けば、「中食」がまさに百花繚乱。かくいう私も時々利用しています。
でもデパ地下はお高いです。たまのことにしないと、エンゲル係数がたちまち跳ね上がってしまいますね。
気になる件名の話題をもうひとつ。
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