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2023年3月 アーカイブ

2023年3月31日

知って楽しい『ぽけとしょ』情報!

今日は『ぽけっと図書館(ぽけとしょ)』の紹介記事です。

さて、今回は知っていたら楽しい!びっくりする!?『ぽけとしょ』情報をあつめました!


■■■     キャラクターに名前がある!     ■■■
実は、すべてのキャラクターに名前・設定があります。
例えばこんな子たち......
 
仲間紹介.jpg
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ぽけロボには普通の言葉ではなく「学習キーワード」とそれに付随する言葉のみがインストールされているという裏設定があり、
学習キーワードをつかった検索時は、必ず「ぽけロボ」がナビゲートしているんですよ!

↓  学習キーワード以外の言葉を知らなくて、落ち込む一面も...
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■■■     自分だけのページが充実!     ■■■
★ ひみつの本だな
ひみつの本だな.jpg
気に入った本を、こっそり自分だけのひみつの本だなに並べちゃいましょう!
「あとでこの本読もうかな」という本は読み物の本だなに、
「あ!この本こんどの授業に使えそうだ」という本は調べ学習の本だなに。
入れ替え自由な、自分だけのブックマーク機能です。
 
 
★ 読書の記録
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いわゆる読書通帳を『ぽけとしょ』上に再現したのがこの機能!
これまでの学校生活で読んできた本の一覧はもちろん、総ページ数や価格もわかるので、楽しんで読書を続けられそうです。
ちなみに、ログに残したくない本は1冊単位で削除することも可能です。
 
 
■■■       実は価格がすごい!       ■■■
色々な機能をそなえた『ぽけとしょ』ですが...
弊社蔵書管理システムをご契約であれば、なんと1校あたり2万円でお使いいただけます。
しかも同時アクセス数の制限はなく、児童・生徒ひとりひとりが個人の端末から学校図書館にアクセスできるすぐれもの。
ご興味をもたれた方は、ぜひ『ぽけっと図書館』の導入をご検討くださいませ。
詳細・お問い合わせはこちらまで!

2023年3月30日

甘い......

3月の雑記のテーマは「甘い思い出」です。

冬休みに娘(小学生)と2人でファミレスに行った時のこと。

お子さまランチを注文すると、ガチャガチャのコインをもらえるのですが、注文してから少し時間がたってから、娘が
「こっちにすればよかった!」
娘が見つけたのは季節限定のメニューで、実はそちらにもお子さまランチがあり、それには、ガチャのコインが2つもらえる、とあったのですが、私はそのメニューのお子さまランチには気が付かず、娘にはお子さま用のメニューしか渡しませんでした。
注文変更はもう無理ということを一応、納得した娘は、コインが来たら、すぐにガチャをやりに行ったのですが、戻ってくると、
「パパ、400円ちょうだい」
「えっ、なんで400円?」
「もう1回やりたいから」
コインがなくても1回200円でもガチャはできるようですが、確か高いガチャは400円だったような。

季節限定のメニューに気が付かなかったこともあり、400円を渡すと、「パパこないで! ひとりでやるから。」と行ったのですが、なかなか戻って来ません。もうそろそろ見に行こうかと思っていた矢先、娘が戻って来ました。
「このきいろいのが ほしかったんだ。」
欲しかったのは黄色の魚のキーホルダーだそうで、結局、色違いと思われる魚のキーホルダーが計3個も。
欲しい色のが出て来なかったので同じガチャを3回やったのです。
まあ、欲しかった色がゲットできて娘は満足しているのでいいや、と思って、帰宅。

娘が妻にキーホルダーをみせたところ、
「同じのを3個も買った上げたの?! もう、○○(娘の名)には甘いんだから」
と言われてしまい、「いや、それは...」と説明する間もありませんでした。

2023年3月29日

きょうのデータ部☆(3/29)

もうすぐ新学期が始まりますね。
中央大学の新キャンパスも開校を待ちわびているように感じます。

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2023年3月28日

読めるフォント

本日は「週刊新刊全点案内」2301号の発行日です。
掲載件数は1107件でした。

*こんな本がありました*


「奇跡のフォント 教科書が読めない子どもを知って-UDデジタル教科書体開発物語」

高田裕美(著)
時事通信出版局(2023.4)


生活の中のあらゆる場面で見かけるようになったユニバーサルデザイン。「universal」=「普遍的な、全体の」という言葉のとおり、「すべての人のためのデザイン」を意味し、年齢や性別、国籍、障害の有無などにかかわらず、最初からできるだけ多くの人が使いやすいようにデザインすることをいいます。

そして読み書きに困難を抱える人でも読みやすいフォントとして、近年教育現場で大活躍しているのが「UDデジタル教科書体」です。フォントによって違う文字の細かなハネやはらい、太さ細さなどの特徴から、文章が読みにくい・文字が見えないといった壁を感じ、学びに支障をきたしていた生徒や学生たちに大きな希望を与えました。本書では、書体デザイナーである著者が、このフォントを生み出し実用にいたるまで、何年もかけて積み重ねてきた試行錯誤と情熱を垣間見ることできます。

"誰一人取り残さない学校や社会を実現するために"。誰かが抱える困難への理解を深めることの重要性を伝えられる一冊です。

2023年3月27日

しっかり探そう『ぽけっと図書館』

今日は『ぽけっと図書館(ぽけとしょ)』の紹介記事です。
 
『ぽけとしょ』はふんわり本をさがす機能だけではなく、
調べ学習等の【テーマのはっきりした・短時間でのパキッとした本探し】に最適な「調べ学習の本をさがす」機能を搭載!
どういう機能なのか・どうやって探せるのか、実例をもとにご紹介します。
 
 
~~  ~~          調べ学習の時間          ~~  ~~

「今回の調べ学習、ぼくの班のテーマは"あさがお"!」
「どの本を見ればいいのかな?」
「載っていそうな「植物図鑑」はほかの班に持ってかれちゃった...」
「はやく本をさがさなきゃ、まとめる時間がなくなっちゃう」
 
いきなり図書館の中を手当たり次第に探すのは大変です。
時間も限られていますし、その本のどこに欲しい情報があるかもわかりません。
そんなときには『ぽけとしょ』を使ってみましょう!
 
① 「調べ学習の本をさがす」画面に「あさがお」と入力
入力.jpg
 
② 学習キーワード(検索のための統一語)を選択
あさがお.jpg
 
③ 学校所蔵本のヒット一覧が表示されるので、見たい本を選びます
検索結果.jpg
 
④ 「あさがお」は104ページに載っていることがわかりました!
この画面の情報をてがかりに、図書室に本をさがしに行きましょう
詳細画面.jpg
~~  ~~          本探し完了!          ~~  ~~
  
 
『ぽけとしょ』はTOOLi-S蔵書管理システムと連携し、自校に所蔵登録されている本が「学校にある本」としてヒットする仕組み。
だから「いますぐさがせる」学校図書館蔵書を効率的にピックアップできるんですね!
また、TRC MARCの学習件名(児童書・ノンフィクションに付与)を活用した「学習キーワード」システムにより、調べたいことがどの本のどのページにあるのかがひと目でわかるのも便利です。
 
ちなみに......
調べ学習のテーマが決まっていない場合は、何度でも更新できるサジェスト機能を参考にしたり
サジェスト.jpg
登録されている教科書をもとに、各単元に関連のある学習キーワードで探すこともできます(小学校アカウントのみの機能です)。
社会.jpg

 
限られた時間・限られた蔵書のなかで、調べ学習に最適なものを素早くピックアップできるのが『ぽけとしょ』の強み!
児童書に力を入れてきたTRC MARCならではの機能を活かしたシステムです。


次回3/31(金)は「知って楽しい『ぽけとしょ』情報!」を特集します。

2023年3月24日

ゆるーく使おう『ぽけっと図書館』

今日は『ぽけっと図書館(ぽけとしょ)』の紹介記事です。
 
「図書室の本、たくさんあってどれを読もうか悩んじゃう」
「雨だし、やることないし......なにか本を読もうかな」
「いつも読まない本にもチャレンジしてみたい」
具体的な形を持たない、ふわっとした本探しチャンスにも『ぽけとしょ』は応えます!
ゆるっと本を探したいときに便利な4機能をご紹介します。
 
 
①『新着図書・テーマボックス・バナー』からパッとえらぶ!
本棚にずらりとならべられた本たち。
目をひく表紙を選んでもよし、気になるテーマから探してもよし!
図書室の「新着図書コーナー」「テーマ本棚」をアプリ上に再現したコーナーです。
テーマは右上の「テーマを変える」ボタンで切り替えることができ、季節ごとに変わる約100テーマから1つがランダムで表示されます。

下部の「バナー」には刺さる人には刺さる、テーマボックスより細かな特集を常時100種類用意。
こちらは「新着図書・テーマボックス」とは異なり、必ずしも学校蔵書からヒットするわけではありませんが......求める本との出会いのための、学校図書館から一歩踏み出したアシスト機能です。

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バナー.jpg
 
 
②『ガチャ本゜』をためす!
「なんでもいいの、なにか読みたいの」という人におすすめの機能!
クリックひとつで、蔵書から1冊ランダムで表示します。
「うぅん、ちょっと違うな...」となっても大丈夫。
何度だって更新できるので、気になる本に当たるまでガチャ!を楽しめます。
ガチャ.jpg


③『感想スタンプランキング』をみてみる!
「みんなが読んでいる本を読みたい」「感動できる本、あるかな?」
自分の学校のひとが、なにに興味を持っているのかがひと目でわかるのがこの画面!
ここで人気の本から選ぶのも、友だちとの話題作りになりそうですね。
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④好きな本の『関連図書』をのぞく!
「あの本たのしかったな、似ている本が読みたいな」
具体的なイメージをもっている場合はここ!
好きな本の『この本について』ページ下部に並んだ関連図書から、気になる本を見つけられますよ。
関連図書.jpg
 
次回は「しっかり探そう『ぽけっと図書館』」を特集します。

2023年3月22日

きょうのデータ部☆(3/22)

WBC決勝戦、侍ジャパンが世界の頂点に輝きましたね!おめでとうございます!
本社から歩いて10分ほどの播磨坂は、ソメイヨシノが満開で、青空を彩っていました。

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2023年3月23日

形に残るもの

こんにちは。

今月の雑記テーマは「甘い思い出」です。
以前も書いた通り、甘いものが好きです。
「思い出」とは少し異なるかもしれませんが
気に入ったお菓子の缶を食べ終わった後も使っています。
大小さまざまなコレクションがあるのですが、毎日のように使っているのは
イタリアのチョコレートの缶と、フランスのクッキーの缶です。
どちらも可愛らしい絵柄にエンボス加工が施されていてとっても華やか。
そして蝶番が付いているので開け閉めがしやすく、
蓋をなくす心配もないところがポイントです。
チョコレートの缶は本当に小さいので、細々したものを入れて使っています。
一方クッキーの缶は私の手とちょうど同じくらいのサイズ。
実は今入れている中身に対しては若干高さが足りず
蓋がしっかり閉まらない...というよりも
常に浮いているのですが、デザインがとても気に入っているので
「底面積はぴったりだし」と言い訳しつつずっと使っています。

2023年3月20日

人と鳥の関わり

本日は週刊新刊全点案内2300号の発行日です。
掲載件数は1279件でした。

*こんな本がありました*

「人類を熱狂させた鳥たち 食欲・収集欲・探究欲の1万2000年」

ティム・バークヘッド(著)
築地書館(2023.3)

人類の歴史が始まって以来、私たちの信仰、科学、芸術、資源の源として存在し続けているという鳥類。精神と生命を支えてきたその生物を、人はどのように捉え、利用し、そして保護しようとしているのかを探った一冊です。

鳥のミイラの役割、キツツキの驚異の舌、ウミガラスの卵の味、鳥を飼う利点-鳥の生態と人の思惑、気候変動から受ける影響など、人と鳥の関わりがわかります。

個人的には、海辺でおにぎりをトンビに奪い取られたり、遊園地でちょっとよそ見した瞬間にピザを鳥に地面に落とされたことがあり、鳥にはあまりよい思い出がないのですが、これからは少し違った見方ができるような気がします。

2023年3月17日

和漢古書あれこれ ―蘭学書

こんにちは。AS 伊藤です。主に和漢古書を担当しています。

前回、医書について取りあげましたが、日本では江戸中期以降、前回見たような漢方医学の本のほかに、いわゆる蘭方の本も出版されるようになります。
有名なのはもちろん杉田玄白(すぎた・げんぱく)の『解體新書(かいたいしんしょ)』で、安永3年(1774)に初版が刊行されていますが、『蘭學事始(らんがくことはじめ)』でその苦心が描かれているとおり、初めて西洋の本から直接翻訳したもののため誤訳も多かったということで、玄白が高弟の大槻玄澤(おおつき・げんたく)に命じて訳し直させた『重訂解體新書(ちょうていかいたいしんしょ)』が文政9年(1826)に刊行されており、こちらを目にすることのほうが多いかもしれません。
このほか、よく目にする蘭方医学の訳書としては、宇田川玄随(うだがわ・げんずい)の『西説内科撰要(せいせつないかせんよう)』、その養子の宇田川玄真(うだがわ・げんしん)による『醫範提綱(いはんていこう)』『遠西醫方名物考(えんせいいほうめいぶつこう)』、伊東玄朴(いとう・げんぼく)による『醫療正始(いりょうせいし)』、緒方洪庵(おがた・こうあん)による『扶氏經驗遺訓(ふしけいけんいくん)』などがあります。

西洋の科学書の翻訳は医学にとどまらず、さまざまなジャンルの書籍の翻訳も進められました。主要なものとして、古銭収集でも知られる福知山藩主・朽木昌綱(くつき・まさつな)による『泰西輿地圖説(たいせいよちずせつ)』(地理学)、上述の宇田川玄真(榛斎)の養子の宇田川榕庵(うだがわ・ようあん)による『舍密開宗(せいみかいそう)』(化学)・『海上砲術全書(かいじょうほうじゅつぜんしょ)』(沿岸砲術)、蛮社の獄で永牢(えいろう)となった高野長英(たかの・ちょうえい)が逃亡・潜伏中に訳出した『三兵答古知幾(さんぺいたくちき)』(陸上戦術)、その長英に娘を嫁がせたとも伝わる青地林宗(あおじ・りんそう)による『氣海觀瀾(きかいかんらん)』(物理学)などがあります。なお、これらのなかには、オランダ語以外の原書からオランダ語に訳されたものの重訳というケースもかなりあります。
これらの江戸時代の蘭学書は、原書の忠実な翻訳というものは少なく、底本とされる書籍から抄訳したものに、他の参考にした書籍の所説や自身の見解を加えて自由に再構成したものがほとんどで、基本的に当時の他の書籍と同じく巻立てによる構成を取っています。とはいえ、ベースになるものについて、原本の刊行の経緯を「鏤行セシハ彼紀元千八百三十二年即本朝天保三年ニ在リ」云々といった具合に、凡例や序文中にちゃんと記してくれているものもあります。

蘭学書ですこし苦労するのは、原著者が誰なのかをつきとめることで、もちろん巻頭にきちんと誰それ著と明記されていることもありますが、序文や凡例のなかにだけ、誰それの著作を訳した云々と書いてあることも多いです。
厄介なのは、欧米人の表記が多くの場合漢字による当て字であることで、「越爾蔑嗹斯」(Ermerins)とか「業鹿力多般牒兒多児冷」(Gerrit van der Torren)とかいったような具合なので、なかなか目が慣れてくるのもたいへんですね。表記のしかたが図書によって違っていることも多く、たとえば『解體新書』の原著者クルムス(Johann Adam Kulmus)については「闕児武思」「鳩盧暮斯」「鳩盧模斯」何通りかの表記があります。また、漢字形の頭一文字を取って「○氏」と称することもよくあり、たとえば上述の『扶氏經驗遺訓』の「扶氏」は、フーフェランド(Christoph Wilhelm Hufeland)を「扶歇蘭度」と表記した先頭の一文字によるものです。
もちろん人名をカタカナで表記している場合もありますが、現代の表記と同じとはかぎりません。いずれにしろ原綴が記されていることはまずないのですが、やはり各種参考資料やネット上の情報等を駆使して、正しい著者典拠にできるだけリンクさせたいところです。

2023年3月16日

甘やかし日記

3月の雑記テーマは「甘い思い出」です。

なにかあるかな?と考えるもなかなか素敵な甘い思い出はないもので、さてどうしようか、思いあぐねていた1週間前。
そんな矢先に某劇団に所属するご贔屓が次の作品をもって退団することが発表され、甘さとは正反対の辛さとあまりの喪失感に呆然としました。
そのためこの1週間はなんとか日々をこなそうと、とにかく自分を甘やかしまくって過ごしています。

手始めに仕事終わりにオフィシャルショップによってご贔屓のお写真をたくさん購入。
家に帰ってお風呂でゆっくりしてから、爪を少し可愛く。
休日は寝られるだけ寝て、ご贔屓が出演した過去の演目の映像を見たり、全く関係のないミュージカル作品を見に行ったり。
ランニングで汗を流したと思えば、生クリームがたくさん乗ったものをお腹いっぱい食べたり飲んだり。

こうあげてみると、自分のご機嫌をとる「甘やかし術」をたくさん体得してきたな、と思います。
大人とは何たるかを語れるほど立派な人になれてはいませんが、甘やかし術をこなし、なんとか自力でむくむくと起き上がっていると大人になったな、と感じます。

ご贔屓の退団もいつか、自分を甘やかしまくり、甘いものを食べすぎて動けなくなった甘い(?)思い出になったらいいな...。

2023年3月14日

きょうのデータ部☆(3/15)

播磨坂の桜は、つぼみが花開いていました。
始業式よりも卒業式に桜の時期が移行してきていると聞きましたが、近いうちに見ごろになりそうです。

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ドボかわいい

3/14は週刊新刊全点案内2299号の発行日です。
掲載件数は1209件でした。

*こんな本がありました*

「かわいい土木見つけ旅」

三上美絵(著)
技術評論社(2023.3)


「土木」が「かわいい」...??

どちらかというと「かっこいい」という形容詞の方がしっくりきそうな「土木」が「かわいい」とはどういうことだろう?
と気になって手に取ってみました。

まえがきによると、土木ライターである著者が全国を旅して見つけた「かわいい土木」の数々を紹介する書とあり、具体的には「古くて、小さくて、人びとに愛され、大切にされている土木構造物」たちのこと。著者はそうした土木構造物に出会うと愛おしさを感じ、「ドボかわいい!」と叫びそうになるのだそうです。

なるほど、私たちの生活や社会インフラを支えてくれている土木。物言わぬ縁の下の力持ちとでもいいますか、そのなんとも健気な様を思うと、「かわいい」という感情を抱くのも分かる気がします。

本文を見てみると、橋や水門、トンネル、給水塔、ダムなどが豊富な写真とともに紹介されていて、成り立ちや果たしている役割、アクセス情報まで知ることができます。

例えば横浜にある「象の鼻」。波止場がカーブしているのにはちゃんと理由があるのですね。
象の鼻には何度か訪れたことがありますが、本書を見るまでカーブの意味など考えてみたこともありませんでした。

生活に根付き、景観の一部にもなっている土木構造物たち。そこにあることが当たり前になっていて、普段気に留めることなく通り過ぎてしまっていましたが、ちょっと足を止めて見つめて(愛でて?)みると、いつもの景色が一味違って見えてくるかもしれませんね!

2023年3月13日

和漢古書あれこれ ― 医書

こんにちは。AS 伊藤です。主に和漢古書を担当しています。

前々回、和算書について書きましたが、自然科学系の分野のものとして、医学関係の本について触れておきましょう。

医学書は漢籍では『子部・醫家類』に分類され、和刻本もたくさん出されています。ただ残念ながら、長澤規矩也氏の『和刻本漢籍分類目録』には、「漢籍中に在っても、醫書及び佛書は利用者層が他とは全く違ふので、調査の初からこの二種は調査しないでゐたため、今回の目録中からも除いた。」(凡例)ということで収録されていません。
中国では、医学の淵源は黄帝(こうてい)や神農(しんのう)といった伝説的存在にさかのぼるとして権威づけられ、漢代に成立したとされる『黄帝内經素問(こうていないけいそもん)』『黄帝内經靈樞(こうていないけいれいすう)』『黄帝八十一難經(こうていはちじゅういちなんけい)』『神農本草經(しんのうほんぞうきょう)』といった書物が伝えられています。このほか、醫家類で経典的な地位を得ているものとしては、三国志の時代のひとである張仲景(ちょう・ちゅうけい)の『傷寒論(しょうかんろん)』や『金匱要略(きんきようりゃく)』といった書物があります。
つづく六朝時代以降は道教とも結びつき、晉の葛洪(かつ・こう)の『肘後備急方(ちゅうごびきゅうほう)』や唐の孫思邈(そん・しばく)の『備急千金要方(びきゅうせんきんようほう)』といった書物が伝えられていますが、撰者については仮託の可能性も大いにあるようです。宋代以降になると、上にあげたような著作を敷衍したものや注釈書のほか、眼科・小児科・産科・婦人科・外科などの専門分化したものも著わされてきます。
また、薬学にあたるものは伝統中国では「本草学(ほんぞうがく)」と称されますが、動植物に由来する生薬にとどまらず、鉱物や人体に至るまでありとあらゆるものが「薬」になるという立場で書かれていますので、結果として西洋の「博物学」natural historyに該当するものと位置づけられたりもします。明末の李時珍(り・じちん)の『本草綱目(ほんぞうこうもく)』52巻はその集大成とされ、和刻本もいくつも出ているほか、その影響のもと『大和本草(やまとほんぞう)』『廣益本草大成(こうえきほんぞうたいせい)』『本草綱目啓蒙(ほんぞうこうもくけいもう)』といった和書もいくつも出されています。

醫家類のなかの「養生(ようせい)」というジャンルのものについても一言しておきましょう。これは、もちろん文字どおり、養生法・健康法にかんする書籍なのですが、そのなかには男女陰陽の交わりを通じて気の調和をはかり不老長生を得るという「房中術(ぼうちゅうじゅつ)」のものも含まれています(「房」は部屋の意)。これらには種々の性行為の技法についての記述などが書かれていたりするのですが、スタンスとしてはあくまで「気を養う」ためのものだということになっています。
こうした書物はその性格上、あまり表立って世に伝わらず失われやすいのですが、日本の平安時代に編纂された医書である『醫心方(いしんほう)』という本には、『素女經(そじょきょう)』『洞玄子(どうげんし)』『玉房指要(ぎょくぼうしよう)』『玉房秘訣(ぎょくぼうひけつ)』といった古代中国の房中術の書籍が引用されて残っており、近代になって中国の学者を驚かせました。これらは、清末民国初の書誌学者で、名著『書林清話(しょりんせいわ)』の著者として知られる葉徳輝(しょう・とくき)が光緒29年(1903)に刊行した『雙梅景闇叢書(そうばいえいあんそうしょ)』という叢書に収められています。この叢書は、これらのほか、白楽天の弟の白行簡(はく・こうかん)撰とされる「天地陰陽交歡大樂賦(てんちいんようこうかんたいらくふ)」とか、明末の江南の地の歌妓や妓楼について詳述した『板橋雜記(はんきょうざっき)』『呉門畫舫録(ごもんがほうろく)』とかいった、要するにそっち方面のものを収録した「まじめな」叢書です。

2023年3月10日

和漢古書あれこれ ― 地方書(じかたしょ)

こんにちは。AS 伊藤です。主に和漢古書を担当しています。

前回は和算書について書きましたが、江戸後期の天保8年に『算法地方大成(さんぽうじかたたいせい)』という書物が刊行されています。これは長谷川寛(はせがわ・ひろし)という和算家による、田畑の町見術(ちょうけんじゅつ)(測量法)や租税の計算法などを平易に解説した手引き書で、名義上は前回見たような具合で弟子の秋田義一(あきた・よしかず)編となっています。この本はわりとよく目にするのですが、天保8年の5月に官許を得て刊行されたものの、同年8月にすぐさま絶版処分になったといういわくつきのものです。どうも、税法などの専門知識が世に広く知られることをきらった幕府の代官たちの意向がはたらいた、という事情だったらしいです。
この『算法地方大成』を含む、田制・年貢・普請・治水など、農政・民政全般を扱った書物のことを「地方書」と言います。これを「ちほうしょ」と読んでしまうと、日本史の研究者から即ダメ出しを食らいますので注意しましょう。

有名な地方書としては、『地方落穂集(じかたおちぼしゅう)』『田園類説(でんえんるいせつ)』『民間省要(みんかんせいよう)』といったものがあり、とくに寛政6年成立の『地方凡例録(じかたはんれいろく)』11巻は代表的なものとして知られています。これは高崎藩の郡奉行(こおりぶぎょう)だった大石久敬(おおいし・ひさたか)というひとが藩主の命を受けて執筆したもので、その性格上、版行はされませんでしたが、かなり広く筆写されたようで、写本を目にすることはけっこう多いです。幕末の慶應2年になって『校正地方凡例録』という木活字印本が少部数刊行されており、明治に入ってからすぐ、『改正地方凡例録』6巻(明治2年)・『改正補訂地方凡例録』20巻(同4年)があいついで出版されています。

漢籍では、「史部・職官類・官箴之屬」の『牧民忠告(ぼくみんちゅうこく)』『牧民心鑑(ぼくみんしんかん)』『福惠全書(ふくけいぜんしょ)』といったものがこれに類した性格を持ち、官版をはじめとする和刻本もいくつか出ていますが、これらは「地方官の心得」というスタンスで書かれたものです。あるいは、「子部・農家類」の『齊民要術(せいみんようじゅつ)』や『農政全書(のうせいぜんしょ)』といったもののほうがむしろ近いもしれません。
「子部・農家類」には、農業の技術書や個々の植物についての著作なども収められますが、特徴的な性格のものとして「救荒書(きゅうこうしょ)」と呼ばれる一群の書物があります。これは、飢饉のときに食べられる植物や、凶作の事前の備えなどをまとめたもので、代表的な漢籍としては、上述の『農政全書』の編纂者である明末の徐光啓(じょ・こうけい) の編による『周憲王救荒本草(しゅうけんおうきゅうこうほんぞう)』14巻があり、『救荒野譜(きゅうこうやふ)』1巻と合刻した和刻本も出版されています。
和書のほうでも、『民間備荒録(みんかんびこうろく)』『救荒本草啓蒙(きゅうこうほんぞうけいもう)』といった救荒書が江戸中期以降いくつも出されており、著名なものとしては、名君として知られる米澤藩の上杉鷹山(うえすぎ・ようざん)が編ませて藩内に頒布したという『かてもの』(享和2年刊行)があります。これは82項目の植物について調理法・貯蔵法などを解説したもので、数十年後の天保の大飢饉の際にも大いに役立ったとされ、戦後の食糧難の時代にも翻刻されたり、これをもとにした書物が出されたりしたそうです。もっとも、実際にそれらに書かれていた野草を調理してみたところ、「のどに引っかかって食べられたものではなかった」という証言もあったようですが。

2023年3月 9日

甘いが苦い

3月の雑記テーマは「甘い思い出」です。

甘いものは基本的に好きなのですが、一度どうしても受け入れられなかったものがありました。
それは子どものころ、台湾を旅行していた時のこと。
台北を出発して南の方へ高速バスを使って移動していた時に、サービスエリアで休憩を取りました。その時私はとても喉が渇いていたので親に頼んでウーロン茶を買ってもらったのです。
見た目は日本で売っているのと何ら変わりないラベルのウーロン茶。やっと喉が潤せると思った私はすぐさまキャップを開け、口をつけました。

............甘い!

全く予想していなかった味に硬直。これってお茶?ジュースじゃなくて?
当時の私は砂糖の入った紅茶しか甘いお茶を知らなかったので本当に驚きました。
一口飲みこんで、親に「このお茶甘い!」と訴えてみたら「そういうものだよ」という返答。ラベルをよく見るときちんと「微糖」と書いてありました。
海外ではお茶が甘いことが多いんですね。そのあと中国やタイに旅行へ行った時も道中で買うお茶はやはり甘かったです。
日本のお茶に慣れきっていた私にはかなり衝撃的で、子どもながらに拒絶。その後は帰国するまでお茶を買うときは「無糖」と書いてあるものを探して買っていました。
今では甘いお茶もおいしく飲めるようになりましたが、当時の感情を思い出すと甘いようで苦い思い出です。

2023年3月 8日

きょうのデータ部☆(3/8)

今日は雲一つない快晴で暖かく春を感じます。
テラスに出てみると、ローズマリーの花が一輪咲いていました。

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2023年3月 7日

もり、ざる、せいろ

3/7は週刊新刊全点案内2298号の発行日です。
掲載件数は1147件でした。今月の表紙はこちら。

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立派な蕾が、細い枝の所で空に向かって伸び
どうどうと大きいのに遠慮がちに開く・・・!
最近ではマグノリア(magnolia) と呼ぶ人もいるけれど
やっぱり、木蓮と呼ぶのが似合う!木蓮の花です。
寒い日も未だある3月に、凛とした姿を見ると、背筋が伸びる気がします。
(Juri)

*こんな本がありました*
「蕎麦のひみつ」

ほしひかる(監修)
メイツユニバーサルコンテンツ(2023.3)

両親が関西出身だったため、子どもの頃はあまり蕎麦に馴染みがありませんでした。
高校生くらいまではほとんど食べたこともなかった気がします。

大学進学のタイミングで上京し、蕎麦を食べる機会が増えました。
しかしお店に行くと大体メニューを見て首をかしげることになります。「もりそば」「ざるそば」「せいろそば」......どう違うの!?

こちらの本によると!
蕎麦に直接つゆをかける「ぶっかけ」が登場したタイミングで、それまでメジャーだったつけ蕎麦が「もりそば」と呼ばれるようになったそうです。さらに「もりそば」をざるに盛るお店が出て、水がよく切れて良いと真似をする店舗が増え、「ざるそば」という名称が定着。一方、蒸し器のせいろを器にして提供するお店も登場し、そば専用のそばせいろが作られ、これに盛ったそばを「せいろそば」と呼ぶようになりました。
明治以降は「ざるそば」を高級品として売り出すお店が増え、海苔を乗せたり、蕎麦粉を変えたり、といった変化があったようです。

しかし今ではお店によって「もりそば」でも海苔が乗っていることもあれば、「ざるそば」でもせいろに乗せて提供される場合も。
色々と歴史はあるようですが、一概には言えないよう......。

蕎麦の歴史や豆知識、様々な土地で受け継がれてきた郷土蕎麦、現在のそばを取り巻く現状など、あらゆる「蕎麦のひみつ」に迫る一冊です。

2023年3月 6日

希少言語の魅力~新設件名のお知らせ2023年2月分~

明日発行の『週刊新刊全点案内』は、巻頭に「新設件名のお知らせ」を掲載しています。
新設件名は、TRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。

2023年2月は4件の件名を新設しました。そのひとつに「ムラブリ語」があります。


ムラブリ語...モン・クメール語族のクム語派に属する言語。そんな辞典の説明を読んでも全くピンと来ない私でしたが、もう少し調べてみると、タイとラオスの山の中に住む「ムラブリ」と呼ばれる人々が話す言葉、とのことでした。ムラブリ語を話している人々、その数およそ500人。21世紀中に消えるのではないかと言われている希少言語のひとつだそうです。


「ムラブリ 文字も暦も持たない狩猟採集民から言語学者が教わったこと」

伊藤雄馬(著)
集英社インターナショナル(2023.2)


今回「ムラブリ語」の件名を作成することになったこの本の著者、伊藤雄馬氏はムラブリ語に青春をささげた言語学者。文字を持たないムラブリ語の研究は、発音記号のような音声記号を使って言葉を記録していく、という自分で辞書を作っていくような作業だったそうです。この世に辞書がない言語の意味を現地に入り込んでひも解いていく...なんて大変で、なんてロマンに溢れる作業!俄然、興味がわいてきました。

伊藤雄馬氏、大学に所属することを辞めた「独立研究者」。クラウドファンディングで研究の資金集めをされていました。そのリターンがとても魅力的。「現地の調査動画の先行公開」、そして、「ムラブリ語のオンライン勉強会」など。気になる!!自分が現地に行って希少言語をイチから解明していくことはとても無理だけれど、研究者のその努力の結果をいつか勉強させてもらいたい、と思ったのでした。

2023年3月 3日

和漢古書あれこれ ― 和算書

こんにちは。AS 伊藤です。主に和漢古書を担当しています。

一昨年、往来物節用集といった書物について書きましたが、教育や実用的教養にかんする本で、ほかによく見るものとして、江戸時代に日本で独自に発達した数学である和算関係の書籍があります。

江戸時代の寺子屋で、初学者用の算法の教材として広く用いられたのは、『塵効記(じんごうき)』という江戸時代初期に成立した書物で、『庭訓往来』と同じく何百もの版があります。
それらの中には、巻末に「遺題(いだい)」という問題集をつけたものもあり、その回答と新たな遺題をつけた改版が次々にリレー形式で出版されていくという慣行が生まれました。これを「遺題継承」といい、漢籍(数学関係は「子部・天文算法類・算書之屬」に分類されます)などではあまり見られない和算書の特徴の一つになっています。
和算が大いに発展するのは、元禄の頃に活躍した有名な関孝和(せき・たかかず)の時ですが、在世時はその著作は大部分、弟子のあいだで写本で知られるのみで、広く世に知られることはなかったといいます。学術的な和算書の出版が盛んになったのは18世紀半ば以降で、とくに明和6年(1769)に刊行された久留米藩主の有馬頼徸(ありま・よりゆき)による『拾璣算法(しゅうきさんぽう)』は、関流で秘伝とされていた内容を一般に公開したもので画期的とされます。ただ、大名が自分で学術書を著述・刊行するというのははばかられたのか、この本は「豊田文景」という実在しない藩士が書いた体になっています。この場合、「豊田文景」は有馬氏のペンネームと解してよいでしょう。
以降幕末に至るまで、関氏の流れをくむ関流のほか、会田安明(あいだ・やすあき)の最上流(さいじょうりゅう)などから、論戦が交わされつつ多くの和算書が刊行されました。中には、「壺中隠者」と称する和算家が「季女」(末娘)に教えていた内容を、娘さんが「輯(あつ)めて巻を為(な)し」出版に至ったという、『算法少女(さんぽうしょうじょ)』と題するユニークな書籍などもあります(なお、この本を題材にした同名の児童小説やそれを漫画化したものなどがあるようです)。

和算書にかんし、目録作成において注意すべきこととしては、責任表示のことがあります。他のジャンルの本では、巻頭に編著者が列記されているとき、先頭に「〇〇閲」とある大先生はだいたい二次的な校閲者・監修者で、どちらかというと注記として記録しておいたほうがよいことも多いのに対し、和算書の場合は、多くの場合「閲」とある先生がほんとうの著者で、その後に「××著」とある著者は、実質としてはたんなる助手だったり、名義だけの存在だったりします。ですので、和算書の場合は、最初に「〇〇閲」と記されている人を、第一著者としてそのまま記録したほうがよいことが多いです。
このほか、漢文で書かれている場合、返り点のみで句読点や送り仮名の付いていないものが他のジャンルに比べて多い、という特徴があるようです。これは、数学の内容の理解にあたって、細かい読み方を決めておく必要はなく、文章における論理構造さえ把握できていればよい、ということなのかもしれません。こうしたものは「返点付」と注記します。

2023年3月 1日

きょうのデータ部☆(3/1)

今日から3月です。
気候もずいぶん過ごしやすくなりました。
青空が広がり、風も冷たさよりも爽やかさを感じます。

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2023年3月 2日

スイーツという言葉はなかった頃の

3月の雑記テーマは「甘い思い出」です。

昔々、「お菓子づくり」がしたくてしょうがなかった小学生の私。当時家にあったお菓子のレシピはオーブンに付いてきた使用説明書兼レシピの冊子でした。写真の色味がシブかった。

初心者でもできそうなものを、とまずクッキーを選びました。バターを練って「ポマード状にし」(と書いてあった)、砂糖、卵、小麦粉を加える。生地が徐々に状態を変えていくのが面白く、焼きたてのクッキーは柔らかくて冷めるとサクサクになるのだということも知りました。
あとは、卵白を「角が立つまで泡立てる」のにどれだけ時間がかかるか知らずに、ワイヤーがスッカスカの泡立て器一本でスポンジケーキ作りに挑んだりも。
いや、若い。

そもそもなんでお菓子を作ってみたいと思ったのか?そういうお年頃だったのか?
...と考えていたら、思い出しました。

「星の瞳のシルエット」だ!

『りぼん』に連載されていた恋愛少女マンガの王道をいく作品です。
これにヒロインたちが家庭科部?を結成してお菓子づくりをするという描写があったのです。できたお菓子(不出来)を思いを寄せる男の子に食べられるはめになってヒロインが泣いてたような(記憶が雲の彼方で間違ってるかもしれません)。
そうだ。毎号欠かさず雑誌を買って、友だちと一緒にきゃあきゃあいいながら読んでたな。
今思うとじつに甘酸っぱい...。
...甘いオチがついてよかった。

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