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2016年4月 アーカイブ

2016年4月27日

きょうのデータ部☆(4/27)

シンプルな館内表示。
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データ部の入り口はこちらです。
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奥に見える緑色はブックトラック。こちらにも本がぎっしり載って、チェックの順番がくるのを待っています。

2016年4月28日

読む? 読まない?

4月木曜のブログテーマは「古典」。


その昔、ある宴会の席で「"ありをりはべりいまそかり"って何でしたっけ?」と口にしたことがありました。
時おりふとした拍子に口をつき、古典の文法に関係ありそうだがそれ以上はわからない語呂のよいあの言葉...。「むかし授業で聞いたねえ」という展開になると思った次の瞬間「それはね、」と目の前の先輩2人がとうとうと説明を。ほぼ同時に始まり、ほぼ同じ内容を(当然か)説明し、「...といったことですね。」で終了。
馴染みのない言葉の羅列のうえ、席も席のこととて説明の内容は覚えていないのですが(失礼この上ない態度)、"なんという会社に入っちゃったんだろう"と思ったのだけは覚えています。


そんな(どんな?)会社に在籍のまま、"文法も構文も苦手。登場人物が多いのも苦手。「○○文庫 夏の100冊」といったものをたまに覗いては、あまりに読んでいない本が多いのでがっかり。では読むのかといえば、文法も構文も苦手..."を延々と繰り返す古典・名作音痴の人間が読んだのがこちら。


「『罪と罰』を読まない」

岸本 佐知子ほか著
文藝春秋(2015.12)


翻訳家、作家、作家であり装丁家の4人が、読まずに語る読書会の様子を収録したもの。お題はもちろん、あの『罪と罰』。
ここまで推理するか、というくらいにわずかな手がかりから展開していくのはさすが。そしてもちろん、それだけでは終わりません...。


ロシア文学で読んだのは『戦争と平和』くらい。それも、あの頃のロシア宮廷はフランス語だったんだよな、程度の記憶しか残っていない人が、この本を笑いながら読んでいいのかははなはだ疑問ではありますが、こういう愉しみ方は古典・名作ならでは、という気もします。
とはいえ何より勘違いしてはいけないのは、この本はプロだからこそ成立するワザということなのですが。

2016年4月26日

LGBTについて考える

今日は「週刊新刊全点案内」1961号の発行日です。
掲載件数は1476件でした。

*こんな本がありました*

「女どうしで子どもを産むことにしました」

増原裕子 東小雪(著)
KADOKAWA(2016.4)

広くLGBTが世間に知られるようになったきっかけは、この二人の結婚式の存在が大きかったと思います。
LGBTとは性的マイノリティを指す言葉で、「レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(心と体の性の不一致)」の頭文字をとったものです。

LGBTは大人だけの問題ではなく、子どもにとっても大きな悩みとなっている現実があります。
最近では児童書でも、LGBTへの理解を促す動きが始まっているようです。

「もっと知りたい!話したい!セクシュアルマイノリティ 1」

日高庸晴(著)
汐文社(2015.12)

「いろいろな性、いろいろな生きかた 1」

渡辺大輔(監修)
ポプラ社
(2016.4)

同性愛者が家族を持つ(子どもをつくる)ことへの賛否両論はあるようですが、これまでは議論することすらはばかられる状況だったことを考えると、大きな進歩と言えるのではないでしょうか。

2016年4月25日

バリアフリー映画って?? その1

 4月から障害者差別解消法が施行されましたね。ここ1.2年データを入力していても、バリアフリー対応作品などと書かれているものが、だんだん多くなってきました。ところで、このDVDでの、バリアフリーってご存知でしたか?
 
◆バリアフリー字幕ってなに? 
聴覚に障害を持つ方が、映画等を楽しめるように、セリフ部分だけでなく、使われている音に関して入れられた字幕のことです。話している人の名前や、泣く、笑うなどの感情を表す音、靴音などの人が立てる音、雨や風の音などの背景や、BGMがあることを、字幕であらわしています。

◆音声ガイドってなに?
 視力に障害を持つ方が、映画等を楽しめるように、画面に映り、セリフでは表しきれていないものを解説する音声のことです。例えば、その場面の説明や、登場人物の動作や表情などを音声であらわしています。 

◆誰にでも使えるの?
 バリアフリー字幕も、音声ガイドも大部分のものは、設定でON/OFFできます。また、この機能をそのまま使えば、一般の方にとっても聞き取れなかったこと、見ていても気づいていなかったことがわかる効果もあります。


 ただし、一部には、ON/OFFの切り替え機能がなく、映像を再生すると、字幕・音声が合わせて対応するものもあります。例えば、「5等になりたい。」(11901049)、「もも子 かえるの歌がきこえるよ。」(11901050)、
「十五少年漂流記 瞳のなかの少年」(11901051)のバリアフリー版。これは、字幕・音声もなかったオリジナル映画にDVD化の段階で特別に編集・収録されたものです。

また、バリアフリー版&(字幕なし)オリジナル版がセットとなって 販売しているDVDもあります。これには「雪渡り」(08911032、08911033)、
「猫の事務所」(08911038、08911039)などがあります。


 少しはイメージがつかめたのでしょうか?
 
 そうそう、まだ数は少ないですが、バリアフリー字幕や音声ガイドがあって、上映権付きとのDVDもあるみたいですよ。探してみてくださいね。
  
次回は検索の仕方について紹介します。


2016年4月22日

「内容細目ファイル」「目次情報ファイル」から

きょうのブログは、過去の記事から「内容細目ファイル」「目次情報ファイル」をご紹介します。


「内容細目と目次情報ファイル作ってます」

作成対象などが分かりますよ。

「一冊の重み」

時に大ボリュームの内容もあり、の苦労話。


「内容細目も典拠しています ~典拠のはなし~」

内容細目ファイルには著者も入力しています。もちろん典拠も。


「十二支とねこをTOOLiで検索する」

十二支になぜねこ年がないのか?

「名曲は不滅です」

楽譜も収録曲名で探したいですよね。


個々の作品や章のタイトルなどが分かり、シブく活躍している2つのファイル。
これからもどんどんご紹介しますよ!

2016年4月21日

たすけよや

4月木曜のブログテーマは「古典」です。

今回は中高生のころにであった古典作品から 
私の好きな言葉をいくつかご紹介いたします。


春ですね。


この季節に思い浮かぶのは


春はあけぼの やうやう白くなりゆく山ぎは


枕草子です。

国語の授業で 
先生が「山ぎは」と「山のは」の違いを説明してくれました。

山ぎは は 山際。山の稜線が接している空の部分。
山のは は 山の端。山の稜線。

「山際 は 山のことではなくて空のことをいっています。
 だんだん夜が明けて 白く明るくなってくる空、ということですね。
 それに対して 山の端 は 山のことをいっています。
 菜の花畑に入り日薄れ の歌詞で始まる 
 おぼろ月夜 という歌があるでしょう。
 そのなかに出てくる
 見渡す山の端 霞ふかし は 
 山の稜線に霞がかかっている、という情景なのですよ」

聞きながら 日本の春の風景が
スライドのように次々と浮かんだことを思い出します。


それ以来 私の中の春の季語(?)は 「山際」と「山の端」。
季節を表す言葉ではないのですけどね。


音の面白さで好きなのは
「ひいふっとぞ射切ったる」の「ひいふっと」。


平家物語、那須与一が出てきて扇を射る話、
くらいしか覚えていないのに
この「ひいふっと」は鮮やかに記憶に残っています。
弓道部出身のデータ部員に聞いたところ、
弓の弦が鳴る音は弦音(つるね)、
矢が飛んでいくさまは矢勢(やぜい)というそうです。
弓道用語、音の響きが美しいですね。


そして今でも使うのは


たすけよやねこまたよやねこまたよや


徒然草に登場する愉快なキャラクター・仁和寺の法師が言い放ったこの言葉、
しばらく同級生の間で流行りました。

先生に突然あてられて「助けよや」。
びっくりすると意味もなく「猫またよや」。

助けを求めていながら、
なんとはなしに漂う軽妙さと滑稽さ。


その場に明るさと笑いをもたらす言葉です。

学び舎を離れて長くなる私ですが
今でも何かにゆきづまると
「たすけよや」とつぶやいてみたりするのでした。

2016年4月20日

きょうのデータ部☆(4/20)

データ部から見える、夕景。木々の緑がきれいです。
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そんな中、「新刊案内」本誌の校正をば。集中!
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2016年4月19日

元祖ピクトグラム


今日は「週刊新刊全点案内」1960号の発行日です。
掲載件数は1355件でした。

早いもので、もう新年度に入り約3週間が経過しました。
この時期になると、新入生や新入社員と思われる姿をたびたび目にし、
暖かくなってきた陽気に木々の新芽の色も相まって、
街全体が爽やかな活気に満ち溢れているような心地がします。

環境が大きく変わらずとも、この空気にあてられて、
心機一転何かを始めようと思い立つ方も多いのではないでしょうか。
私は毎年NHKの語学番組が第一回を迎えるタイミングで
新たな言語を習得してみたくなるクチです。
そんな中、こんな1冊を見つけました。

ヒエログリフ文字手帳 人びとの暮らし・生活編」」
(YAROKU BOOKS 図説古代エジプト誌)

松本 弥(文・写真)
弥呂久(2016.4)


こちらの本、ヒエログリフをパーツごとに分解し、
それぞれが持つ意味に、我々にも身近な単語の例示を添えて、
当時の文化や習俗も交えながらわかりやすく解説してくれています。
個人的に興味深かったのは、
ヒエログリフのかな文字には鳥が3種類・蛇が2種類も登場することと、
「よろしくお願いします」がヒエログリフで表せることです。
ぱらぱらと眺めると、携帯電話の絵文字のようにも見えてきて、
数千年の隔たりを挟んで発想が一巡したのだろうかと感慨を覚えました。

新しい言語の勉強を始めてみたいけど、
オーソドックスなものではつまらない、物足りない...
そんな思いをお持ちの方、ぜひ修得を目指してみてはいかがでしょうか。

2016年4月18日

ADEAC春の公開情報2

さて今回はADEACでは少し珍しい個人資料のデジタル化を行った2つの機関と、本日多くの資料が追加公開になったばかりの機関をご紹介いたします。

東京都現代美術館美術図書室 柳瀬正夢関連資料
東京都現代美術館所蔵の美術家・柳瀬正夢による自筆の創作ノート、スケッチブック等をデジタル化し公開しています。
絵画、装丁、漫画などとても幅広い分野で活躍されていた芸術家の創作の一端をうかがことのできるとても貴重な資料ですし、当時の生活や文化がうかがうことができるスケッチの数々はとても見応えがあります。
美術館に足を運ばなくては閲覧できない作品の数々をじっくり見られるので思わず時間を忘れてしまいます。

立命館大学図書館 加藤周一文庫関連資料
立命館大学の所蔵する評論家・加藤周一の蔵書と遺構・ノート類の中から、加藤周一が17歳から22歳にかけて書き綴った、思想と行動の原点を知ることのできるノート8冊をデジタル化し公開しています。
短編小説、詩歌などの創作作品から日記や随想など日々の思索まで、その内容は多岐にわたりますが、綴られている内容ごとに目録データを作成しており頻出キーワード一覧も作成していますので、「これについての記述が見たい!」というページをピンポイントで検索もできます。

ADEACに現在公開されている資料は地域資料や歴史資料が多いですが、このような個人資料は地域資料や歴史資料とはまた少し違った見どころがありますね。

そして最後にご紹介いたしますのは本日資料が追加公開になったばかりのこちら。

柏崎市高精細アーカイブ
柏崎市の文化財の高精細な画像と、社会科副読本の全文閲覧ができます。
文化財は土器などの考古資料や絵画・彫像などの美術資料から、柏崎市の歴史や民俗文化を知ることができる写真資料まで幅広く267点の資料を公開しています。
中には柏崎市の伝統芸能の動画資料や、彫像を360度から見ることができる3D画像もあります。
手に取ったり近付いて見ることのできない貴重な文化財ばかりですのし、いろいろな形態の資料が閲覧できますので見どころ満載です。


今回は前回とはまた一味違う資料をご紹介いたしました。
次回の5月2日(月)にもまた新しい見どころを紹介いたしますので、ぜひともお楽しみに!

2016年4月15日

「典拠ファイル」から

こんにちは、典拠班の原田です。

今日は典拠班のメンバーがこれまで書いてきた「典拠ファイル」の記事から、人の名前にまつわるものをご紹介します。

図書目録を仕事にするまでは、「名前」について、とくに不思議や疑問を感じることはありませんでした。
しかし、この世界に入って、本に書かれた「名前」という記号と、「本人」を正しく結びつけることが、大変な作業なのだと知りました。

何が正しいのか...?と根本的に悩むこともしばしばです。
たとえば、外国の方の名前をカタカナにするのがそもそも難しいし、でもカタカナなしだと発音できないし...。
苦心しながら人名典拠ファイルを作成しています。


栗本薫さん、いままでお世話になりました
別名を持っている方はこのように管理しています。

"子"の有る無し
別名...とまでいえない微妙な違いがあったら?

別名のある人の探し方
江戸時代の文筆家は華麗に筆名を使い分けていました。

豊穣なる翻訳文化を支えます
西洋人の名をカタカナ表記にするときの大問題、バリエーションがありすぎる!

ウイリアムとビル
本名とはかけはなれた愛称で有名な方もいます。


最近、岩波新書でこんな本が刊行されました。
世界の名前

岩波書店辞典編集部 (編)
岩波書店(2016.3)

アジアやアラブなど、今までなじみのなかった地域の方も著者として登場することが増えています。これ読んで、また勉強しないと...。

2016年4月14日

ヨッパライたちの刺激的な問答

4月木曜のブログのテーマは「古典」。

大人になってから誰もが一度は思うことに、「時間がたっぷりある十代に、もっとたくさん古典を読んでおけばよかった」というのがあるのではないでしょうか。

大人になってから読んだ古典より、頭が柔らかくて感受性の豊かな十代に読んだ古典の方が、自分の精神に息づいている気がします。


学校の図書館にあった岩波文庫コーナーで、気になるタイトルの本を抜き出してはパラパラとめくり、「これは難しすぎる」「これなら読めるかな」と吟味していたあの頃。背伸びして借りてはみたものの、数ページ読んだだけで放り投げた本も数知れず......。

そんな風に手にとった数々の古典のなかで、予想外に面白くて一気読みした作品に、中江兆民の「三酔人経綸問答」があります。


三酔人経綸問答

中江兆民 (著), 桑原武夫 (訳校注), 島田虔次 (訳校注)
(岩波書店1979)


南海先生、洋学紳士、豪傑君という3人の男たちが酒を飲み交わしながら行う政治問答なのですが、まずこの設定がユニークですよね。
会話形式なのでとっつきやすく、現代語訳なら1時間程度でサクッと読めてしまうのですが、そこで彼らが議論しているのは、東洋の小国である日本がどうすれば独立発展していくことができるのかという壮大なテーマです。

書かれたのは明治20年ですが、いま読んでも気づかされることが多いのは、この作品で中江兆民が問題提起していることが、今の日本にも通じることだからでしょう。まさに、日本政治思想の古典といえる作品です。


そして、同じく十代の時に一気読みしたのが、福沢諭吉が自分の生涯と思想を綴った「福翁自伝」です。福沢の人となりがヴィヴィッドに伝わってくる、個人的にもっとも好きな自伝です。これを読み終えた時は、歴史上の人物だった福沢諭吉がぐっと身近な存在になりました。古典の素晴らしさは、時代を越えて作者とリアルに出会えることだと教えてくれた作品です。

福翁自伝

福沢 諭吉 (著), 富田 正文 (校訂)
岩波書店(2008.12)


政治思想の本というと小難しそうですが、この2冊はとても読みやすく何より面白いので、機会があればぜひ手にとってみてください。

2016年4月13日

きょうのデータ部☆(4/13)

午後一の、新刊MARC作成待ちの本棚。

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結構ぎっしり詰ってますね。
きょうはこれらの本と格闘します。
とりゃー!

2016年4月12日

ことばの魅力


今日は「週刊新刊全点案内」1959号の発行日です。
掲載件数は1549件でした。

最近ついやってしまうなあ...と思うのは、本を買ったあとでまた読みたい本に出会ってしまって、先に見つけた方が埋もれてしまうこと。本に失礼と思いつつやってしまうのです。
そんな状況をうまくあらわしたのが「積読」ということば。

翻訳できない世界のことば

エラ・フランシス・サンダース(著/イラスト)
創元社(2016.4)

こちらの本では、世界中のあらゆる言語で魅力的なことばの数々が紹介されています。
「TSUNDOKU」もそのなかのひとつ。
ワビサビやモッタイナイにも似た、独特の雰囲気を感じます。

ほかにも、胸がかゆくなるような情熱的なセリフ
ほとんどふれたことがないけれど、わかる~という感情
にやっとしてしまうような、皮肉を含んだユーモア
などなど。

各国の個性や文化、人とまじわす言葉を大切にしているとがうかがえる1冊です。


2016年4月11日

ADEAC春の公開情報1

年度も新たにいろいろなことがスタートした時期、ADEACもこの春たくさんの資料が新たに公開となりました!
そこで久しぶりにADEACの公開情報のお知らせです。
今回は2016年に入って新たに公開、もしくは追加となった資料を紹介させていただきます。

NPO長野県図書館等協働機構 信州地域史料アーカイブ
これまでも善光寺関連史料などを公開してきましたが、あらたに真田氏関連史料が追加公開となりました。
映像資料「真田氏ゆかりの地を巡る」では真田氏ゆかりの史跡や街並みを動画で紹介しています。
またパスファインダーから真田氏に関する様々な資料について調べることもできます。
今ドラマが盛り上がっていますが過去のドラマや映画も見て見たい!と興味がある方、あるいは小説で真田氏を扱った物語を読んでみたいと思った方ははぜひこちらもご覧ください。
ゴールデンウィークを使って真田氏ゆかりの地を訪れてみようと考えていた方、ぜひとも事前の予習にこちらをご覧くださいませ。

船橋市西図書館 貴重資料
あらたに12点の絵図が追加公開となりました。
南総里見八犬伝や平将門、歌舞伎に関連する錦絵など、貴重な絵図の着物の模様の細部まで高精細で閲覧できます。
百鬼夜行の錦絵などは画面の隅々まで不気味...でも拡大してよく見ると少しおかしな人もいて見ごたえがあります。
どれもとても目を引く印象的な錦絵ばかりですのでぜひご覧ください。

高砂市立図書館 デジタル郷土たかさご
昭和29年から昭和36年の高砂市政だよりと、明治から平成までの高砂市を中心とした地図を公開しています。
市政だよりでは昭和30年代当時にどのようなことが話題になっていたのか知ることができますし、キーワード検索で見出しの内容を検索することもできます。
市政だよりは今後順次追加される予定ですので、ぜひともお楽しみに。
地図は明治から平成まで5枚の地図いずれも平成17~21年作成の最新版と重ねて見ることができます。
高砂市の町並みや播磨臨海工業地帯がどのように発展してきたのかがひと目でご覧いただけます。

みやこ町 文化遺産
みやこ町の所蔵する文化史料を掲載しています。
みやこ町出身のドイツ文学者・小宮豊隆が夏目漱石や物理学者・寺田寅彦とやりとりした書簡のうち約130点を公開しています。
現代仮名文字を書簡の画像に重ねて読むことができますので、夏目漱石の達筆な書簡も何が書いてあるのかわかりやすくご覧いただけます。
また、福岡県指定文化財「小笠原文庫」に残されている元禄時代作成の「元禄豊前国絵図」はこちらも細部まで高精細でご覧いただけます。

瑞穂町 関連地域資料
瑞穂町が発行している刊行物8点を全文デジタル化、さらに英語に翻訳しています。
目録もすべて日本語と英語が記載されており、キーワード検索も日本語・英語で検索ができるようになっています。
日本に限らず海外の方にも瑞穂町について発信し、知っていただくことができる資料です。
町制施行50周年、60周年、70周年それぞれに刊行された記念誌も全文掲載のため、瑞穂町のあゆみについてもわかりやすく調べることができますので、調べ学習などにおすすめです。

本文・目録すべての英訳が掲載されているのは瑞穂町だけですが、一部分の表記については言語切り替えが可能です。
ADEACトップページ左上「Foreign languages」ボタンをクリックすると、日本語以外の6カ国語に対応しています。


今回紹介した機関どちらも特色のある貴重な資料がご覧いただけます。
まだまだ紹介し足りないのですが今回はここまで。
また今回紹介しきれなかった機関もたくさんありますので来週4月18日にまたお知らせを致しますので、次回もぜひともお楽しみに!

2016年4月 7日

いづれのおほんときにか

4月の雑記テーマは「古典」です。

「古典」ときいてぱっと浮かんだのが「源氏物語」でした。
といっても詳しいわけではまったくなく、原文には高校の古文の授業でちらっと触れただけ。
線でつないで係むすびの確認、尊敬表現にひたすら丸をつけ、多寡で誰のこといっているのか推し量る、といった古典鑑賞というよりはパズルのような授業内容だった思い出です。

高校の図書室には谷崎潤一郎訳がありました。
当時は(これも今となっては"古典的"な?)それぞれの本に図書カードをつけて貸出管理をしていた時代だったので、その本がどれだけの人に借りられたのかが一目瞭然でしたが、いわゆる「須磨帰り」が多いってホントなんだなあ...と。
須磨・明石の巻(たしか第3巻あたり)どころか第1巻でリタイア組が半分以上だったような気もいたします。

しかし、こうしてみると私、この名作古典となにやら少し残念なおつきあいしかしていないような。そろそろ再チャレンジしてみてもいいかもしれません。

ところで、日本古典文学関係でTRCMARC作成件数が一番多いのは「源氏物語」関連の図書ではないかな、と思って検索してみたのですが、実は「万葉集」関連が一番のようです。
分類NDC9版913.36の前方一致で3064件、911.12の前方一致で3370件でした。
件名標目を付与した数も「源氏物語」は2109件、「万葉集」は3063件。
我が予想は外れてしまいましたが、これはこれで「なるほど」な結果です。

2016年4月 6日

きょうのデータ部☆(4/6)

咲きました。

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咲きほこる、という言葉がまさにぴったりな今日の桜です。

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つぼみは、ほんのりピンク色をしているんですねえ。

ひと月前はこんなに寒々としていたのに、もうすっかり春の心地です。

2016年4月 8日

「分類/件名のおはなし」から

こんにちは、データ部分類/件名の豊田です。

毎月第一月曜日に、新設件名のお知らせを出しているのをご存じですか?
前月の一か月間に新設された件名をご紹介しています。
それとは別に、年末にも「○○年の新設件名を振り返る」ということで、一年間の総まとめをしています。

「2015年の新設件名を振り返る」

2015年には「遺品整理」や「無人航空機」(いわゆるドローン)、「クラウドファンディング」などを新設しました。


「2014年の新設件名を振り返る」

2014年は「3Dプリンタ」「疑似科学」、「廃墟」ブームもありましたね。


「2013年の新設件名を振り返る」

2013年は「出生前診断」「被災者支援」、ダイオウイカがらみで増えた「深海生物」など。


「2012年の新設件名を振り返る」

2012年には、福島第一原子力発電所の事故を受けて、「小水力発電」「宇宙太陽光発電」といったエネルギー関係の新設が多かったです。

こうして見ると、新設件名にはその時の世相が色濃く反映されていることがわかります。
2016年の新設件名にはどんなものが出てくるんでしょうか。
明るい件名が増えているといいですね。

2016年4月 5日

逆転の発想で

本日は「週刊新刊全点案内」1958号の発行日です。
掲載件数は1565件でした。

4月の表紙はこちら!
なつかしい...新学期には新調してもらった上履きですね。

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さて、こんな本がありました...。

サルベージ・パーティから生まれた「使い切る」ための4つのアイデアと50のレシピ

キムラカズヒロ(著)
誠文堂新光社(2016.4)


食べごろギリギリの野菜、海外土産の調味料、買いすぎた加工品など、
"もてあましている食材"を持ち寄り、みんなでおいしく変身させる。
それが、食材を救い出す魔法「サルベージ・パーティ」なのだそうです。

「サルベージ」って座礁した船を助けることでは...?
そうか、捨てられそうな食材を助けるという意味なのですね。

たしかに、一人暮らしや二人暮らしでは、ふつうの野菜でももてあますことがありますし、健康によさそう!と乾物とか豆とか買ってみたものの、そうそう調理できなかったり、しても大して減らなかったり...。
エスニックな調味料も1回しか使わなかったとか身に覚えが(汗)。

食べ物はなるべく捨てたくない。
楽しく食べきる! まっとうな姿勢がさわやかです。

ちょっと拝見したところ、かなり思い切った食材のコラボもありますが...。
それもみんなでトライすれば、愉快な体験になるでしょう。
食材をたくさん買わず、余っているものでパーティ♪
逆転の発想が新鮮でした。

2016年4月 4日

ひっつき虫とヤモリ

明日発行の『週刊新刊全点案内』は、巻頭に「新設件名標目のお知らせ」を掲載しています。
新設件名は、TRC MARCで件名標目を新たに採用したものという意味で用いていますので、NDLSHから採用したものも含まれています。

3月の新設件名は7件でした。その中では一番難易度の高そうな「バイオミメティックス」を紹介してみます。うまくいきますかどうか。

今回の「バイオミメティックス」は日本語では「生物模倣技術」です。具体的には「ハスの葉の撥水効果、サメ肌の流体抵抗の低減効果、ヤモリの指の粘着力などが材料開発などで実用化されている」(デジタル大辞泉)そうです。

この言葉そのものは、それほど昔から一般に使用されていたとは思えませんが、有名な話として面ファスナー(ベルクロやマジックテープは登録商標)の発明があります。辞書にない言葉ですが「ひっつき虫」と呼ばれている、犬の散歩をしていると服や犬の毛についてきてしまいなかなかとれない種子や実があります。元々はオナモミの果実を指していたそうですが。この「ひっつき虫」の仕組みを真似たのが面ファスナーです。

ひっつき虫観察便利帳」

岩槻秀明(著)
いかだ社(2010.7)

この面ファスナーの最先端技術応用版とでもいえそうなのが日東電工が開発したヤモリテープではないでしょうか。名前の通り「ヤモリ」の足の裏にヒントを得たものだそうです。「直径数ナノ~数十ナノメートルのカーボン・ナノチューブを1平方センチメートル当たり100億本の密度でびっしり並べたもの」という凄い技術によりできたのですがこれでもヤモリの接着力の8割だというのですから「ヤモリ」はえらいですね。ともあれ「めくれば簡単に剥離できる。従来の粘着テープのように粘着剤が残ることはなく、テープ自体も繰り返し利用できる」(『日本経済新聞』より)とのこと。はやく普及して欲しいものですね。

2016年4月 1日

「MARCや検索のはなし」から

こんにちは。新刊目録の望月です。

きょうのブログは、新刊のメンバーが過去に書いた「MARCや検索のはなし」シリーズから独断でピックアップ、一言添えてご紹介していきたいと思います。
書籍のMARCを作っている、というと右から左へ機械的に流しているような印象をもたれることがあります。そういう部分もありますが、実際には多種多様な書籍をながめつつ、ああでもないこうでもないと迷ったり悩んだりしながら決めていくことも多いです。
そういった、出来上がったMARCを見ているだけではわからない舞台裏を垣間見られるようなものを選んでみました。

○タイトルで悩む
MARCの顔
MARCの顔といってもいいかもしれないタイトル。それでも場所によってちがう形をとることも...。

なにを、どこまで~タイトル関連情報のおはなし~
「なに」を「どこまで」。タイトル関連情報の悩ましさを端的に表現しています。

タイトルもリニューアル
タイトルがちがうからちがう本?いえいえ改題したけれど中身はおんなじだってこともあるのです。

それって同じもの!?
翻訳書の邦題も実にさまざまですが、原書のタイトルがわかれば便利ですよね。

○本の形態の記録法
メジャーが活躍
大きさひとつとっても一筋縄ではいきません。

何ページ?!
ここだけのはなし、ページを一枚一枚数えたりすることもあるんですよ。

○実物を見てわかることもあります
索引ついてますか?
年表あります
索引も年表も、見逃さないよう要チェック!

奥付
だいじな情報源のひとつ、奥付。いろんなところにひそんでいます。

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