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2016年6月 アーカイブ

2016年6月29日

きょうのデータ部☆(6/29)

IMG_00420.jpg

机の上の小さな癒しです。
社会人1年目の誕生日に友人がプレゼントしてくれました。
毎日この子に見守られながらお仕事がんばっています。

2016年6月30日

結果より過程


もうすぐ7月になりますが、まだ東京は梅雨明けの気配が見えません。
暑くなってほしいわけではありませんが、
毎日うす曇りのじめじめでは、なんだか気分まで沈んできそうです。

そんな今月の雑記のテーマは「手芸」です。

手芸はある程度道具と材料をそろえてしまえば、
屋内でも時間を忘れて楽しめて、
その上何がしか素敵なものも手に入れられるので、
この時期にぴったりの趣味だと思います。
...とは言うものの、私自身これまであまり手芸作品作りに
情熱的に取り組んだ記憶があるわけではありません。
学校で一通り習ったのでできないわけではないのですが、
学校の課題以外で何か作品を完成させた記憶が無いのです。

原因はなんとなく自覚しています。
それは、完成した作品を得ることよりも、
その過程に楽しみを見出して没頭してしまうから。
というより、手芸に取り組む動機が「作品が作りたい」ではなく
「制作過程の作業がしてみたい」だからです。

思い返せば、鉤針編みをしてみたいと思い立った際には飽きもせず
ひたすら編み続けた結果、成果物の全長が自分の身長を越え、
収拾を付けるために無理やりマフラーを作っていたことにしたり、
クロスステッチが楽しそうだと始めてみては、
特に模様を描くでもなくひたすらジグザグの線を縫い続けたり、
一番ひどいのはリリアンで、鉤針編みで味を占めた私は暇を見つけては編みに編み続け、使い道のない謎の長い紐を量産したりして幼少期を過ごしていた記憶があります。

近頃手作り通販サイトの台頭からか、
手芸作家さんたちの手芸ハウツー本が毎週のようにやって来ます。
掲載されている作品はどれもかわいかったり綺麗だったりするのですが、やはり一番興味をひかれるのは作品そのものよりも作り方なので、
今のままでは第二、第三のリリアンを生み出すに終始してしまうのだろうなと、疼く心を抑えて眺めるだけにとどめています。

2016年6月28日

梅雨の癒しに

本日は「週刊新刊全点案内」1969号の発行日です。
掲載件数は1355件でした。

*こんな本がありました*

「図案からデザインへ 近代京都の図案教育」

並木誠士(著)
淡交社(2016.7)

京都工芸繊維大学美術工芸資料館で開催された
展覧会の成果だそうです。
図案教育のために蒐集されたものや
教授陣の見本作品などが収録された貴重な資料群です、が
それ以上に惹かれたのが学生制作の模写作品。
本当に精巧で驚きです。
元の図案と模写が並べてあるので、じっくりと見比べることができます。


表紙のデザインが素敵だったのでこちらもご紹介。

「評伝ウィリアム・モリス」

蛭川久康(著)
平凡社(2016.6)

表紙は定番のモリスデザインです。
ブックカバー掛けるのは勿体ない?


「金魚ノ歌」

深堀隆介(著)
河出書房新社(2016.6)

金魚と水面から涼を感じられ、
梅雨のジメジメから一時解放されます。

2016年6月27日

広告はお宝―和漢古書の出版事項(6)

こんにちは。AS 伊藤です。主に和漢古書を担当しています。

前回、NCRに準拠した目録記述においては、「刊・印・修」とは、出版事項というより、要するに刊本の書誌的来歴のことと理解してよいかと思う、と書きましたが、「刊」「印」については、実際には、NCRでは出版事項として記録できることになっています。
すなわち、2.4.3.1C(古)およびD(古)に「和古書,漢籍については,刊行年を「刊」という用語を付して記録する。情報源に「刊」の表示がない場合は角がっこに入れて記録する。」「和古書,漢籍については,刊行年とは別に印行年が判明した場合,「印」という用語を付して丸がっこに入れて付記する。印行年のみが判明した場合も,「印」という用語を付して記録する。情報源に「印」の表示がない場合は角がっこに入れて記録する。」とあります。
もちろん、「刊」か「印」かが確実に判明すればこのように記録したほうがよいですが、実際の判別はそう簡単でもないので、無理におしはかって付記する必要はありません。

また、情報源の表示の有無で書きかたを区別するのはいささかナンセンスかと思われます。現物に「刊行」とあっても実際には後印だというケースはいくらでもあり、ことに江戸時代初期のものだと刊記がないもの(無刊記本)のほうが時代的にふるく、「××年刊行」という刊記があるものは重刻本だったり後印本だったりします。
和漢古書は文言と実態が一対一で対応するような世界ではないので、現代書の感覚に引き寄せて解釈してしまうと、往々にして不適切なことになります。たとえば、和漢古書の「印行者」は多くの場合、もとの刊行者と別個であったり増減したりしているところの発行主体ですので、「印行年」というのも、現代書の何刷りとかいう場合の刷り年とか、オンデマンド出版における製作年とかとは、まったく意味合いが違います。

なお、上の条文で、「刊行年とは別に印行年が判明した場合,「印」という用語を付して丸がっこに入れて付記する。」として「寛政4△[1792]△[刊]△(文化5 △[1808]△[印])」という例をあげている規定については、このように記述することは実のところほぼないと言えます。というのは、出版者がまったく同じで刊行年と印行年とがともに記録できるということは非常にレアなケースで、たいていの場合、刊行時と印行時とでは出版者の変更や増減が生じるので、出版者と出版年の対応を求めている2.4.0.4(古)に照らせば、このように記述できること自体がまずありません。たいていのケースでは、この場合の刊行者・刊行年は、前回書いたように書誌的来歴の注記として記述することになります。

実際の状況としてよく目にするのは、刊記や版心、あるいは序跋などに刊行時の出版事項の記載があり、そしてさらに後印の際の印行者や印行年が記載された奥付がついている、というカタチでしょう。奥付に印行者に対応する印行年が―もちろん埋め木とかではなく―記されていればあまり勘違いすることはありませんが、それがない場合、印行者と、以前の刊行時の刊記(しばしば刊行者のみを削除していたりします)や序跋の年とを取り合わせて記述してしまうことがありがちですので、注意したいところです。

また印行者ということで記述にくふうが必要なものとして、巻末の出版書目や広告に記載されている版元があります。これについてはいくつかのケースが考えられますが、まず刊記・奥付がなく、出版目録・広告しかない場合があります(1)。この場合、特定できれば出版者はそれらから採用することになると思いますが、扱いとしてはやはり補記とすべきでしょうし、出版年との対応には注意が必要です(往々にして、序跋の年に刊行されたものそのものではなく、その後印というケースが多いです)。
逆に、書目・広告そのものが奥付と一体化していて、それ全体を奥付と見たほうがよい場合もあります(2)。この場合はとくに断りなく、ふつうの奥付として扱い、出版事項の情報源としてよいでしょう。
刊記・奥付があって、同時に出版目録や広告があるという場合、由来としては2種類考えられます。一つ目は、刊記・奥付の出版者によって刊行された時点で、そのときに同時に書目が附されていた、というパターン(3)。この場合、書目の版元は刊記・奥付の出版者と一致しますし、出版者が複数ある場合はそのうちの主版元であることが多いと思われます。
もう一つは、刊行時ではなく印行の時点で書目が附されたパターン(4)。さてこの場合、出版事項の記述としては、印行者として書目の版元を採用するか(4A)、刊記の出版者を採用し、書目は注記としておくか(4B)、これはどちらであっても間違いとは言えません。個人的には、書目の版元が刊記・奥付の出版者とまったく別個の場合は、書目の版元を採用します(4A)が、そうでなければ4Bの方針で処理することが多いです。情報量の多寡による、とも言えますが、いずれにしろ(3)と(4)の弁別もむつかしいですし、一概には言えません。

上の(2)の場合はともかく、こうした出版目録の類には年代の記載がないことも多いですが、場合によってはそれに記載されている書物から、おおよその年代の推定ができることもあります。これらのものは同じ版面が使いまわされていることも多いですが、豫顯(よけん)書目(刊行予定目録)などから未刊に終わった書物の情報が得られることなどもあり、仔細に調べれば、出版史研究の情報の宝庫と言えるでしょう。デジタル画像化がより進むと、研究者の方に資することが大だと思われます。

2016年6月24日

英語で読める絵本ありますか?~MARCや検索のはなし~

英語教育やグローバル人材育成が重視されている昨今。

子どもたちに
 英語で絵本の読みきかせをしたい!
 小さいうちから英語の絵本に親しんでもらいたい!

そんなご要望が、これからますます高まってくることでしょう。

そこで役立つのがMARCの項目の1つ、「言語コード」です。
図書の本文が何語で書かれているか、MARC中では3桁のアルファベット(言語コード)を付与して分かるようにしています。

言語コードは、書かれている言語の数だけ付与するので、
例えば日本語と英語が併記されている図書ですと、「jpn(日本)」と「eng(英語)」、2つの言語コードが付与されることになります。
(ただし、6言語まで。7言語以上になる場合は、多言語を意味する「mul」を付与することになっています。)

TOOLiでは、図書検索の「コード化情報」の欄にある「言語」から
お探しの言語を選んで検索の絞り込みに活用いただけます。

英語で読める絵本をお探しの場合、
①分類記号に絵本の「e」を入力
②コード化情報:言語で「英語」を選択
の掛け合わせで、検索することができます。

さすがに英語となるとたくさんヒットするので、
さらに出版年で絞ったり、注目度の★にチェックを入れてみたり、
受賞情報、書評情報などと掛け合わせた検索も有効です。

英語以外にも、
ドイツ語、フランス語、中国語など、
色々な言語を選ぶことができるので、
外国語で読める図書をお探しの際には、
ぜひ「言語コード」を利用した検索をお試しください。

2016年6月23日

作る楽しみへの道

六月も下旬となりました。
じめじめした梅雨らしい日々ですね。

さて、今月のテーマは「手芸」
自慢ではありませんが、わたしは手先が不器用です。
ずっと周りから言われてましたし、自分でもそう思っていました。ですから手芸とはまったく縁がなく。
職場でよく見る手作り本を見ても、細かい作業は向いてないし、そもそもハサミでまっすぐ切れないし、作れたら楽しいんだろうなあと眺めるだけで別世界のことのように思っていました。

それがですね、昨年急に目覚めたのです。。。
ふとしたきっかけで「やってみたい」と思ったのが運針(和裁)で。検索したら体験教室を見つけたので参加してみたんです。
指ぬきをはめて、針の持ち方を教わって、どきどきしながら始めましたが、当然できません。
のったりくったり、みみずの這ったあとのような縫い目にへこみながらも、集中して手を動かす楽しさや少しずつでも上達するうれしさに惹かれて教室(和裁の)に通うことにしました。

実のところ、運針だけできれば自分的にはよかったのだけれど、やはり和裁の教室ですから、先生からの「何か作ってみませんか?簡単ですよ」というお誘いに乗ってみることに。

「何か作りたいものありますか?」
「いや、いままで全然やってこなかったので、なにが作れるかすらわかりません...」

思わず先生も苦笑い。結局その時は余り布でシュシュを作りました。簡単なはずなのに、すごい時間がかかりました。
それを手始めに、ものさし袋、手ぬぐいを使ったあずま袋と小物をいくつか(すんごいていねいに教わりながら)作り。また先生から「そろそろ着れるものはどうですか?」とお誘いされています。そんな大物に取り組めるようになるんでしょうか。ともあれ、作る楽しみへの第一歩は踏み出したようです。精進します。


おまけ。記念すべき初回の運針。ほんとひどすぎますね(笑)
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2016年6月22日

きょうのデータ部☆(6/22)

蒸し暑い日が続くようになりましたね。
つい冷たいものに手が伸びますが、なぜか最近はまってしまったのがこちら。

20160622.jpg

熱い梅こぶ茶先生。
酸っぱさで集中力が上がる、ような気がします。


2016年6月21日

驚きのういろう

本日は「週刊新刊全点案内」1968号の発行日です。

掲載件数は1197件でした。


*こんな本がありました*

小田原を訪ねた時のことです。
お土産物屋さんも並ぶ商店街を歩いていたときに、
一軒のお店に目がくぎ付けに。


薬局なのに「ういろう」?お菓子屋さんじゃないの?


なんとも不思議なそのお店で、小田原名物ういろうを購入した思い出があります。


実はそれまで 
ういろうはちょっと苦手、と思っていたのですが
とっても美味しくて驚きました。

さらに
購入したういろうに添えられていたしおりを読んで、目からウロコが...。


くわしくはこちらをどうぞ。


「ういろう」にみる小田原 早雲公とともに城下町をつくった老舗

深野彰(編著)
新評論(2016.6)


この本でインタビューに答えていらっしゃる25代目当主の方が
ラジオでお話されているのを聞いたことがあります。
その名も 外郎武(ういろう・たけし)さん。
「ういろう」は、お名前に由来したものなのですね。
ういろうに関しては、いろいろな驚きがあります。


今週はもう一冊ご紹介。

今年は作家・遠藤周作の没後20年にあたります。

『沈黙』をめぐる短篇集

遠藤周作(著)
慶應義塾大学出版会(2016.6)


1954年発表の幻の小説、「アフリカの体臭 魔窟にいたコリンヌ・リュシェール」も収められています。

2016年6月20日

刊印修のはなし―和漢古書の出版事項(5)

こんにちは。AS 伊藤です。主に和漢古書を担当しています。

前回、和漢古書において、各種の情報源の記載はいろいろな時点のものが混在しているので注意が必要だということを書きました。そのことを踏まえて、和漢古書の目録記述をする際に理解しておかなければならない概念として「刊・印・修」というものがあります。今回はこれについて見ていきましょう。

「刊・印・修」というのは、もともと漢籍における専門用語で、「刊」とは図書の内容を版木に彫って出版すること、「印」とはその版木を使ってそのまま印刷すること、「修」とはその版木に修補を加えて印刷することを言います。たとえば、冊子目録等で、「文政十二年刊 天保三年修 明治印」とあったら、文政12年に版木が彫られ、天保3年にその版木に修訂が加えられたものを、明治に入ってから印刷した、という意味になります。
版木というものは、何度も刷っているうちに磨耗や損傷が生じますが、保存状態がよければそれ自体は数百年以上持つものです。損傷が生じたり、内容を改訂する必要が生じたりした場合は、その箇所を削り取って、新しく木を埋めこんで彫り直すことになりますが、これを「埋め木(うめき)」もしくは「入れ木(いれき)」と言います。刊行後にこうした修訂を加えて印刷することが「修」ということになりますが、刊行前の校正段階でこうした作業がなされたものについては「修」とは称しません。

「刊・印・修」はこのように図書の「刊行状況」を示す用語と言ってよいですが、注意したいのは「印刷状況」を示す語ではないということです。われわれが手にする図書は基本的に後刷りのものであることがふつうで、初刷りのものがあればそれこそ特記する必要があるくらいです。ですので、刷り面に多少のかすれや荒れがあっても、わざわざ「後印本」と記録することはありません。
「後印本」とのみ注記に記録することになるのは、基本的に、情報源にあって出版事項として記録する出版年代と、実際にその本が印刷された時期とのあいだに大きな間隔があると判断したときだけと思ってよいでしょう。もちろん、刊行者と別の印行者がある場合は、年代の開きの多少にかかわらず、その印行者の「印」ということになり、以前の刊行時の情報はすべて注記に記録することになります。

和漢古書においては、現代書の「版」editionという概念は基本的に用いませんが、NCRに準拠した目録記述においては、「刊・印・修」とは、出版事項というより、要するに刊本の書誌的来歴にかんする事項と理解してよいかと思います。すなわち、記述対象の書誌的来歴として記録すべきことがあれば、注記の該当する位置に「文化5年發行の後印」とか「據崇禎13年武林錢氏刊本重刊」(崇禎13年の武林の錢氏の刊本に拠り重刊)とか記述することになります(後者は漢籍での書きかた)。
記述にあたっては、「刊・印・修」を、上述の意味によってきちんと使い分けなければいけません。「後印」「重印」は、すでに出版された版木を使ってそのまま印行することを言いますが、「後印」と「重印」とで使い分けるひともあり、また「重印」には現代書ですこし別の意味もありますので、「後印」を使ったほうが無難かと思います。版木に手を加えて印刷した場合は、「後修」となります。
これらに対し、「重刊」「再刊」とは、すでに出版されたものをもとに、もう一度版木を彫り直して刊行することを言います。なお、「重刊」というのは「重ねて刊した」ということですから、意味からするとほんらい「ちょうかん」と読むべきで、中国語のピンイン表記でも「zhong kan」ではなく「chong kan」となりますが、日本では読みぐせとして「じゅうかん」と読むことが定着しています。「重刻」「重印」なども同様です。

重刊(重刻)のうち、もとの本を敷き写しにして復刻したものを「覆刻」(ふっこく)とか「景刊」(えいかん)とか言い、現代書で「××年○○出版社刊の複製」のように記述するのと同じように、「寶永4年出雲寺和泉掾刊の覆刻」などと記述することになります。漢籍では、「用正平19年堺浦道祐居士刊本覆刻」(正平19年の堺浦の道祐居士の刊本を用いて覆刻)とか「用日本覆宋刊本景刊」とかいったように記録します(「據」ではなく「用」を用いることに注意)。後者は、日本で宋の時代の刊本を敷き写しにして出版したものをさらに覆刻した、という意味になります。
覆刻本は、覆刻した際の出版事項や、すくなくとも覆刻であること自体くらいは、現物に明記しておいてくれればよいのですが、海賊版などの場合、もとの年記までかぶせ彫りしていることもあり、こうなってしまうとお手上げです。結果としてまったく同じ出版事項の記述になってしまう別版の書物が存在してしまうわけで、こうしたものについては、現物や画像を並べて比べて見る以外、最終的にはどうにもしようがないのですが、通常の整理ではそこまで突き止めるのはなかなかむつかしいでしょう。

覆刻ではない重刊本、すなわち、一度出版されたものをもう一度版木を彫り直して出版したというだけで敷き写しとかではないものについては、現代でも使う言葉ですが、「翻刻」(ほんこく)と称します。中国語では同音になるので、「反刻」「繙刻」といった表記も時々目にします。和漢古書では、とくに中国で出版されたものを日本で出版したものについて使うことが多く、「康煕60年序刊の翻刻」といった具合に注記に記録することになります(「翻刻」という記述については、まだ触れておくべきこともあるのですが、これはまたいずれ)。

2016年6月17日

第3次人工知能ブーム ~分類/件名のおはなし・67~

日々、本の分類作業に携わっていると、新刊書を通して世の中のさまざまなトレンドが見えてきます。去年あたりから出版冊数が増えてきて、今まさに花盛りのブームが来ているのが人工知能です。気になったので調べてみると、人工知能は現在、第3次ブームが来ているのだとか。


日本十進分類法(NDC)新訂9版では、人工知能の分類記号は007.13。情報科学(007)の中にある情報理論(007.1)の下に位置づけられています。人工知能というと、物理的なかたちとしてはロボットを思い浮かべるかもしれませんが、ロボットの分類記号は548.3で情報工学(548)の下になります。


ちなみに、今回の人工知能ブームに火をつけたのが、人工知能技術の最先端であるディープラーニングです。これは機械学習(コンピュータ自身が自律的に学ぶしくみ)の一種で、人間の脳神経回路を真似したアルゴリズムを使うことで、より深いレベルで学習できる手法とのこと。......と書きつつも、こういった分野に疎い私の頭の中は「???」状態ですが、どうやらディープラーニングは、人工知能研究が大きく飛躍する可能性をもったすごい技術のようです。


人工知能に関する資料には、件名「人工知能」を付与していますが、その中でもディープラーニングについては、「機械学習」や「ニューラルネットワーク」という件名を使っていますので、探す時にはそちらで検索してみてください(分類は同じく007.13です)。


そういえば、私がはじめて人工知能という存在を知ったのは、手塚治虫のマンガ「火の鳥」でした。「銀河鉄道999」の999号(鉄郎とメーテルがいつも乗っているあの列車)も人工知能で動いているという設定だとか。

近い将来、フィクションの中で描かれてきたような人工知能が本当に誕生するのでしょうか?識者の意見はさまざまなようですが、人工知能ブームはもうしばらく続きそうです。

2016年6月15日

きょうのデータ部☆番外編2(6/15)

本年度、TRCデータ部には新入社員2名が加わりました。
目録作成に励む姿に一言ずつ付けてご紹介します。


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「新刊班・新人の、Jと申します。
様々な本に触れて仕事ができることをとても楽しく感じています。
未だ戸惑うことも多いですが、日々精進していく所存です。
よろしくお願いいたします。」


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「はじめまして、新人のMです。
毎日たくさんの本に触れられることに喜びを感じています。
素早く正確な目録作成を目標として日々精進いたしますので、
どうぞよろしくお願いします。」


今後の活躍に期待しております!


2016年6月14日

400年記念出版

本日は「週刊新刊全点案内」1967号の発行日です。
掲載件数は1057件でした。

*こんな本がありました*

2016年はシェイクスピア没後400年にあたるそうです。
「あれ、一昨年も記念の年と言っていたような?」などと思ってしまったのですが、そちらは生誕450年記念でした。
ともあれ、節目の年ということで、毎月コンスタントに関連本が刊行されています。
今号掲載の2冊をご紹介。

シェイクスピア大図鑑

スタンリー・ウェルズ(ほか著)河合祥一郎(監訳)
三省堂(2016.7)

"愛において、友を大切にする奴がいるか?"(「ヴェローナの二紳士」)
作品解説のしょっぱなから大きな文字でこうこられてびっくり。
各作品の頭に大書された引用句がなんとも恰好いいです。
一番有名な句というよりは、その作品を象徴する句、でしょうか。
「ハムレット」といえば、私には "生きるべきか~"しか浮かばないのですが、この本ではこの作品の項の頭を飾る句は...
気になる方は、是非実際にお手にとってご確認ください。
大図鑑の名のとおり、シェイクスピアの40戯曲と詩の登場人物・あらすじ、鑑賞と分析、舞台写真等がつまった、オールカラーの1冊です。


シェイクスピアの生ける芸術
(高山宏セレクション〈異貌の人文学〉)

ロザリー・L.コリー(著)正岡和恵(訳)
白水社(2016.6)

ロザリー・L・コリーの主著「パラドクシア・エピデミカ」の姉妹篇にあたる大著の邦訳です。600ページ越え!内容的にも物理的にも、さすが没後400年記念出版の厚みです。

2016年6月16日

手芸熱

こんにちは、新刊 中村です。

今日もはっきりしないお天気です。こんな時には屋内の楽しみを見つけましょう。
ということで今月の雑記テーマ「手芸」。

 はじめて手芸らしきものをするようになったのは、小学校に上がったころ。知り合いのおじさん(!)に、当時流行っていたフェルト小物を「手作りしたんだよ」といただき、かわいい!作りたい!と作り方本を借りた時でした。(その本は今検索すると購入できないようです。数十年前の実用書ですから仕方ないかな。図書館に行けばあるでしょうか。)
 なにせ小学生。綿がはみ出たり、目鼻口の位置がどうにも揃わないのもご愛敬・・・とはいえ、自作なのにあまり愛着を持てず、カバンに付けていたのはいただきものの方。
 
 時は経ち、ここ数年子どもの保育園や小学校に持たせる布小物を作るようになりました。いつの時にもマイミシンを持ち、ちょこちょこ小物等は作っていたのですが、バランス感覚というかセンスのイマイチぶりは変化なし。
 布を裁つ段階で、大は小を兼ねると規定サイズよりも縫代を多めにするあたりから迷走。布が足らないようなら、布地を切替え足し、切替え部分にはテープやレースでアクセントを...あーかわいい!楽しい! どんどんアレンジを加え、良くいえば個性的な規定サイズ外作品が出来上がり。調整を繰り返しなんとか使用に耐えるものに仕上げています。上履き入れから上履きがはみ出たり、小学4年生の息子に「チロリアンテープはやめて」とダメ出しされたりもしますが、私の手芸熱はいつも小さく燃えています。

2016年6月13日

疑いの目で―和漢古書の出版事項(4)

こんにちは。AS 伊藤です。主に和漢古書を担当しています。

前回まで出版事項の情報源について見てきました。これらの情報源から、出版地・出版者・出版年を選定し記録するわけですが、実際のところ、そのことを正確に行うことは簡単なことではありません。というのは、和漢古書では、それらの情報源に存在する記載が、当該の本が実際に刷られたときのものではなく、それ以前のある時点での情報であることが非常に多いからです。
情報源どうしの間でまったく異なる内容の記載があることはざらですし、そしてそれらの諸情報のうちどれを以前の刊行時の情報と判断し、どれを当該の図書そのものの出版事項として採用するかについては、決まった規則は残念ながらありません。個々の本ごとに適切なものを選択するしかない、ということになります。

NCR87R3の2.4.0.4(古)には「(出版地,出版者と出版年との対応)和古書,漢籍については,出版地,出版者は,原則として,記録する出版年に対応するものを記録し,対応しないものは注記する。」とあります。これは現代書でも当然のことだと思いますが、わざわざこのように書いているのは、和漢古書では、以前の情報源を残していたり、変更のあったところのみ改めていたり、別の図書の情報源を流用したりしている場合が多いので、よくよく注意が必要だからなのでしょう。
簡単な例では、見返しや刊記には江戸時代の年号が記載されていても、奥付の出版者の住所が「東京府」「大阪府」となっていたり「○○区」などとなっていれば、その図書の出版年は確実に明治以降ですので、情報源にある江戸時代の年記を出版年として記録しては間違いです。このような場合、刊記や見返し、あるいは序跋などにある年は、かつて刊行された時点の、あるいはその本の中身が成立した時点の年ということになります。

こういうことが起こるのは、前回もちょっと書きましたが、刊記・奥付や見返し・扉というものが、後からいくらでも取り替えたり追加したりできるからであり、また版木というものは一部を彫り直すだけでずっと使いつづけることができるからです。
たとえば、「天保六年乙未孟春刊行」「書房 京都府平民 出雲寺文次郎 下京区三條通堺町西入」などとある奥付の書物があったりします。この場合、出版者は「出雲寺文次郎」でかまいませんが、出版年は「天保6」にしてはいけません。「京都府」「下京区」とかいう記載から明きらかなように、明治になってから、もとの奥付の出版者のところだけを彫り直して刷ったものです。こうしたものでは、年記のところと刷りの濃淡や字様(字の雰囲気)が違っていたり、字の配置が不自然になっていたりします(この例では、「書房」の上にもともと別の地名表記があった可能性が高いです)。

上記のように住所表示等から明治期のものと判断できたりするのはかなりわかりやすい例ですが、実際はそんな判然としたものばかりではありません。たとえば見返しに「××年新板」「○○堂刊行」といった記載がある本の場合、この「○○堂」が奥付の出版者と別の出版者の堂号であれば、この見返しは奥付と別の時点で作られたものということになります。かつて発行された際の見返しをそのまま残しているというパターンが多いですが、逆にもとの奥付を残したままこの本の発行時に見返しのほうを新たにつけたというケースもないわけではありません。
一方、「○○堂」というのが奥付に記載されている出版者の堂号だったりした場合、ではその出版者が××年に刊行したものということで間違いないかというと、そうは言い切れないことがあります。その出版者が昔のある時点で作成した見返しや奥付をそのまま流用していることもありますし、あるいは見返しの堂号あるいは年記のところだけ彫り直したりしている可能性もあったりするからです。ですので、そうした改刻などがないか版面などをよくチェックするとともに、序跋等の年と矛盾がないか、××年に別の出版者が刊行したという書誌や記録がないかなどをよくよく確認する必要があります。

これらの確認にあたって、前にあげた『近世書林板元總覽』には、それぞれの版元の活動年代の上限と下限、また住所の移転があった場合いつごろどのような順序で変遷しているかを、判明している範囲で記載していますので、非常に役に立ちます。また和刻本漢籍については、長澤規矩也氏の『和刻本漢籍分類目録』が医書・仏書を除き網羅的に整理していますので、参照が必須です。信頼できる機関の冊子目録やデータベースの記述も大いに参考になります。
ただ、各種目録やデータベースについては「信頼できる」機関のものでないと意味がないわけで、一見したところ立派な冊子目録や、非常に詳細な記述の書誌を作成している機関のものでも、こうした出版事項が間違いだらけということは残念ながら珍しくありません。『日本古典籍総合目録データベース』の「書誌一覧」でも、『漢籍データベース』の現代書以外のレコードでも、出版者と出版年の組み合わせや記述に問題があるものも、それなりの割合で存在します。
NACSIS-CAT(CiNii Books)の和漢古書のレコードなどでも、出版事項の記述に問題がないのはトータルで半数に届かないのではないかとひそかに思っています。経験的には、NOTE等の記述がアンバランスに詳細なレコードほどむしろあやしいと言えるように思います。むろん、詳細な注記でかつ出版事項等の記述も信頼できる機関もいくつもありますが。

経験の少ない人に和漢古書の書誌を作成してもらうと、どうしても情報源の記載をあるがままに出版事項として記録したり、参照したデータのとおりに書誌を作ってしまったりしがちなのですが、そういう素直さは和漢古書の世界ではあだとなります。現物を見るにも、各種参考資料を見るにしろ、とにかくストレートに信用せず疑いの目で見て、いろいろな可能性を考えなければなりません。実生活までそうしたいやーな性格に染まりはしないか、自らもいささか危惧していなくもありませんが・・・。

2016年6月 9日

手作り通販

6月の雑記のお題は「手芸」。
こちら女性ばかりの職場なので、手芸を楽しむ人も多いです。
先週の記事を書いた小松は、昼休みに編み棒を握り、
サクサクとセーターを仕上げてしまうつわものです。
私は、一晩かけて巾着の型紙が作れなかった、ある意味つわもの...。
手芸を楽しむ生活はとっくに諦めていますが、
手作り品を見るのは大好きです。

カフェにある委託販売やレンタルボックスには
ふらふら吸い寄せられてしまいますし、
最近多い手作り市やクラフトフェアも、開催情報をチェックです。
そして昨年のいっとき、熱に浮かされたように夢中になったのが、
手作り通販サイトです。

今は、アクセサリーや小物だけではないんですね。
家具に文房具、おもちゃ、ガラスや陶器、
インテリア絵画、寄せ植えやフラワーリースにお菓子等の食べ物も。
ブーケやヘッドピース、手袋、席札など、
ウエディング用品も素敵なものが安めに揃いそうで、
これから結婚する友人がいたら、是非教えてあげたいです。
作家さんとやりとりして、オーダーメイドをお願いするのも楽しそうです。

私も、お気に入りの作家さんを登録しては新作をチェックし、
お花、整理小物にアクセサリー、シール、メモパッド等、ちまちま注文。
昨年のクリスマスプレゼントはほとんどここで揃えました。
ひととおり贈り終えたら、やっと満たされたようで、
足をあらうことができました。
ハマり続けていたら、依存症がちょっと怖かったかも。

手作り通販は、梱包のセンスが素敵だったり、
作家さんから素敵なお手紙が付いていたこともありました。
日本でどれだけの人が、自分のセンスを武器に
手作りを楽しんでいるんだろうと思うと圧倒されます。
なんでも貪欲に楽しんで極める、日本の底力を感じる気がします。

2016年6月 8日

きょうのデータ部☆(6/8)

東京も梅雨入りしました。
ただ今年は例年に比べると降雨量が少ないそうです。

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とはいっても曇りがちのこの時期。
太陽が見えるのはやっぱり嬉しいですね。

2016年6月 7日

文豪と出会う

6月に入り、本格的に湿度に悩まされる季節になりました。
本日は「週刊新刊全点案内」1966号の発行日です。
掲載件数は1150件でした。
今月の表紙はこちら。
p20160607.jpg


*こんな本がありました*
「夏目漱石博物館」
石崎等(著) 彰国社
※こちらは1985年刊の再版(一部加筆・修正あり)となります。

漱石が生きた地や作品に登場する建物など、さまざまな風景がイラストとともに紹介されています。
漱石はもともと建築家志望であったことがこの図書の冒頭に言及されており、彼の文学作品にはその独特の視点からくる芸術観が建築物や空間の描写とともに盛り込まれています。
「吾輩は猫である」の作中で「吾輩」の家の主人と戦争を繰り広げた落雲館の君子たち...子どもたちが野球をしている様など微笑ましいです。
この「猫の家」である漱石の邸宅や、その家の裏にある落雲館のモデルである郁文館中学(現・郁文館夢学園)...TRC本社のある文京区は漱石とゆかりの深い土地。いつかゆっくり散策してみたいです。
今年は漱石の没後100年にあたります。梅雨時の読書に、大昔に読んだきりの(たしか小学生のときに本を買ってもらったのですが、あまり記憶に定着していない)「坊っちゃん」、いまだ未読の「草枕」を手に取りたくなりました。

今号のこちらも一緒にどうぞ。

夏目漱石没100年の読み直し
ダイアプレス

2016年6月10日

万策つきて推定 ~典拠のはなし~

今年1月の「レファ? ~典拠のはなし~」
5月の「レファのあとは ~典拠のはなし~」
では、参考資料のお話をさせていただきました。

今月の~典拠のはなし~は、調査その後のお話です。
参考資料に掲載されていれば、それを出典(根拠)として典拠ファイルを作成します。しかし、調査しても参考資料になく、図書にも読みはなし。どうしても読み方がわからないことがあります。
そんなときどうするか?
もちろん、読みなし、なんてことはできません。
推定読みを付与します。


TOOLiで典拠検索をした際、出典(カタカナ形)の欄が「推定」となっていたら、調査したが読みが不明だったもの、つまり、資料などの裏づけがない読みということを意味します。

<例示>
漢字形   増田/巍山
カタカナ形 マスダ,ギサン
出典(カタカナ形)  推定

例示にあげたこの人名は、図書にも参考資料にも読みがなく、推定としたものです。近年発行の図書であれば出版者への問合せも可能ですが、この著者が出現した図書の発行は1931年。問合せは無理でした。
万策つきて推定、ということもあります。


推定で読みを付与した後で、別の図書等で読みが判明したときは、読みを訂正します。これを、典拠訂正 と呼んでいます。

典拠訂正した主なものは、「人名典拠ファイル訂正・変更」として、
■ 『週刊新刊全点案内』 「お知らせ」ページ内
■ TOOLi 「お知らせ」ページ内「定期更新情報」
にて、ご案内しています。


典拠班全員の願い、それは、「人名にはルビ!読み方を明記!」です。

2016年6月 3日

初夏のADEAC公開情報

今回は春のADEAC公開情報ではお伝えしきれなかった機関についてご紹介します。

江戸川区立図書館 デジタルアーカイブ
江戸川区に関係する郷土史料の中から現在は入手できない地図や刊行物をデジタル化しました。
「震火災当時郡町村活動状況概要」では関東大震災当時の南葛飾群の罹災状況や救援物資についての記録が残されています。
原史料の高精細画像と現代かな文字の翻刻文を重ねて閲覧することができますので、関東大震災の状況をとてもわかりやすく知ることができます。
また江戸川区とその近辺について描かれた地図の史料はPDFファイルの保存、印刷もできますので興味のある方はぜひご利用下さい。

浜松市立中央図書館 浜松市文化遺産デジタルアーカイブ
以前より浜松市史3巻と浜松市所蔵の歴史資料をデジタル化し公開していましたが、この度浜松市史4巻・5巻の全文が追加公開されました。
さらに来年の大河ドラマの主役でもあり、浜松市にゆかりのある城主・井伊直虎に関連する貴重な史料をデジタル化しています。
来年の大河ドラマを今から予習したいという方、ぜひこちらで浜松市と井伊直虎について調べてみてください。

和歌山大学附属図書館 地域史料デジタルアーカイブ
和歌山大学付属図書館所蔵の貴重な絵図を高精細画像で閲覧できます。
高野山や紀伊国について描かれた絵図の中には、一辺4メートル近い大きな絵図も公開されています。
今後は和歌山にあった藩校「学習館」などの蔵書を集めた「紀州藩文庫」の中から郷土誌料の公開も予定されておりますのでぜひおたのしみに。

今治市立図書館 国府叢書・文化財絵はがき(絵馬・絵巻物)
以前より公開されていた『今治市の文化財絵はがき(絵馬)』と『今治市 国府叢書』の2つのアーカイブを統合しました。
今治市指定有形文化財の絵巻物の画像を使用した絵はがきも新たにデジタル化を行い、より閲覧しやすく充実したアーカイブとなっておりますので以前に閲覧したことがある方もぜひあらためてご覧ください。

大牟田市立図書館 大牟田市立三池カルタ・歴史資料館 大牟田市関係地図・絵はがき
福岡県大牟田市に関連する地図3点をデジタル化し公開しています。
現在は地図のみの公開ですが、今後は大牟田市に関連する絵はがきのデジタル化も予定されておりますのでこちらの公開もご期待下さい。


さて、今回も足早に各機関の公開情報をご紹介いたしました。
文章ではなかなかそれぞれの史料の良さをお伝えできないのが残念ですがぜひ実際にADEACのページを見ていただければ楽しんで頂けると思います。
夏以降もまだまだ新しい史料の公開が控えておりますのでそちらもお楽しみに!

2016年6月 6日

お礼の品に目移り~新設件名のお知らせ2016年5月分~


明日発行の『週刊新刊全点案内』は、巻頭に「新設件名標目のお知らせ」を掲載しています。新設件名はTRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。

5月は8件の件名を新設しました。そのひとつが「ふるさと納税」です。

ふるさと納税とは、「居住地以外の都道府県・地区町村へ寄付することで、住民税の一部が控除される制度」のことです。2008年に創設された制度とのことですが、話題になっているのは最近になってからのような気がします。特に、寄付をすると各自治体からもらえるお礼の品が注目されているのではないでしょうか。


ふるさと納税のサイト「ふるさとチョイス」を見てみると、各自治体のPRとお礼の品がずらり!さくらんぼ、牡蠣、アイスクリーム...おいしそうなものにすぐ惹かれてしまいます。
食べ物に限らず旅行やファッションなど、幅広くあるようです。ダイビング体験(静岡県西伊豆町)というのも気になりました。


寄付をする際にその自治体のどんな活動に使ってほしいかを指定できるのも、ふるさと納税の特徴です。この制度を使って、気軽に好きな自治体やゆかりのある自治体の応援団になれそうです。

2016年6月 2日

流行の手芸

こんにちは。典拠 小松です。

今年も梅雨が近くなってきましたね。
雨の日には家の中で何か面白いことをできたら...。
ということなのか、どうなのか、今月の雑記のお題は「手芸」となっております。

NDCでは手芸(Handcrafts)は衣服、裁縫とは別だてになっています。

手芸の範疇になるのは、メジャーなものだと刺繍、編物、布小物など。
こうしたものは、なくても生活はできるけれど、もしバッグに入れたハンカチーフに刺繍がはいっていたら...、お気に入りの手編みの帽子でおでかけができたら...、少し心が潤いそうです。

今どきは「編み物男子」が脚光を浴びたりもしていますが、手芸は女性の趣味というイメージがあります。そして女性は流行に弱いもの。当然手芸も流行の影響をうけます。この1年どんな流行があったでしょうか?

2015年6月から現在(2016年6月2日)までで、新刊全点案内に掲載された
NDCの手芸(分類594~)に該当する新刊書の数は実に500件弱。

やはり、編物、刺繍、布小物が大部分をしめていますが、件名が「手芸」のものの内訳は多彩です。最近すっかりおなじみの「レジン」「羊毛フェルト」「プラバン」「グルーガン」「つまみ細工」、他にも新しいところで「コットンパール」「水引」。例年よりミサンガやマクラメが多い気がするのはブレスレットの重ねづけが流行っているからかもしれませんね。

数点しか掲載されていないものの気になったものとしては「マニキュアフラワー」や「ニャンドゥティ」。
あまり見かけない言葉、何でしょう?

「マニキュアフラワー」は、針金で花の形の枠を作った後、マニキュアで皮膜を張るもの。
ニャンドゥテイは、パラグアイの民族衣装に使われるレース的な手工芸だそうです。下のリンクから表紙の写真を見ていただくと、カラフルで繊細。美しいですね!

「パラグアイに伝わる虹色のレース ニャンドゥティ 伝統の模様と作り方」

岩谷 みえエレナ(著)
誠文堂新光社(2015.6)

そんな中で、最近私がひそかに気になっているのは、本物の動物のようなかわいいポンポン。

「動物ぽんぽん 毛糸をぐるぐる巻いて作るふかふかマスコット」

trikotri(著)
誠文堂新光社(2016.2)

表紙の作品がリアルでかわいいです。

ベースは小学生時代につくったようなポンポンですが、これはかなり大人向け。手先の器用さに加えて、絵心が必要そうです。

暑い夏の間はちょっと触るのをためらいますが、また涼しくなったら作ってみようかと思います!

2016年6月 1日

きょうのデータ部☆番外編1(6/1)

本年度、データ部は2名の新入社員を迎えました。
雨の季節が近づく中、入社2カ月を経て業務にも慣れてきたころかと思います。

20160601.jpg

毎日の楽しみであるランチの1コマをパチリ。
今月は2回に分けて新入社員をご紹介します。

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